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夜蜘蛛は一晩経つと朝蜘蛛に
こっそり生まれ変わってた
死なずとも生まれ変われる事を
こっそり僕に教えてくれた
実家の方角から、炊き込みご飯の炊ける薫りのしたような。
晩秋の寂しそうな母の背が、硬い根菜を刻んでいたような。
その蜩は、おそらく、その日暮らしで生きておられる。
その鳴き声は、その日一日のための鳴き声ゆえに美しい。
夏夜にヒューズが飛んで、飛んだヒューズを両手で優しく捕まえた。
そいつの正体は何と小さな蛍で、僕はその小さな光で一夜を過ごした。
あなたの悩みの種が、僕故に撒かれたものであればいいのに。
あなたが僕を想って夜も眠れず、僕故に胸を痛めたらいいのに。
蜘蛛を決して殺さないこと、幼き夏の夕に僕は僕と約束をした。
左右の小指で指切りをし、指が切れ、僕は8本指の少年となった。
落ちこぼれの僕たちは、硝子瓶の外へこぼれ落ちてしまおうぜ。
美しいだけの硝子瓶の外へ、泥臭いトレッキングブーツを履いて。
メモ帳の全てのページにマミムと書き込むのが僕の使命。
この世界の全てのマミムメモを完成させるのが僕の使命。
火曜日を素因数分解していくと沢山の小さな火種が残るとのこと。
そんな可愛い奴らが、かつて、地球を氷河期から救ったとのこと。
金属探知機を両手に、僕は金曜日を探している。
只今23:53(THU)、数分後、金曜日は僕に見つかる。
水曜日の水面に笹舟が浮かんでいるのを見ました。
それは来週の水曜日に僕が折った笹舟なのでした。
水曜日は午後から天気が下り坂らしいのです。
その坂を下り続けて、僕は海底へ帰りたいのです。
プリンを冷やし固めている間に、僕はこっそりと旅に出ました。
知らない街で少し心細いですが、僕にはあのプリンがついています。
僕はいつも一度だけ改行をする。
その小さな段差に一人で座っている。
海馬という大海原を泳ぐイルカの群れ。
彼らが空へ跳ねる度、僕は自由を思い出す。
日々、瞬きのシャッターを切り続ける。
現像の出来ないネガ、心底に降り積もる。
端っこまでクリームの詰まったクリームパン。
そういう幸せが、君の人生に沢山ありますように。
神さまのぬり絵は芸が細かい。
僕の心に眠る花にまで色がついてる。
風は過去から未来へ吹いている。
風見鶏は昨日を振り返らない。
青森の形はメタモンか、ベトベトンか。
どちらにしても、青森はむらさきで塗る。
スキップは出来なくてもいい。
三途の川は歩いて渡るし。
天国へ回覧板を回しに行った人たち。
もちろん手ぶらで、もちろん色褪せたサンダルで。
君が可愛いだけで僕の一日は終わる。
あっという間に、あっという間もなく。
ファスナーが馬鹿になった。
昨日までは天才だったのかもしれない。
一旦、ザルにあげておきなよ。
生活に疲れたなら、旅に出たっていいよ。