風が冷たくて佳い春だと思った
風が冷たくて良い夏だと思った
風が冷たくて麗しい秋だと思った
風が冷たくて当然の冬が待ち遠しい
逝く春を巻き戻したし蕾まで 父の骨減り続けてゆく骨骨骨胸のロケット重たいままに

ころおん
こるろおん
くるうくるう
くるうおん
死に真似の遊び似合いし部屋の春 ゆるしてくれる{ルビ他様=ひとさま}などいない姿になって街に出よう
あらかじめ悟っていられるだろう
大雨の後の泥濘があれば選んで歩こう
泥まみれのありさまになってみれば
初めて得るあたたかな心 ....
じいちゃん ありがとう
おなかは満たされたよ も
う幸せな、はずなのに


おなかが満たされたら 今
度は  さびしくてたまら
なくなったよ  さびしく
てたまらなくなったよ    ....
{引用=先生が選んでくれた歌抱きしめて灯りを消してみたいと思う} 真夜中のバッハはビオロン選曲を間違ってない強がってない


何度でも何度でも自らに云うどんなに困れどニコンは売るな


こどもの日見た空よりも凄い空きっと見てからそこへ行きたい


 ....
透明な風羽ばたける春の海


吾もまた雑草として春時雨


雲の上でも降っており冬帰る


砂光る一人二月の島に立つ


ふらここや東海汽船イルカ来る


ふるさとに晴海 ....
壁に掛けてある日捲りでは半ばを過ぎていた
三月がはにかんで 窓から顔を覗かせていた
もちろん 部屋の居心地を気にしつつ招くと
顔を赤らめて おずおずと隅っこに座り込む

外は白日 お財布を持 ....
かなしいよう
かなしいよう。」
それから歌わなくなった鴉がいる
蒼い春の{ルビ鞦韆=ぶらんこ}は
君のものだよ

何がかなしいのかは知らない
問わない 待つよわたし
きっと待つよ

 ....
自由を持たないおまえを踏みつけて
人は好き勝手に泣き笑い嘆く
おまえの心は如何許りか
見上げるばかりでさ たとえば
人はおまえを道と呼ぶ
やい 石っころ
足元の砕け痩せこけたおまえくらいな ....
未里はもうこれが最後のチャンスだと
準備しておいた大きなレジャー用の鞄と車のことを思い描き始めました

今日のこの寒さは明日夜明け頃まで続き
以降本格的な春の訪れとなるでしょうなどと傍らのラジ ....
こんやねむると
ころされる
しにたくないし
ねむりたい
空が知るアスファルトも知る自らもだけど足りないそれはパンです


遠い日もいまも変わらぬリボン無きみすぼらしさよこの人生の


いつだって観ている隣の人生の味は甘いかどんな甘さか


 ....
たのしいですか 殺されるかもしれない
死にたくはない
じいちゃんにもそう言ったばかり
自殺と見せかけて

殺されるかもしれない
死にたくはない
いま神さまにもお祈りします
わたしだけの神さまにも

 ....
想いならわたしのほうがと明らめる意味の種蒔き可愛がる春


あなたからわたしからとかいうでなく朝のひかりが解していたり


かなわずに終わった希いはひとの世を背負った花のなかでもアネモネ
 ....
私を紙飛行機に折って窓から飛ばす未明
要らなくなった 嬉しい や 楽しい も
それから 負のなみだの源泉 あれやこれや
みんな闇に溶けて
さようなら
けれど朝陽が昇ってそして見る
いく ....
意味を考えると よごれてしまうんです
途端にそれはうたかたです
だからなみだは
無心にあるべきです
ほんとうに必要な日にいつしか泣いている自分の心のひかりを
手放す愚かがありますか
人よりも鳥がよかった身投げして少女は眠るアコヤガイの夜


シャンデリア灯して暮らす深海の秘密を護るための灯台


サカナ族だけが持ってる声帯で唱えると開く海底の門


竜宮に棲む緑 ....
あなたからの電話は突然で
それは
直に聞くべき用件だと思ったのだけれど

このページのように
しかも二人で埋めていった日日は
消せない 消したくない
喪うべきでない大切な
その時のあな ....
淋しくはないのかと言われたらそれは違う
けれど
祈るように胸のどこかへしまって
自分をも騙してみたい

そとは 三月になったばかりの夜で
淡淡と気配を隠しながら
いつかしら窓辺に白旗を残 ....
 誰も知らないちいさな町の誰も知らないちいさな部屋で暮らしている女の子、エリカの許に毎年三月八日になるとミモザの花束が贈られてくるようになってどのくらいが経ったでしょう。相変わらずエリカは九歳、毎年の .... カナッペ、お空が綺麗だよ
ちがう、あれはゆうやけ
じゃあお空って?
あおいあおーいやつ
――じゃあ夜にお月さまがいるところは?
うちゅう!
お陽さまが見えないと青くないけど?
知らない
 ....
春愁は翼ひろげて訪れて翼やすめるわたしの指で


春愁は長居の気配カレンダー覗き込んでる三か月後の


春愁を俳句でいじめてやりたくて考えてもみる客の奇特さ


赦したい赦されたいと ....
六つの日の瑠璃花がふと
幼なじみの並子に
あたしの名前は「地球の花」って意味だよ
お父さんとお母さんとで何日も考えてくれたんだって
いまはまだ「ひらがな」でしか書けないけど
なみちゃんは?
 ....
心は売らない
誰にも売らない
心は、配るものだから
余裕のある人のための詩歌なんてまっぴらだ
そんなの奴隷と同じことだから
人間の別の名前を鬼といういま笑っているあなたのことだ
もっぷ(1239)
タイトル カテゴリ Point 日付
風が冷たくて自由詩117/4/28 17:28
春夕べ[group]俳句117/4/26 22:43
骨歌短歌117/4/26 20:30
部屋にて[group]俳句1*17/4/26 19:19
その街は自由詩3*17/4/25 0:52
メール@ガラケー 2017.04.22自由詩217/4/22 21:07
=☆短歌317/4/6 0:12
雑詠五首短歌217/4/6 0:11
「春」九句[group]俳句117/4/6 0:09
三月自由詩317/4/6 0:07
肌寒い四月の朝に自由詩217/4/4 10:07
すみれ日記 03.31自由詩217/3/31 22:52
「訳あり」自由詩217/3/30 18:53
たすけて自由詩317/3/29 22:45
「リボン」 一〇首短歌217/3/28 3:43
みなさん[group]自由詩2*17/3/27 3:14
生きる[group]自由詩517/3/24 3:38
雑詠五首短歌117/3/23 2:17
すみれ日記 03.19自由詩417/3/19 11:47
自由詩217/3/12 8:37
「真珠の希い」 七首[group]短歌2*17/3/8 17:46
それは電話で自由詩117/3/7 23:31
片恋自由詩417/3/7 3:51
エリカの缶散文(批評 ...117/3/4 20:27
カナッペの帰り道自由詩417/3/3 0:59
「春愁」 五首[group]短歌117/3/2 18:20
幼なじみ自由詩517/2/27 20:31
すみれ日記 02.27自由詩217/2/27 18:46
すみれ日記 02.25自由詩217/2/25 23:14
あなたへ 2017.02.25[group]短歌117/2/25 21:13

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