pupa
あらい

不可解に捻れた獣道を作り出した、薔薇線の手招き
青々とした雜葬の絨毯を噛みしめ、これら花瓶のお囃子

夢見るピエロだ
裸足の花園だ 
中空廃園だ

ぼぉたちの綿毛ら 黄昏時の川の流れに。
フラッシュを強く焚く水辺が、暮れ泥みが、
ぼおとして何も求めない
くぐってしまった 如雨露を持つ少女の、
さきにあった、キュピズムの庭。

レイヤーの一つにはキッシュプレートを、あちらさまに
燃えカスのページには、smile for me

(陰鬱ナ)カレは、わたしを、寝そべらせるも
(客室の)カノジョは、うつむきかげんで腹をむき出しだ

非日常的な景色のなかに、
身をおいて幾年になるだろう
はしたない、
四足歩行の、
否定的で
曖昧な境界線は 特別も侮蔑もない
照らし出す夕日の、
やわらぎの部位を
満ち欠けを忘れた 花には八重歯で。
たた佇むは、春の線画
ひいては、さらに鮮やかに託つける

灰色のひかりが蝕んだ胚に 我儘に紋白蝶を抱かせる
沖にはホカゲがあんなにも 微睡んでいるというのだ


自由詩 pupa Copyright あらい 2023-05-16 21:02:46
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