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突き抜け逸脱していく
響きの渦巻き
木霊する声を聴く

ひたすらしずまり
とおいちかい魂から
あらわれとどけられ

柔らかく逸脱していく
響きの渦巻き
木霊する声を聴き
ながら
 ....
  彩度0の原石

落ちて欠けたものでは、無く
  乗せて砕いたのだったら。私も私も
    歩度と斜度に比例して、野端に咲いている
 対して水を差される 澱んだ、
 濤声も雨音も
   ....
風は 白い 影を曳き
瞳は 蒼い 雨を揺らす

何も食べず
総て与えず
ひとつづつ奪わない
衝動は

気づかぬうちに偽ると
息でも傷つけ
あたたかいのに
不安で悩ましい
心には ....
過去も未来も
遠いところなんてものもなくて
ほんの少しの場を
くり返し くり返し
生きているのかも

眠るたびに
改ざんされる
フロッピーディスクほどの宇宙
私は何にでもなれるし
 ....
哀しみのうねり
貫通する力線
波打ち壊れ
時、裂け広がる

明かりが灯る
遠い遠い場所
静か浮き上がり
力動に包まれ
僕はたたずむ

此処が宇宙、
この小部屋が
渦巻く宇 ....
6時30分の雨が降る
死者としての百億の昨日とひとつの今日、
全ては過ぎ去る。

そんなことはありえない、と人は言う。
どうして?、と僕は言う。
だってありえないんだから、と人は言う。
 ....
石のように冷えていた
わたしの心 を
貴女は温めてくれる

荒れ狂い 悪魔にも犯された
私の魂、剥き出しにして
貴女に曝す、この瞬間
貴女は何を言うだろう?
貴女は何を歌うだろう?
 ....
風に吹かれて
永久の風に吹かれて

しずかに
寄り添いながら
時を過ごす二人は
遥か遠くから響いて来る
白く透明な呪いの声、
耳を傾け聴き入り
燃える魂の均衡、
造り上げる

 ....
大切にしたい気持ちと
したい気持ちはいつも交じります

割合を変えながら
行ったり来たり ゆれてうねり
波が生まれます

波に押され 波にのまれ
私は大きな洗濯機の中です

純粋で ....
あの人の事を思うと
今でも心がふるえる

あの人がどんなに強かったか
あの人がどんなに優しかったか

私自身
あの人にどんなに励まされたか

あの人に恩返ししたい。
そのための人生 ....
暗がりに落ちていく
想い、重いなぁ
ざらざらした手触りの
荒れたディストーション
そのサウンドに否応なく
惹き付けられ引き込まれ

誰かが自殺する夜明け前
赤ん坊の様に眠るあなた
夢 ....
すべてから
解放され
すべてを
開放し
広大な大地に
遊ぶ

  *

気分、沈み
気分、盛り上がり
まるで大海原のうねり

(自我 佇みひたすら静観し)

天空に銀河の ....
ビスカッチャになった私は
眩しそうに目を細めている

ただ ひと目でお疲れなのだろうと分かる
それがなんとも言えない いい味わいなのだ

植えたばかりでも
水田では風を見ることができる
 ....
瞳のなかに
広がる砂漠
お舟は進む
青い水平線

花の無い世界、開けて
貴女は索漠と、泣いて
浮き上がる文字の輪郭、
まるで意味を欠き
ただただ輪郭の羅列
ひたすら哀しみ、

 ....
 コーヒーを飲み終えられたベルゼバブさまは、机の上に置かれたアルコールランプを手元に引き寄せられると、指を鳴らして、火花を発して火を灯されました。すると、ベルゼバブさまの前に坐らされておりました老人が ....  
 ボードレールの作品世界に通底している美意識は、詩集『悪の華』(堀口大學訳)に収められた詩の題名によって捉えることができる。たとえば、「不運」、「前生」、「異なにほひ」、「腐肉」、「死後の悔恨」 ....
だからさ
言いくるめた夜の隅で、息を殺すと
かっこいいのだよな

タラップで靴を脱ぎ小瓶の蓋を失くし
廃墟の[花]一文字。朱いインクをおとし
彗星が飾られる
(確かめたかったなら、)
 ....
自動手巻き式から結って 皆と覗く潤色の天球
私を生み出して織るとその、だふらくの貯水率

暈に罹って 庇の神殿へ 
 その先の運河が せせらいで 追った
 つたない葦を運ばせる、歳月がゆく手 ....
まくろく胡散臭いツヤのある回帰線を簡単に引いて
たびたび返されたトランプの屍体。そのどれもが
押し開いて咲きだしたクソロイド曲線の杜、いとまごと

沈静化して。背の躱しさが緩く 限られた最短を ....
まるで横顔の女だ

睫毛の長い、髪の黒い若い女が真直に背を凭れ眠っているのだろうか
一瞬通り過ぎた車窓に、何を隠そうとして、いま、不意に見せたのだろう

 これによって古く細い町並みは直線を ....
不可解に捻れた獣道を作り出した、薔薇線の手招き
青々とした雜葬の絨毯を噛みしめ、これら花瓶のお囃子

夢見るピエロだ
裸足の花園だ 
中空廃園だ

ぼぉたちの綿毛ら 黄昏時の川の流れに。 ....
その澄んだ表面は
世界は 翠の侵蝕 または神域
一冊を綴じた、現実から外れていくそのものが
解いたセーターよりあおぞら、
扉が閉まり身だけを残して   
フルーツパフェより魅力的でなけれ ....
もう もどっては こないよって

あいつは いった

ぼくのことなんか ほっといてよって

あいつは いった

ツチノコ ツチンコ シタリガオ

また どこかで会えるって? ハ ....
木々の根元、広がる薄暗がりの光景
浮かび上がり

律動し呼応し合う天と大地に静かさ在りと

言葉、
透明な呪いに充ちる声のヒビキ
意味の向こうに突き抜け静かさ司る。
妍しいだけの皿に、その手のひらに
 泳ぎ回る琉金の ちいさく
  軋んだベビーベッドから、流れ星を拾い上げる

/ 海にいる /

岸辺から眺めるひとがいて、遠くにある


 帆船と ....
小煩いの壁紙にはエロチシズム

なにかを、
芳しく、
静まるような。

涙色のレザーソファには
矢車菊が まだ、薄暗い陽に
セントバーナードが眠りに落ち
小花をあしらったわたしの
 ....
太鼓のリズム
太古のリズム
神さまが来る
邪気払う

今日よい天気
青空の下
アフリカ気分で
ちょっとノリノリ
農作業

植物 優先
お天気 優先
ノーと言えない農作業

 ....
生まれて、育った町の
毎日 渡った橋を
きみとゆく

今日は雲が多いね
川面もすこし 白い

そうして乗る
路面電車の窓を
飛ぶ鳥が
きみとぼくを 一瞬
つれて

どこかで  ....
蒸発すら叶わない人魚の
鱗のようにある
湖が 
荒々しい海辺の
あの夏の終わりの、
へたくそな絵を描いて
ただ鏡越しに私の真似をしている

異国のおんなが
白い蝋燭をひとつ灯して
 ....
漆黒の闇に浮き上がる
開かれた聖書の過剰な静謐、

言葉に意味に犯されていきながら

この資本物質社会の一室、
一つのノイズ異和を発し続ける

それは透明な呪いの声だ。
田中教平/Kouさんの自由詩おすすめリスト(847)
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