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 そこにいたのは亡くした記憶
 色褪せた壁に貼りついている

 いつどこで出会ったのだろう
 私はそこには居なかった筈だ

 老人が蝋燭の火を眺めている
 窓枠からは夜の空気が流れる
 ....
ひとすぢの みのうえをすべらせる しずけさの 
まぶたを縫い上げ 濡れるのをまつ

ままに、ですが、そのままでは ですけれど。
 き、つつかせ るにるいに 背伸びする
  と、いえもいろも  ....
焼けつく夕日が焼けつく 脳裏を焼いて 焼き付く夕日
まぶしく夕日がまばたく まばらに赤く 火をまぶす

赤錆びて ブランコ 赤錆びて 回る子の鎖
うらぶれて倉庫の 何世紀 遠いどこそこに かぶ ....
〈揺り籠の鳴る気息に点いて。〉


梢の濡れた通り狭く開かれた
  頭上は
    輝きだけでも ない。
藪蛇さえ 喉を通らず 羽の揃わない天使のころも、
 
  きっと      い ....
指先を太陽に翳して
陽の光の中を着物の着崩れを直しながら歩く

隣町まで足を棒にして歩いてみたら
少しはこの気持ちが楽になるだろうか
茶色い茅葺き屋根の家を過ぎて
長屋を横目に見て
空き ....
舌の肥えた過去が焼け落ちた瞬きを拾い上げ
  同じ口を借りるまで、垢を吹き混ませて
    足を酌み交わしてつないだ中心から
      私は死にゆくのかと思いながら

        (飢 ....
見回せば片付けられた木立ちにまた
影がぼやけている遊戯は弾力を持ってあると

足も
遠のく
意識が
視線に
絡まる
幻想運動

市街地に押し寄せる コスモスを裏返して

慌てふ ....
目の荒いブラシの又を
 喝采と縫い留め
  ひうひうと捨てる
   レシートをかき集める

     解いた髪はまだ濡れていたので
     震えながら あるきまわる

  さらりとし ....
翠雨の静寂が劈く
これら彷徨い歩く夜の住人

そこまでは近くて遠い
電話BOXからの 未来
いっそ死んでしまえる
奈落のような落とし穴
路地裏
寂れたコンビニを経由し
はしわたしは遂 ....
 洗いざらしの衣類のなかで、リーバイ・パタの詩画集をひらく
 女のいない男がしてやれるのはたったそれだけのこと
 コインランドリーが不法占拠されてしまう夢を
 ついさっきまで見ていたんだよ
  ....


インインと{ルビ頻=しき}り啼く蝉の声、
夏の樹が蝉の声を啼かせている。

頁の端から覗く一枚の古い写真、
少年の頬笑みに指が触れる。

本は閉じられたまま読まれていった……
 ....
熱風に吹かれ
太り始めた半月、
夜闇に浮かんでます

白く白く白銀 空

なんだろう?この感覚
助けて! と、
落ち着き払い

誰かに 誰でもないダレカに

叫んでいるのです、 ....
夢のなか

表紙を開く

夢のなか

雲の詩篇

夢のなか

破られた紙片

夢のなか

遠い所にいた

夢のなか

爪で弦を{ルビ弾=はじ}く

夢のなか
 ....
こわれものでもなかった
なつかしいひびでもなかった
唯水底に漂う叩きつける雫の聲にぬかづく

夏 雲 奇 峰

熒惑星を薄群青の 
きみのひとみで僕も殺して
生成りの砂地に帰(かえ)す ....
剥がれた分度器を
落ちている人のように
並べていくみたいに
拙い息継ぎが
街の柔らかいところに
終わっていくみたいに
コンビ、ニエン、スストアで
スストアで
淡い方の手を近づけ ....
夜明けのあほんだら
わたしが眠れるまで待ってほしかった
わたしは箸を置いた
箸はわたしを置いた
わたしと箸は同じ置かれたもの同士
夏休みの端に腰掛けて
初めての話をした
眠たい話をした
存在に挨拶をする
挨拶は水のように沈黙する
や ....
グループ旅行は晴れて欲しい
旅のちもっと晴れ

二人旅は風に吹かれたい
旅のちそっと晴れ

一人旅は雨に打たれたい
旅のちきっと晴れ
ふわっと風、
吹いて来て
わたしを洗う
わたしは笑う

この慎ましい空の息吹き、

ふわっとふいて
わたしをあらう
わたしをわらう

そして消えて この時にこの朝に



 ....
580円払って屋内におる夏
図書館には1時間しかおれんねんて

死ぬほどは不便ちゃうから
って黙っておれる人たちが
努力が足らんみたいに

どの口が言うねんて

足引っ張らんといてな ....
闇路にある圧力が もっとも 細分可した土砂崩れみたいな装丁で、
せいぜい樹海にかえってきた夜は 際限なく降る小池を逆さに抱えた
メタセコイアの未来は、手袋が重なりあう微熱に 温床張りに顰む教本で
 ....
この間
コロナを拗らせて
死んだじいちゃんの
机の中から
一冊のノートが見つかった

じいちゃんは
自称詩人だった

証拠隠滅のために
その夜
家族みんなが見守る中
庭でそのノ ....
電子タバコにしてから
口元に火を近づけるということがない
息子に教えたいことがない
おれからではなく、自分で見つけたらいい
おれはもうすっかり満足だ
おれはもう歳を取らない
じゅうぶん歳を ....
俺が一番、
と密かに燃えているうちに
末広がりな八の視界は開けてきて
幾度もの挫折の後に
二(ふ)っ と力の抜けた
日の夜
九人の侍が和になって
キャッチボールをする夢の中

ボール ....
九月十八日は僕等の結婚記念日で
八月十八日はダウン症児の息子が
世に産声をあげた日で、妻も私も
それぞれに心震わせ、涙を流した。

NICUのカプセルの中で、小さな小さな
呼吸を看護師さん ....
アスファルトにフライパン置いて
目玉焼き焼けちゃうんですって
た、試してみたい
世間の奇人の評判を?
まぁいいだろう

暑い
しかし人間には耐性がある
こうして暑さに身を慣らせば
ど ....
水をワインに変え
白い人、
時という河 滑りゆく

時は切り裂かれ
一瞬の永遠
その光景は開かれ

銀輪の夏、
梅雨を吹き飛ばし
緑亀を買いにお兄ちゃんと
灰白のアスファルト自転 ....
   白い漆喰が
   薄く、褪せて
   遠くの
   {ルビ草原=くさはら}で

   掛ける
    言葉があれば
   ひとつの
   声を

    一本の 煙草 ....
  たどただしいうでがゆびが ちいさくふるえたあさ
  コウシャした あまやとりに くちばしに 魅がある
   とびたてないうちに はねが かわいていって まして

    さえずりもきせいし ....
インスタント闇屋さん
カップのなかで
泣き虫が笑っている
探し続けなきゃいけないものを
かんたんに手に入れようとしたことは
はっきりと罪だったと思うよ

カードは言う、
失う、だが ....
田中教平/Kouさんの自由詩おすすめリスト(838)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
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Ebru- あらい自由詩123-8-27
- なけま、 ...自由詩523-8-23
びしょう- あらい自由詩2*23-8-21
名もなき花- 久遠恭子自由詩13*23-8-21
focus- あらい自由詩223-8-20
熱病まで- あらい自由詩123-8-19
飽和- あらい自由詩323-8-18
朽腐- あらい自由詩123-8-17
友だち- 中田満帆自由詩723-8-10
陽の埋葬- 田中宏輔自由詩15*23-8-7
Help!- ひだかた ...自由詩3*23-7-28
夢のなか- ryinx自由詩4*23-7-27
- あらい自由詩223-7-26
スストアで- たもつ自由詩10*23-7-26
夜明けの- 印あかり自由詩423-7-24
名残り- たもつ自由詩5*23-7-23
旅のち快晴- イオン自由詩1*23-7-22
この朝に- ひだかた ...自由詩523-7-21
580円払って- 奥畑 梨 ...自由詩123-7-20
- あらい自由詩123-7-18
じいちゃんの正体- 花形新次自由詩223-7-17
診断- ゼッケン自由詩423-7-17
一八ニ九- 服部 剛自由詩123-7-17
あにばーさりー- 服部 剛自由詩123-7-17
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小屋を建てる- ひだかた ...自由詩423-7-15
郵便配達夫- ryinx自由詩6*23-7-15
片端の雉鳩- あらい自由詩123-7-14
かんたんな闇- はるな自由詩523-7-14

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