電池の切れかけた目覚まし時計の秒針が
8と9の間で震えている
目覚まし時計はもう鳴ることも時刻を示すこともできないが
私にはどうすることもできない

目覚まし時計の側には
薬と孫の手はある ....
ふつうの愛はいい加減で

おかあさんは適当に生きている

なんにもうまくいってないのに

こんな感じでやってきて

うまくいってるんだと思い込んでいる

父にはなぐられたことがある ....
 
あなたが連れてきたのは、雨と汗のにおい

あなたはシャワーなんてあびたりしてさ

あたいは期待とソファーに包まれるのさ


 
犬を連れた二人の男が行き会った
血統書付きの犬を連れた方が自慢を始め もう一方に
「雑種なんか飼うのは時間の無駄だよ」
ああ 好きか嫌いか別として
そんな考え方があってもいいのだろう
もっと ....
季節をいいあらわそうと思っているうちに
それは過ぎてしまう

足跡と想いはいつのまにか
季節をすり替えて行く

君と金と銀の
スニーカーを交換して
なんか安っぽいねって笑った

僕 ....
華がなければ
覚えてもらえない

名前がなければ
呼んでもらえない

色がなければ
背景にもなれない

嫌ってもらわなければ
記憶にもなれない

でも
生きている

 ....
砕かれたもの
    傷つけるもの

時代の浪間に
    弄ばれて

俄に湧き上る想い
    だが全ては白い泡のよう

摩耗して往く
    意思 手足

蒼淡く ひと欠片 ....
あれは炎だ
理由も道徳も求めない炎だ
まごうかたなき赤い炎だ

怖れを知らぬ
黒い鳥が炎を目指す

命とはそういうものだ

せめて美しい君を覚えていよう
たった一日でしぼんだ朝顔
 ....
青い陶器瓦の下に埋もれた
記憶を掘り出してどうなるというのだ

焼け落ちた家の跡の
現実と幻想の交叉した風景の中に
私が立っていたあの日
陽光に照らし出された井戸の
湧き出る水に沈んでい ....
不安を包み込んだ雲が広がる

まだ 何も起こっていない

雲が広がり 影に怯える

結果を認識し 見つめた時

雲は 消え去る

不安の雲は 自分で広げてしまうもの

結果が出 ....
釣り上げて 逃がして
逃がして 釣り上げて
ぼくら大口バスが外来種だとしても
これは非道なあそびじゃないか

スポーツだって言うのかい
スポーツと遊びの違いはさっぱり解らないな
いずれに ....
思い出した

深夜放送で読まれた骨肉腫の高校生の女の子の
手紙
中学生の僕は
いのちというものをはじめて意識した
しばらくして女の子は亡くなった
女の子が好きだった深夜放送
僕も毎 ....
僕らは社会の文体を学んで成長してきた
はたまた親の文体に反撥しながらも生きるために
それを受け入れて

今度は自分自身のフォーマットに縛られながら
それとの葛藤にちょっと疲れているのかもしれ ....
リラの花ブラスバンドのチューニング 二回目の結婚前夜ライラック 三人で撮りたる写真ライラック 投げキッスして逃げ去る足にドクター中松のバネの靴 並ぶつもりで
並んでいるのではないし

何億光年も離れた小さな星の住人が
語り伝えた
神話など知らぬ

集まって
輝いているように見えても
それぞれ
果てしなく遠い

線でつな ....
いるわけがない
いつもの夕飯時のはずが
食卓に投げ出される、突拍子もない弟の主張
あの丘で恐竜を見た
家族みんなの一笑、からかいに
きみはひとり意地を張りつづける

 うっすらとほの暗く ....
蝉時雨が
それほど新しくない記憶を
影縫いするものだから
そのまま置き去りにもできず
立ち止まる

吹き出す汗
ハンカチを忘れたことに気づく
いつもそうだった
肝心な時に何かが欠 ....
真昼の烈光は
漂白剤のように
景色も
僕の影も
脳も
真っ白にしていく

何もない


真昼なり
   窓を這う
   ゴーヤの日除けに
   蝉の声

   首に巻いたタオルで
   額の汗を拭く

   夏の昼下がり

   冷たい麦茶と
   生ぬるい扇風機
   微か ....
籐椅子に風を殺して組んだ脚 シリコンを入れたる胸や守宮の眼 神棚の裏に右手のない守宮 マシな言い訳が耳を掴む  
検診前なので、節制中

恋愛前なので、節制中

節制クラブ、部員募集中



 
瞳の奥底に隠れてこっちを覗いている
裸の抒情の手足を縛り上げ
哭きながら何度でも犯し続けよう
石切り場から運んできた
重い想いを凪いだ風に浮かし
寛容な字面をことごとく摩耗させて
のっぺら ....
元気でなくなったり

必要でなくなったり

そうなればどうなる

そんなこと考えては

練習している、何を

元気でなくなったり

必要でなくなったり

そうなればどうなる ....
ミッキー
世界中の君がひとりきりのふりをするのは
掛け替えのない存在でありたいからかい?
ミッキー
今日君のぬいぐるみを抱きしめている女の子を見たよ
あの女の子にとって
君のぬいぐるみ ....
芦沢 恵さんのおすすめリスト(5458)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ある終末- ichirou自由詩914-8-5
ふつうの愛- 吉岡ペペ ...自由詩314-8-5
期待- 殿上 童自由詩21*14-8-3
詩と詩人と似非批評- ただのみ ...自由詩22*14-8-3
金と銀のスニーカー- 梅昆布茶自由詩1914-8-3
かたおもい- nonya自由詩26*14-8-3
海硝子- ただのみ ...自由詩19*14-8-2
夕火の温度を僕は知らない- そらの珊 ...自由詩2614-8-2
八月の記憶- イナエ自由詩18*14-8-2
不安- 佐白光自由詩314-8-2
大口バス- イナエ自由詩6*14-7-31
深夜放送- ichirou自由詩814-7-31
おでん屋- 梅昆布茶自由詩21+14-7-31
リラの花ブラスバンドのチューニング- 北大路京 ...俳句514-7-31
二回目の結婚前夜ライラック- 北大路京 ...俳句214-7-31
三人で撮りたる写真ライラック- 北大路京 ...俳句214-7-31
投げキッスして逃げ去る足にドクター中松のバネの靴- 北大路京 ...自由詩714-7-31
プレセペM44- Lucy自由詩18*14-7-30
丘の恐竜- 乾 加津 ...自由詩12*14-7-30
蝉時雨- nonya自由詩25*14-7-30
真昼なり- ichirou携帯写真+ ...17*14-7-30
【_昼寝日和_】- 泡沫恋歌自由詩19*14-7-28
籐椅子に風を殺して組んだ脚- 北大路京 ...俳句314-7-28
シリコンを入れたる胸や守宮の眼- 北大路京 ...俳句214-7-28
神棚の裏に右手のない守宮- 北大路京 ...俳句114-7-28
マシな言い訳が耳を掴む- 北大路京 ...自由詩114-7-28
節制中- 殿上 童自由詩21*14-7-28
わたしは喜んで嘘を書こう- ただのみ ...自由詩27*14-7-27
練習- 吉岡ペペ ...自由詩314-7-27
ミッキーマウスへ- ichirou自由詩9*14-7-27

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