いま四ツ谷だよ
いま水道橋歩いてます
いま終わりましたありがとお
いまを留守電でいま聞く
叶わないから
言う訳じゃないけれど
ずっと一緒にいたかった
から ....
東京
午後4時55分は暗かった
冥かった
役割を決められてしまうなら
じぶんで選びたかった
道をゆくペットたち
役割を決められてしまっているのに
なんだか嬉し ....
ボーナスをピアノに落とし無音かな
サイコロでボーナスの額決めている
ボーナスが妻の笑顔を奪いけり
成長する神を見ている
{引用=
はじめは、
つねの細雪
里がつきる雪の原
月あかりが
白い影をひく
{ルビ素足=はだし}の人待ちすがたは、
女夜叉
夜めにも妖しい
うつくしさ
*
....
白い色鉛筆で書かれた
その言葉は
白い色を言葉にすることなく
白い色に染まることもなく
ただ
その言葉を伝える
さようなら
町あかり泣きそうに
にじんでる
あんなにがんばった
無駄にして
俺だけがわるいから
歩きたい
君がいる
あたたかい店に
行くだけでいい
町 ....
別れ際
もう一度
君の
爪先を愛撫した
君は
恥じらいながら
美しく変形した爪先で
二人の接線を示す
弧を描く
曲が
月の光から
パスピエにかわ ....
若葉が砂になるまで待つ季語
矢印と地雷ばかりの地図
365日うねり続ける言葉と髪
ケーブルに絡まり千切れた運命の糸
私のレントゲンに写る現代詩の影
精神が崩壊して的中させる針の先
カテーテ ....
冬になる前に
庭のバラを剪定した
咲き遅れた蕾の枝を
花瓶に挿しておいた
膨らみかけていた他の蕾は
次々に開くのに
その白薔薇の蕾は
しばらくはじっと蒼いまま
ある時
限界を ....
祈りが、ケーキにすりかわる頃
ベツレヘムの星は、LEDの光となり
讚美の歌は、ソリッドステートの箱に閉じ込められる
感じてることにまかせよう
つかれたなら
つかれそうなら
感じてることにまかせよう
何度も確かめたくなるなんて
きたない心が消えないなら
うなぎを食べたら解散しよ ....
ふくよかな夜のしじま
淡く月が傾いでは
歌のような冷気が背を撫ぜます
もう気分は
お江戸の幽霊
火の玉提灯ぶら下げて
足なんざ有りゃあしませんよ
ひと気がないのは尚結構
夜道は一人に限 ....
夜風が煙を差し向ける方向
思い出さない瞬間は無い
愛しい太陽系だ
すべてを
吐く
そのとき
お前を愛していると
忘れ去るために
死ぬんだ
そんな恋を
している
....
古い川が涸れていく
もうすぐ
この蟹たちもいなくなるのか
この川を住処にしている生き物たちは
すべてを受け入れる
自然は寛容で力強い
環境の変化に対応するため
....
哀しみに悲しみをブレンドして正解とする 許しがたい癖
安酒の孤独とマクドのミルクを注ぐ珈琲 ここだけの華
禍と無力に囲まれ 飲んだ珈琲 信じてたものを確かめる作業
....
131208
ファシスト消えろの大合唱が耳許にへばり付く
蛙のような声がしてもう限界だと新党結成を決意する
蛙の声は案外遠くまで届くものだと
....
朝日を吸って
煙が冬の初めの終わりの心が動き始める
静止する衛星が
ヘビーな感情の中で流れ続ける
つむじからつま先まで
嫌悪されているような
憧れと寂しさが募るように
それを言葉 ....
日常の片隅に
読書する時間
を取って置く
新しい刺激は
時に知的欲求
を静に味わう
知的欲求から
美的欲求へと
行ったり来り
日常の片隅に
いつも何かの
欲求の時間帯 ....
ケーキ屋のサンタクロースは眠れずに 家族と過ごす26日
酒を飲み不平不満をぶちまけて それでも明日はやってくるのだ
「仕事と家庭のどちらが大事なの?」 やや食い気味に「君だ」と答え
....
北風が吹く、この街の
行き交う人々を眺めている
もう皆、すっかり冬の装いで
どことなく落ち着きがない
しかし、私の目に
それは映ってはいるけど
どこか、よそよそしい
その先に続く
....
枕がぬれる
大地に染みこむ
たくさん食べてたくさん寝て
泣いたりしてるだけだから
信じるとは
傷つく準備を完了させているということ
信じるとは
傷ついても ....
仕事場のドアを開けると
早く来て掃除をしている筈の君がいない
代わりに卵がひとつ床に転がっていた
とうとう君は卵になってしまったのか
私には何も言ってくれなかった
淡いピンク色を ....
背中から魂にかけて
羽が生える
手帳を破り捨ててコーヒーを沸かす
電卓であがりを計算し
海中で月の大気を求めた
カレンダーも
孤独もない
あるのはもちろん
言葉にならない雰囲気 ....
コートのポケットに
どんぐりが三つ
入っている
きのうの夕ぐれ
近所の公園でひろった
小さなどんぐりたち
てのひらの上で
ころころ転がしてみたり
両手で温めてみたりする
....
理解できないものはノイズ
それは タダの鳴き声
それは 皆無だと
そう弾き出す答えは
言葉として認めない
偏った定義が
創造を飼い殺しにする
読み耽っている僕の
まだ読み終わらない本の頁に
済まないと君は手刀を切る
割り込んだ手が
即席の栞に真似て
君の何気なさに
僕は 今日も
軽く峰を飛び越えた
知らない国へ治療にいった
ぼくはムリョクだった
行動もことばも信頼もミライも
どうしてあなたに与えられなかった
コップは満杯なんだろう
おおきなコップが必要だった
....
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121 122 123 124 125 126 127 128 129 130 131 132 133 134 135 136 137 138 139 140 141 142 143 144 145 146 147 148 149 150 151 152 153 154 155 156 157 158 159 160 161 162 163 164 165 166 167 168 169 170 171 172 173 174 175 176 177 178 179 180 181 182