急激に季節が変わった
狂ったように暴食した
食べ過ぎ警報発令
ゲップ ゲップ
胃酸が大量に滲出
食道を遡上しようとする
油断できない
ゲップ ゲップ
喉元に上がってきたものを
慌てて ....
外に夜忍び寄り
内に明かり灯り
光帯び細途伸びて
涼やかな風、
すーっと一筋
開かれた硝子戸から
瞬きすること
二度、三度
見開かれた眼に
ゆるりゆっくり
時の留ま ....
柔らかな陽射しの中庭で
ぽつりとベンチに座っていた
ぼんやりとした記憶の狭間に
きみの面影が通り過ぎてゆく
あれから何回秋を繰返しただろう
水溜まりに突っ伏して夜明けを待ったあの日
ぼ ....
土砂降りで上手く泳げない
救難信号は震える手が届かない
重い
幸福を救えるほどにこの手が大きくないことに
気づいていないふりをして、今 溺れている
何もできない
声を上げる
....
そぞろ寒、とはこんな朝を云うのだろうか
毎朝の呼吸法
今朝は肩甲骨が痛むのでよしておいた
ほったらかしの肩甲骨
ほったらかしの体
ほったらかしの息
又自我が
目という穴から外 ....
どういうわけか米を売っていないので
じゃがいもを食うことにする
イモサラダの日々だった
狭い台所に立ってじゃがいもを
ひとつ
小さなまな板の上に置く
巻き尺で測ると
縦5.5cm
横は ....
蛍が飛んで
わたしは彗星になった
わたし、すいせいに、なったよ
言葉なんてまだ
よく知らなかったけれど
許された気持ちになった
彗星なんて、つまらないわよ
母はそう言 ....
一人暮らしの老婦人ばかりを狙うと聞いて
ただの悪者ちゃうんかと
若者に老人の悲哀はわからない
どうれ、教えて進ぜよう
教えなくていいんですよ
だから希望の未来へ向けて
遠く未来 ....
友情を讃えて寂寥を
人差し指で薄く引く
青空は地中にもあるんだってさ
波の月、海中の星
先輩、今日は快調ですね
田井中さ、今日は、快調じゃなくて
今日も、快調なんだよ
想像してみ ....
桜ばながおおいに散り、
けものたちの背に 描かれた
わたしは するどい雨になって
丸ノ内のビルを降っていく
記憶の 蓋に添えられた 女の髪の束
俳句のような
矩形
プリヴィズの夕日は歪む
ためらいがちに衣服をぬぐ
口づけは言葉の数をこえて重なる
朗読するマリオネット、解毒的なソナチネ、雨の路面に刻まれた幾つかの足跡は、澱み、歪んで薄汚いエフェクトになる、ジャムのパンクは衛兵を連想させる、銃を肩にかけてしゃきっと立ってるあいつらさ、雨はもう ....
鳥になれ
輝く太陽をめざして
大空に羽ばたけ
自由な翼で何処までも
青い空に染まりながら
悲しみの地平をあとにして
やすらぎの風を受けて
成層圏の彼方まで飛んでゆけ
さあ 鳥になれ
....
君と自転車に乗って行こう。
白い(黒い)自転車に乗って、どこまでも。
海岸線にたなびく雲。
あの向こうの向こうに、青空があるんだ。
あらゆる場面の悲しみが
不変の透徹とした哀しみの
響きへと変わりゆく瞬間、
あゝ打ち付けられ心張り裂ける
あの瞬間の磔り付けにされた感覚
識る者ならば 、
それ以上を何を語れると云うの ....
電車に乗るとすぐにブランドバッグから化粧品を取り出し
のっぺらぼうに顔を描いていく妖怪
にんげんのふりをしているけど
もうぼくは騙されないぞ
顔を書き終えると座席に座り
派手なワンピースから ....
トカレフ1丁10万円
ひとの命は20~30万円
何処で聞いたか
何かで読んだか忘れたけれど
わたしは病死で400万
不慮の事故死で800万
交通事故死で1200万
安いのか高いの ....
冷たい雨が降っている
冷たい雨が降っている
髪の毛を昨日カットしたから
なんだか寒い、秋なのに
冷たい雨が降っている
冷たい雨が降っている
昨夜みた夢のかたちを ....
シリカゲル燻したネクタイが舞い
TOKYO の秋はもの静かに始まる
文化の日で
休日やというのに
大学では授業があったみたいで
文化の日の前の日に集まりたいって連絡すると
つぎの日に授業がありますので
というので
じゃあ、授業が終わってから集まろ ....
くだらねえ、キャバクラに行ってきた
くだらねえスーツを着て
くだらねえ国の管理に飼い慣らされた状態で
くだらねえ仕事の一つも出来ないことになっている俺が
くだらねえ小言をちまちま言っている
....
いったいどれほどの月陽が流されたことでしょうか
砂を蹴る彼がまた花房を垂らす眠りについてから
異臭ともとれる斜交いは闇夜を抜け出し光が斜めに走っていく
のぞみは少しばかりの顔を覗かせてい ....
現実から逃避して精神世界に逃げ込んだ
言葉遊びは得意中の得意
線と点とは結び合わず
まるで宙に浮くように
辻褄合わずの言葉が浮かび上がる
こんがらかった脳みそに
鋭利な刃物のような真実 ....
それは高校のときの大大大親友
詩の感性が素晴らしくて
詩では敵わないなぁと尊敬してた大親友
私たちは
いつも一緒に遊んだ
デルフィヌスというユニットを組んで
市民会館のコンクールに出た ....
石破の目付きの悪い
あの真剣に思い詰めた眼差し
何処を何を観ているのか 、
派閥の論理に揉みくちゃにされる理想
あゝまたこの人も押し潰されるかと。◯。
こんな冷たい雨降る夜は
夢を見ないことがある
こんな冷たい雨降る夜は
とても寂しく人恋しい
濡れたアスファルトに街灯が映り
水溜まりのありかを教えてくれる
傘をさしては手のひら擦り ....
まるで孤児になったような
寂しさを
母親が亡くなったときに
感じた
いや、きょうだいもいるのだが
あるいは、つれあいさえいるのだが
天涯孤独に
なったって
感じたって
....
{引用=漂泊の 時のなかに ゆめのように 揺蕩う ゆめの、なかで 夢から さめて あてどない 意識に かすかな ゆめの 名残に 仕舞いこまれた 時間と めにうつる ゆれる 視界のなかに 沈む 夕日と ....
冷える朝の大気の最中を
自らの熱しっかり保ち
駅階段昇り歩む人の
ひとりの影踏み締めながら
独りに次第に成りては
歌声内に鳴らし響かせ
明るむ意識にふと眼をぱちくり
駅最階上の奇跡の光景 ....
人類と金の行き先はどこでしょうか
この国を乗せた船の行く果ては?
スノーデンが語っていたことを
知っている人はどのくらいいるだろう
彼の国の言いなりにならざるを得ない
仕掛けは今も有効かもし ....
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