のち祝福を
あらい

まくろく胡散臭いツヤのある回帰線を簡単に引いて
たびたび返されたトランプの屍体。そのどれもが
押し開いて咲きだしたクソロイド曲線の杜、いとまごと

沈静化して。背の躱しさが緩く 限られた最短を
逝くためのループに魅せられる 酔って垂直へ
変えて演じている。喧しき帽子のプリムに透き通る

 葵の風 増大する
  /地上の影
   、口に含む明り
  /慈悲の葉隠

純白の蜃気楼を無限に徘徊する乱気流の卍。至福には
スカーフを敷きそこに倣って、脆弱な獣達の回転する運命
狭く窮屈なバスケットから浮かべるはノスタルジイ

ぽつぽつと散華/純白を筆で涜していのちと焚く
ピリオドの壊走/水路を逝く溜めの、鬼哭啾々

水を獲たベタな番 赤と青の天壌
近く纏まらず遠く締らず のち祝福を


自由詩 のち祝福を Copyright あらい 2023-05-18 22:35:36
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