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道端でキツネが目の前を通り過ぎて行った
少しうつむいておびえもせずに
化かされるのかと怖かったがそんなことはなかった
暑くても懸命に生きているのだろう
少し勇気をもらった
愛しい動物だ

 ....
いなくなった人へは
何も書けないから

妻へ

前略

草々

としたため
渡した手紙は
洗濯されて
入道雲の下に干してあった
立ち上がる
背伸びをした
その、もっと上に ....
永遠は
いつから永遠なのか
始まりも終りも無い
苦しみと喜びの
日回りの花
   こえは たましい

  漂っ ている

      こえは

     森の

   乾けない

   空

 ひきずられる 影


    あ 

      ....
 目が覚める
生存しているのは誰か
 私とは誰なのか

空気の中を漂って
 街道に迷子している
雲間に揺れている

教えてくれないか
 何処にいるのか
誰がいるのか

 今も何 ....
絶望をカバンに詰めて
眠れない夜を過ごした

前の日も雨
天気は荒れ模様
回復見込みはしばらくない

午前9時
空港の掲示板に
遅延情報が流れる

ネパールに行ったら
寺院を観 ....
るるるが死んだ
道ばたにひからびて
転がっていた

れれれとろろろは
葬式に行った
そこにはもう
るるるはいなかった

いいやつだったな
いいやつだった
やさしいやつだったな ....
急流に傾く一途に揺れる岩 頷き
少年は片足を乗せ真っ直ぐな視線に耐えていた。
重層な雲に覆われた街の歴史的建造物
白蕗の羽織で啜る軒先茶屋の框
  まるで、ピラミッドから眺めているような視 ....
思い出になった

あなたのこころに
住んでいるのか
ここはあなた
 そこにいたのは亡くした記憶
 色褪せた壁に貼りついている

 いつどこで出会ったのだろう
 私はそこには居なかった筈だ

 老人が蝋燭の火を眺めている
 窓枠からは夜の空気が流れる
 ....
ひとすぢの みのうえをすべらせる しずけさの 
まぶたを縫い上げ 濡れるのをまつ

ままに、ですが、そのままでは ですけれど。
 き、つつかせ るにるいに 背伸びする
  と、いえもいろも  ....
焼けつく夕日が焼けつく 脳裏を焼いて 焼き付く夕日
まぶしく夕日がまばたく まばらに赤く 火をまぶす

赤錆びて ブランコ 赤錆びて 回る子の鎖
うらぶれて倉庫の 何世紀 遠いどこそこに かぶ ....
〈揺り籠の鳴る気息に点いて。〉


梢の濡れた通り狭く開かれた
  頭上は
    輝きだけでも ない。
藪蛇さえ 喉を通らず 羽の揃わない天使のころも、
 
  きっと      い ....
指先を太陽に翳して
陽の光の中を着物の着崩れを直しながら歩く

隣町まで足を棒にして歩いてみたら
少しはこの気持ちが楽になるだろうか
茶色い茅葺き屋根の家を過ぎて
長屋を横目に見て
空き ....
舌の肥えた過去が焼け落ちた瞬きを拾い上げ
  同じ口を借りるまで、垢を吹き混ませて
    足を酌み交わしてつないだ中心から
      私は死にゆくのかと思いながら

        (飢 ....
見回せば片付けられた木立ちにまた
影がぼやけている遊戯は弾力を持ってあると

足も
遠のく
意識が
視線に
絡まる
幻想運動

市街地に押し寄せる コスモスを裏返して

慌てふ ....
目の荒いブラシの又を
 喝采と縫い留め
  ひうひうと捨てる
   レシートをかき集める

     解いた髪はまだ濡れていたので
     震えながら あるきまわる

  さらりとし ....
翠雨の静寂が劈く
これら彷徨い歩く夜の住人

そこまでは近くて遠い
電話BOXからの 未来
いっそ死んでしまえる
奈落のような落とし穴
路地裏
寂れたコンビニを経由し
はしわたしは遂 ....
 洗いざらしの衣類のなかで、リーバイ・パタの詩画集をひらく
 女のいない男がしてやれるのはたったそれだけのこと
 コインランドリーが不法占拠されてしまう夢を
 ついさっきまで見ていたんだよ
  ....


インインと{ルビ頻=しき}り啼く蝉の声、
夏の樹が蝉の声を啼かせている。

頁の端から覗く一枚の古い写真、
少年の頬笑みに指が触れる。

本は閉じられたまま読まれていった……
 ....
熱風に吹かれ
太り始めた半月、
夜闇に浮かんでます

白く白く白銀 空

なんだろう?この感覚
助けて! と、
落ち着き払い

誰かに 誰でもないダレカに

叫んでいるのです、 ....
夢のなか

表紙を開く

夢のなか

雲の詩篇

夢のなか

破られた紙片

夢のなか

遠い所にいた

夢のなか

爪で弦を{ルビ弾=はじ}く

夢のなか
 ....
こわれものでもなかった
なつかしいひびでもなかった
唯水底に漂う叩きつける雫の聲にぬかづく

夏 雲 奇 峰

熒惑星を薄群青の 
きみのひとみで僕も殺して
生成りの砂地に帰(かえ)す ....
剥がれた分度器を
落ちている人のように
並べていくみたいに
拙い息継ぎが
街の柔らかいところに
終わっていくみたいに
コンビ、ニエン、スストアで
スストアで
淡い方の手を近づけ ....
夜明けのあほんだら
わたしが眠れるまで待ってほしかった
わたしは箸を置いた
箸はわたしを置いた
わたしと箸は同じ置かれたもの同士
夏休みの端に腰掛けて
初めての話をした
眠たい話をした
存在に挨拶をする
挨拶は水のように沈黙する
や ....
グループ旅行は晴れて欲しい
旅のちもっと晴れ

二人旅は風に吹かれたい
旅のちそっと晴れ

一人旅は雨に打たれたい
旅のちきっと晴れ
ふわっと風、
吹いて来て
わたしを洗う
わたしは笑う

この慎ましい空の息吹き、

ふわっとふいて
わたしをあらう
わたしをわらう

そして消えて この時にこの朝に



 ....
580円払って屋内におる夏
図書館には1時間しかおれんねんて

死ぬほどは不便ちゃうから
って黙っておれる人たちが
努力が足らんみたいに

どの口が言うねんて

足引っ張らんといてな ....
闇路にある圧力が もっとも 細分可した土砂崩れみたいな装丁で、
せいぜい樹海にかえってきた夜は 際限なく降る小池を逆さに抱えた
メタセコイアの未来は、手袋が重なりあう微熱に 温床張りに顰む教本で
 ....
田中教平/Kouさんの自由詩おすすめリスト(847)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
キツネ- 黒髪自由詩3*23-8-30
入道雲- wc自由詩16*23-8-30
※五行歌「永遠は_いつから永遠なのか」- こしごえ自由詩2*23-8-29
秋のベランダに谺する- soft_machine自由詩7*23-8-29
海の底- ryinx自由詩7*23-8-29
荒れ模様の旅- 久遠恭子自由詩423-8-29
無題です。- wc自由詩623-8-28
不本意な三角形の乱立- アラガイ ...自由詩9*23-8-28
※五行歌「思い出になった_私」- こしごえ自由詩3*23-8-28
note- ryinx自由詩5*23-8-28
Ebru- あらい自由詩223-8-27
- なけま、 ...自由詩523-8-23
びしょう- あらい自由詩3*23-8-21
名もなき花- 久遠恭子自由詩13*23-8-21
focus- あらい自由詩323-8-20
熱病まで- あらい自由詩323-8-19
飽和- あらい自由詩323-8-18
朽腐- あらい自由詩123-8-17
友だち- 中田満帆自由詩723-8-10
陽の埋葬- 田中宏輔自由詩16*23-8-7
Help!- ひだかた ...自由詩3*23-7-28
夢のなか- ryinx自由詩4*23-7-27
- あらい自由詩223-7-26
スストアで- たもつ自由詩10*23-7-26
夜明けの- 印あかり自由詩423-7-24
名残り- たもつ自由詩5*23-7-23
旅のち快晴- イオン自由詩1*23-7-22
この朝に- ひだかた ...自由詩523-7-21
580円払って- 奥畑 梨 ...自由詩123-7-20
- あらい自由詩123-7-18

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