私のペンは「あなたたち」を描くことには一切の関心を持ってはいない  * * *

雪は白いから尊いのよ
透明だったら見えないでしょう
ほかの色だったら世俗を纏うでしょう

 * * *

一つの部屋では未明を迎え
東京の骨が窓辺でうたう
(白い白 ....
あなたがさやかな{ルビ詩=うた}をというなら
二歳の心にリボンを掛けて

あなたがかなしみをと望むのなら
わたしは{ルビ現在=いま}を隠さない

あなたが絶望のかたちをと、
それならわた ....
{引用=冬の日の家のある子に布団なく服なく指の肉崩れ落ち} 風が伝える想いがある
風が伝える死もあるだろう
さびしさもある
かなしさもある
日日のなみだも
やりきれなさも
そして
それらを
きっと誰かが
拾ってくれると
信じること、そうして ....
わたしのからだは海だから
あまたのあなたがまったく気ままに
父さん、あなただって泳いでいるはず
それはきっと赤い魚 憂いはありますか

二度ほど天敵を差し向けた
どの魚も運がよかったし 父 ....
しなくちゃいけないことを
「ぼんやりと思う」の引き出しにしまってく
そして冷蔵庫から夢を取り出して有難くいただく 美味い。
これだから夢はやめられない、と遠くをみながら

眠り羊のラムネをさ ....
さよなら ってみんなに言いたい
(みんなって 誰かな)
それをやめる捨てるそして
夜空を想う
お月さまは三日月 腰掛けてみる
見下ろすと海 きらきらと
たくさんの星の棲む
ダイブする どこまで行っても
きらきらと瞬くさやか
ばかりのなかをお散 ....
(こういうときに)
いつも見得てくるのは
石っころばかりが転がってる原野
曇っていて 夜ではなくて
怖さやさびしさは ない
色彩の灰色な単調さのなかに唯一
そよぐ一輪のあおい花があって
 ....
鳥は 空を飛ぶ時に
これが自由、って歌うかな
あるいは「不測」と呟きながら?


鳥は 空を飛ぶ時に
羽ばたく権利、って云うかな
あるいは「仕事」と鳴きながら?


淡淡と ぬくか ....
わたし何も見えなくなればいいのに
聞こえなくなればいいのに
云えなくなればいいのに
感じなくなるのが一等いい(たとえば空腹)
そんなことばかりを考える鴉は
鴉のなかでも異端で
おんなじ黒い ....
なぜこんな……
そう鳴いて(とても驚いて)
どこかの彼方に隠れに行った鴉が一羽
鏡過ぎるガラスの前でつい美味いもんみつけて
さてしあわせいっぱいで首を伸ばしたら
真っ黒で歪なこれが自分なのか ....
チャルメラが聴こえたので
最後の千円札を掴んで飛び出した
台の上にロー引きの小袋がたくさん並んでいる
一つ、と云うと
千円。
と小母さんは応じる
く、っと差し出したら
三つくれた
泣き ....
花野の無垢なそよぎに打たれ
綴じることができなかった
ごめんね雪が降ってきた
埋もれてゆくよつめたさに
みえなくなってほんとは
それは隠したかったかなしみ
信じ続けたい透明な愚か わたしの ....
いつか(あした)ミカってひとと
お友達になるかもしれない
電話番号を
交換し合うかもしれない
そしたら正直に
わたしお友達がすくなくて
だから携帯がうれしいなって
そこまでは言う、あとも ....
夕陽は語ってくれる
今日の抒情を余すところなく
そっとほがらかに やがてしんみりと

燃えながら終わりながらやがてほんとに 死ぬ まで

自らの何すらを惜しむこともなくて
この町の誰に向 ....
きみは見ているよね
たぶんその瞳はすみれいろをしている
ずっと追いかけていた きっとこれからも
忘れられない日日があって
忘れない日日があって
見つけたのは私 運が悪かったときみ、諦めて
 ....
十一月十五日の朝の雨はそとの物語
待っていた初冬の狗尾草もそとの物語
みんないつかしら遠くなっちゃった
どこかしらへ向かっての言い訳を探し始める
かなしくてかなしい私がかなしい
、風に運ばれ ....
白濁の空
忌ま忌ましい朝
奪ってくれこの一人称
風よ吹き消せ
命の{ルビ灯=ともしび}
なにしろ好ましくない
すべてが、
現実なんだということだ

村野四郎は村田四郎で
司書たちに ....
{引用=つらくて泣いてて半日潰した}

十一月の町を歩いてみると路傍はすっかり秋の色をしている
みあげる余裕を持てなかったつい先日
すこしだけ{ルビ跛=びっこ}のわたしはせっかく下を向いていた ....
弥生生まれの小鳥の日日は
{ルビ父母=ちちはは}恋しい空でした

弥生生まれの菫の日日は
暴雨を忍ぶ{ルビ詩=うた}でした

弥生生まれのヒトの子の日日は
シチューが好きな{ルビ私=わた ....
かなしいさびしいでは
最大公約数としてしか判らない
と言われたって
余裕あるわけないじゃない
さらにポエジーも忘れずになんて
がんばったけど
リサイクルショップから着払いで戻ってきて
咄 ....
会いたいあなたがいる
きょういる
いまいる
けれど
会えないあなたがいる
きょういる
いまいる
きょうのいまのこの風の吹く夢のなかに
つらい

大切な言葉なんだろう
滅多にゆっちゃいけないんだろう
切り札なんだろう
切符と言えるのかも 愛よ
また遠ざかったらしい
また薄めてしまったらしい
それでもほかに なかったです ....
夕陽はきっと溶けるように
水平線に抱擁されて 海の底
人魚の里で明日を孕むのだと思う
そこでは どんな哲学をさかのぼっても
たどり着けないとわをしる風が
淡水の泉を可愛がっている
つぎつぎ ....
わかってることを皆捨てわかりたい母さんの愛と実家のごはん


産声を一人で聴いたわけもない産んだあなたも聴いてくれたはず


母さんと書くの容易く母さんと会える会いたい会えないたぶん

 ....
ほんとうに詠みたい生に迷う日を重ねながらの未だエチュード 違う心を持った太陽と空と雲
仲良しになったり喧嘩したり
きょうの雨は誰が悲しくて泣いているの
光がみえないから太陽さん?
青がみえないから空さん?
二人に意地悪したのは雲さんなの?
ハンカ ....
雪を待つ私の
胸元にはロケット
合金が一瞬で物語る
季節の走馬灯のように
大好きな白いアネモネが
十月に殉じたことを
解放されたね
そっとささやいて悼む
風のなかあんなにも自在だった花 ....
もっぷ(1239)
タイトル カテゴリ Point 日付
矜恃自由詩316/11/26 4:23
東京自由詩3*16/11/25 4:54
本日開店「初雪屋」自由詩516/11/24 21:17
「愛なく暖なく髪はギザギザ」 一首 2016.11.23短歌2*16/11/23 19:19
ある自由詩416/11/23 14:41
そねっと自由詩116/11/23 14:39
今夜自由詩416/11/22 7:24
すみれ日記自由詩116/11/21 20:49
三日月自由詩416/11/20 21:11
こういうときに自由詩316/11/20 19:29
無知自由詩2*16/11/20 13:53
鴉なぜ、鳴かないの自由詩416/11/19 15:35
或るポエジー自由詩316/11/18 21:19
チャルメラ自由詩416/11/18 5:03
戦ぎ自由詩316/11/17 8:57
ミカ ver.2自由詩916/11/16 12:32
爾来自由詩316/11/15 8:59
アネモネの想い自由詩316/11/15 8:29
ことの次第自由詩216/11/15 7:36
村田四郎自由詩316/11/14 7:55
すみれ日記自由詩316/11/13 19:02
あたしの唄自由詩416/11/12 17:26
御団子四姉妹自由詩416/11/8 19:51
いまいる自由詩216/11/8 10:21
いまも泣いてるもの自由詩416/11/8 8:24
みどりごの海自由詩1216/11/7 2:20
無題三首短歌416/11/5 19:03
辞世のエチュード 2016.11.05短歌216/11/5 16:29
雨の理由(わけ)自由詩216/11/5 10:06
東京 #3自由詩316/11/5 9:34

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