御弾きのぶつかりあうたび秋の虹


水澄みてメトロノームの影ゆれて


手でにぎりつぶすむらさき式部の実
みどりごの瞳の奥のほしづくよ


月さやか時計を捨てて丘で待つ


エプロンは空色でした秋の朝


小鳥来るメトロノームのその隣


港町夕焼け市場のレモン売り


十六 ....
シャム猫は月の光から生まれて


過去猫の生まれた夏の波の音


海風にクロスをかけてソーダ水


花野来て海を探して見つからず
月静か骨はどこだろ父さんの


今ここです父さん見てて十三夜
小鳥来て猫が爪研ぐわが窓辺


「がんばれ」とかなかなから手紙が届く
夏深しコーヒー缶の銀光る


哲学書にコーヒーの染み夏の果


コーヒーのカップを探した夏終わる
陽の沈む海の子どもの夏休み


真夜中のシンクを游ぐ夏の水


洗濯機を開けて真白き秋のシャツ
八月の不思議の果ての白い靴


昨日より少しふんわり星の秋


初嵐キッチンクロスが飛んで行く
しあわせな二人のようです花たちも歌っています絵のなかで 午後十時日々を耕す中休み私は自由に夢を耕す 心臓と心があって額紫陽花 悲しくて堪らない日のポッケにそっと手を突っ込んでみると
今日の神様からの贈り物はうちの猫の写真だった
それはケータイの中に入っていて
つまり神様は
「お友達と猫のお話でもしたらどうじゃ」
と ....
隙間を見つけたので
懐かしくキーボードを手繰り寄せる
またいっそう愚かになってしまっているけれど
私の指は、
私の指のままだった
夫が食器を洗ってくれている音がする
それを背中で聴いているのが好きだ
時々、夫は「よーしゃ」「うぉーし(ゅ)」と言う
それは私の心を思いきり健やかに笑わせてくれる
夜の音の謎解き一つ一つしてやっと眠れる子猫と一緒に 手を抜いて頼みたいという訳じゃない店屋物という一つの宇宙 ギフからたまたまをとってしまっても
ギフはちゃんと男の子のままです
そのことがダイヤモンドのようにきらめいて
私の五月にまばゆい風を運んできます
穏やかに時は流れますか
穏やかに時は流れ得るものでしょうか
ふわふわしたものが好きです
きらきらしたものが好きです
それだけの私にも
穏やかに時は流れ得ますか
冬の陽だまりは
いつだってやさしくて
初夏の風は
いつだってあたらしい
あなたのとなりで
春を聴いた私は
なつかしい秋を待つために
紅い日傘を買うだろう
私にはもうすでに一篇が見える
愛に飢えたら食べなさいと手渡してもらった鞄の底に沈んで
そよ風をつれて限りなくリリカルに
それは永遠を彷彿させるワルツのような
過去を一望する夕焼けの丘に立って、海を探して仰ぐだろう 魔法をかけたのはあなた
とかないのがわたし
魔法をかけたのはあなた
とかないのはわたし
ギフはそれでも男の子だ。今日の午後に何があっても。 ギフの男の子としての最後の時間がまるでダイヤモンドのように煌めいている 探すより探されたい想い一つ夜の灯りのしたにともる
ギフのシルエットがごはんのあとの毛繕いをしている
うちの夫と猫が凡庸でありますように
せめてトイレはただしく行ってください
うちの猫は来月去勢を控えてる彼はそのことの意味を知らない


きらめいてなおきらめいてきらめいて有限の性を終えてからもなお


猫ならば性は失うものだとはどの教科書にも載ってなくても

 ....
陽の遠い部屋だけれども文明が光をくれた 今日ねこが来た
もっぷ(1239)
タイトル カテゴリ Point 日付
みむらさき俳句0*20/8/26 22:56
風の鹿俳句320/8/24 19:50
里歌(さとか)俳句020/8/22 21:56
月静か俳句020/8/21 6:34
がんばれ俳句020/8/13 16:26
(藍と銀)俳句120/8/11 8:01
夏終わる俳句020/8/9 8:38
八月の不思議俳句220/8/8 1:52
菫印短歌020/8/5 7:46
かおるのおと短歌320/7/29 17:49
_俳句120/7/28 14:44
今日のポッケ自由詩4*20/7/19 10:01
_自由詩320/5/31 16:58
すみれ日記自由詩320/5/18 15:25
短歌320/5/14 0:21
短歌120/5/12 23:52
ギフと。自由詩120/5/11 23:25
今日の風自由詩220/5/10 21:41
自由詩320/5/9 9:30
自由詩0*20/4/8 15:23
自由詩120/4/8 15:08
自由詩020/4/8 13:45
十七夜月自由詩020/4/1 8:44
自由詩220/3/29 21:48
ギフと。自由詩120/3/16 6:01
自由詩120/3/11 22:23
自由詩120/3/11 22:20
お祈り自由詩020/1/31 5:33
屋根の下のギフ短歌320/1/16 20:45
すみれ日記短歌1*20/1/9 22:36

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