私は一篇の詩になりたい
それはたとえば路傍の風景

私は何も語りたくない
私としてのさびしさなど

私は私でありたくない
私にとって 私でありたい

私にどうして姿があるのか
多分 ....
木香薔薇がゆるされるほどの塀にアーチ、
くぐってドアを叩くが 大きな洋館
やっとわれに返って呼び鈴だと気づいた
鳴らすが、待っても静かなままだった

身なりは精一杯に整えている
精一杯だっ ....
駅にゆく道すがら
こどもがしゃがんで俯いている
俯いた背中が震えている
泣いているのだとわかった

道行く人を視ていると
みな邪魔そうに避けていく
なかには蹴とばす真似をして
薄ら笑っ ....
星遠く月より遠く太陽も淋しいだろう光年の距離


散り落ちた落葉樹の葉が育んだ大地の春にまた蒼い花
この世の灯りなんてみんな壊れて消えてしまえ
満たされている順に地獄を見るといいんだ
たっぷりと紅い実りを街路樹でみつけて食べた アメリカだった


ジューシーで深い甘さと邂逅し母国を忘れゆく小学生


初恋を真摯な顔で言う場ではチェリーと言うと決定しました


おや ....
アップルジュース太陽の恵みたっぷりの金色の君は下戸のシャンパン


さらさらと光り零れる陽だまりを猫と分け合う今年暖冬


猫眠る回向院のふゆ思う時いつも色彩淡くやわらか


コンビ ....
まだまだ若いのに
叔母さんがいよいよ危ないって
季節先取りの真っ赤な元気出そうな
チューリップの束を頼んで受け取って
花屋さんを飛び出して
息に間に合ったけど
意識に間に合わなかった
チ ....
光りのあしたが私たちの歌を聴いているとしたら
あしたも必ず光りのあしただ
、冬の梢がうなずく

ミモザからの約束のようにみずうみの漣もほほ笑んでいる、
という日になぜか
胸のどこかしらは強 ....
ふた桁のぬいぐるみたちを所有するわたしの棺はにぎやかだろう


活けるなら白だと思い一輪のスプレー咲きのあなたを買った


歳時記の風を訪ねて父に聞く「あなたの骨はいまどこですか」

 ....
十二月はもういらない
この部屋にはいらないから
そのようにあきらめていただく
権利はこれから定めさせていただく

私は堂堂とカレンダーから十二月に辞めていただき
しあわせなバラ色の
部屋 ....
とても会いたい! 妹があした死んだ
もうもどらないあした死んだ
きょうは回向院で眠っている妹は
もうもどらないあした死んだ

きのうは大丈夫だった
おとといも大丈夫
なぜあしたを選んだのか

妹は
 ....
私は一篇の詩になりたい
それはたとえば路傍の風景

私は何も語りたくない
ひととしてのさびしさなど

私は私でありたくない
私にとって 私でありたい

私がどうしてひとであるのか
 ....
私は一篇の詩になりたい
それはたとえば路傍の風景

私は何も語りたくない
ひととしてのさびしさなど

私は私でありたくない
私にとって 私でありたい

私にどうして姿があるのか
多 ....
ハッピークリスマスイブとまだ
誰にも云っていないイブ
陽光が不安定な
そとを想う

と、光りがこの部屋に訪れた
わたしはしあわせの意味を視る
光りの色は光り色
あなたの骨の、色のその次 ....
この世に生まれて以来わたしは、母の愛を知らない
産んだ女性はもしかして、母なのかもしれないけれど

いまわたしは泣いている
生まれて初めてのことのように
いまわたしは探している
それはたと ....
港町夕焼け市場のおばちゃんが持たせてくれた金平糖


ビードロの光りのなかの金平糖「空に帰りたい」未明のなみだ


「金平糖の中毒ですね、食べるのはいいけど見てはいけません」


雪 ....
くれないと呼べる赤しか愛せないもしくはあかねと心中したい


朱の色は否定のメタファー降り積もる雪が融けてもいえぬ傷あり


初めてのクレヨン箱の赤を解く〈生きてるだけでまるもうけ〉

 ....
つい見てしまう文字が
、受け取り方次第とはいえ

部屋が物が喋り過ぎる
とても耳障りに

だから
わたしは
わたしの世界が
わたしにやさしくしてくれる

ベージュ色の音楽だけでで ....
{引用=〈2013.11.12 北海道「青い池」に初雪〉}
十一月十二日でした二年前あなたに雪が告白したのは


過ぎてから纏めて破く日捲りの今日はあしたを焼べたいほどの


シクラメン ....
あなたの真冬の冷え切った裸の手を
わたしはしっかりと抱きとめてあげたい
みれば指が崩れている
肉はぐちゃぐちゃ 骨が視えているよ
、わたし信頼できる薬局を知っているから
良いお薬を買って手当 ....
サンタへの御願いは
「あったかいポエム」がほしいってことのいま
思い出すのは、ポエム売りの少女は
ほんとに居たはずだってこと
「あったかいポエムはいりませんか」
って云って聖誕祭前でにぎわう ....
ポン柑の味の香りの優しさはいつか会いたい母に重なる 夢は、憧れは
それはわたし自身が
父さんに決して恥じないでいられること
神さまにやっぱほめてもらえること

父さんには あとで 聞いてみる
神さまにはいますぐに降りてきてもらって
どこか ....
心は一輪の不自由な花だと思ってほしい
つまり摘まれることを拒むことができない
哀れなそれは
でも確かに一つの命だとあなたにわかることは
ないよ、ないよ、と今朝も鴉が歌ってはいるけれど
神さまが十三月もくれるなら羽毛のようなとお願いしたい 何もわかってなどいないのにそれでも
「わかるよ」
って言葉をくれる人たちは優しいと
私は素直にそう思える
そんな季節が訪れた
栞をはさんで閉じようとした
歳時記が
本を押さえても平らにならない
抵抗している何かが居る

、それは直感だった
それが何にせよ傷をつけて
可哀そうなことになったらと
まず案じて、本か ....
そういえば野葡萄の森には
女学生たちの笑い声が響いていた
ルージュをいまだ知らないいとけなさが
あまりにも無防備にうららかに
秋の終わりを彩っていた過日

   #

電気代・ガス代に ....
もっぷ(1239)
タイトル カテゴリ Point 日付
梢が春となる頃に (「すみれ」習作として)自由詩1016/1/11 7:42
木香薔薇の洋館自由詩416/1/9 2:43
ふゆのこども自由詩11*16/1/8 17:50
雑詠ニ首短歌316/1/7 21:03
ゴールデンアワー、異端の想い自由詩316/1/7 20:45
「チェリー」 2016.01.05短歌316/1/5 20:23
「ふゆ」 2016.01.05短歌116/1/5 20:20
チューリップ自由詩416/1/5 20:09
ミモザと飛礫自由詩916/1/3 11:12
「骨」 2015.12.30短歌315/12/30 9:32
あきらめていただく自由詩315/12/26 23:41
心ひとつ、星ふたつ自由詩215/12/26 12:54
ひらがなのカレーのこ[group]自由詩315/12/26 8:40
すみれ(習作)自由詩3*15/12/25 11:38
すみれ(即興)自由詩3*15/12/25 11:36
ハッピークリスマスイブ 2015自由詩4*15/12/24 13:50
それは青い薔薇(即興)自由詩315/12/22 18:08
「金平糖」 2015.12.21[group]短歌315/12/21 23:58
「RED」 2015.12.20[group]短歌315/12/20 8:43
攻撃自由詩415/12/20 4:39
池のほとりに柊の頃 「平成景四首」 2015.12.18~2 ...[group]短歌4*15/12/18 19:44
夜が明けたら[group]自由詩315/12/18 13:32
ポエム売りの少女は居たはず自由詩4*15/12/18 2:45
大好きな *短歌415/12/18 2:28
夢は、憧れは自由詩115/12/18 2:23
鴉の歌自由詩615/12/14 8:35
お願い *短歌315/12/14 7:14
大人の十二月 (2015)自由詩315/12/14 6:53
ごめんなさい自由詩6*15/12/11 18:01
乾いた雪自由詩915/12/10 21:07

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