梅雨茸八分休符にぶらさがる 869回めのキスを一本足で迎える 夢を語るまばたきの数を数えている 七月の波止で
新月のような魚を釣るひとたち
豆アジの季節だ
いつ
どこで
魚のかたちに孵化したのか
釣り人はそれを知らない
月のように丸くなるは秋のおわり
一掴みのアジになる

今 ....
冷蔵庫に賞味期限切れの
ちくわが一本残っていた
二日しか過ぎていない
まだ大丈夫だろうと
丸かじりする

食べながら
ちくわの穴と対峙する
もしかしたら……
別世界が見えるかも知れな ....
海の民である しるしに 婆ちゃんは からくり金庫を私にくれた
立方体をしたその金庫は、随所に黒光りのする鉄の補強がしてあり
なかなか重厚感がある。扉を開けると、その扉の先に また扉。
つぎ ....
小さな靴の愛おしさを
ときおりこうして取り出してみる
小さな足はもう消えてしまったけれど

バーゲンセールは年々前倒しにやってくる
梅雨が明けてもいないうち
夏服には割引の赤いタグがつけら ....
悩むのは馬鹿らしいことだ

カッコワルイ大人を見れば

それが清々しいほど分かる

カッコワルイ大人たちにも

そんな役の立ちかたがある


感情でたくさんのことを失うのは損だ! ....
あなたは笑顔で泣いている
薄雲を通過した日差しの下
歩行グリーンベルトの上
うつむいて去ってゆく

私は笑顔で泣いている
笑顔で泣いているあなたを見て
かすかに揺れる半夏生の葉を見て ....
緑の森の伏魔殿

蒸す青い夕方

ひとのざわめき

2時間ばかりいるうちに

昭和のニュース

闇のなかの光

黒い森の伏魔殿


審判は未来にあるのではない

今に ....
半年間
使ってきたダブルネームを
本日
解約いたしました

なんつか
どうにもならなかったんですよ
分裂して
そのまま
どうにかなっちゃいそうだったんで

犯罪者にならなくてよ ....
久々の晴れ間に浮かれていた午後


汗で膨潤した角質層が汗腺を塞ぎ
汗腺から出られなくなった汗は
俺の真皮の中で暴れている

汗よ
もがけ
閉じこめられた苦しみに
負けるんじゃ ....
事務局の調べでは
慎重な審議をという
わけが分らぬ鶏が
僅かばかりの
青りんごを突っついている
本人が参加しているのだから
これ以上は望めません
閣議決定の後に表題が昇る
日の丸崇拝者 ....
朝は晴れ晴れと
色とりどりの花の中歩く
季節六月、紫陽花の花

朝は晴れ晴れと
君を見て花の中を歩く
季節六月、紫陽花の花

言葉を交わす余裕なく
六月晴れ渡る梅雨入り前
紫陽花の ....
しんしんと夜の降り積もる
時計の針をすすめているものは
いったいなんなのだろうか

森深く一角獣のみる夢が
遠く聴こえる気がする
こんな夜にふさわしい響き

一角獣が問う
あなたの角 ....
    コンパス

―家でコンパスを使って円を描く練習をさせて下さい―
先生から届いたメール

 さあ、早速コンパスを使ってみよう!
 こうして物差しで半径の長さを測ったら
 紙に針を刺 ....
 
涙が しょっぺー

砂糖をぶっかけても しょっぺー

わかっちゃいるんだけどなー なー




 
弁当に嫌なピーマン入ってて真希子の口へ運んであげる まんまるの月を見飽きてから眠る朝が来るまで見上げても良い 水中花誰か帰ってきた気配 急ぎのメールが送信エラーを起こす 「苺いちえ」と書かれたレシートの裏側へ戻る 雨に濡れたアスファルトが映す街は
モノクロの写真
音も止まる
古いスチル写真
動いているのは
私の影
そして
雨粒と水の波紋

雨水に浸食されていく電柱は
濡れて黒い墓標
匂 ....
わたしは
片付けきれない部屋
足の踏み場もなく
散らかったまま
古い紙袋からは
見つかってはヤバいものたちが
虎視耽々こちらを窺う
ベッドの中には
初恋の人を模した
バラバラの詩体
 ....
こんこんあんたはどこゆくおひと
日もくれ 野もかれ たびするおひと
げるげろ ふとっちょ ひきがえる
めそぽたみやあの 古池や

 ―――もっと もっとはげしく

おんおんあんたはなぜな ....
さちこさんは
聖書を
私に読んできかせた
「ヒソプをもってわたしを浄めてください
私は清くなるでしょう
私を洗ってください
私は雪のように白くなるでしょう」
そんな言葉が私を泣かせた
 ....
上から目線に竦められて
声も平たく聞こえる
コロラトゥーラソプラノの声が
頭の後ろから貫通しているはずだが
何も聞こえない
夜の女王はイイモンかワルモンか分らないままに
おいらはいつも殺さ ....
わたしがまだ、
母のお腹の中にいたときの記憶。

狭いアパートの四畳半。
低い天井。
薄暗い曇りガラス。
脚が四本ついた白黒のテレビ。
テレビの横に置かれた背の低い茶箪笥。
まあるいち ....
歪んでいるこの音が心地よい

衰えた左手の指が
強く弦を押さえられなくなっていても
コードが濁っていても
GAINを上げれば
心地よい歪んだ音が出る
フレットと弦がカスれてビビっても ....
ああ
そうです
そのとおりです
私の思う世界では
なかったのです
世界はわがままで残酷
チャンスはあったはずなのに
だから
もっと強い気持ちで
がむしゃらに向かうのです
みんな笑い ....
芦沢 恵さんのおすすめリスト(5458)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
梅雨茸八分休符にぶらさがる- 北大路京 ...俳句114-7-3
869回めのキスを一本足で迎える- 北大路京 ...自由詩5*14-7-3
夢を語るまばたきの数を数えている- 北大路京 ...自由詩314-7-3
文月の詩- たま自由詩14*14-7-3
【_ちくわ_】- 泡沫恋歌自由詩22*14-7-3
陸族化の娘- るるりら携帯写真+ ...16*14-7-3
バーゲンセール- そらの珊 ...自由詩1914-7-3
清々しいウソ- 吉岡ペペ ...自由詩414-7-2
笑顔で泣いている- ichirou自由詩13*14-7-1
緑の森の伏魔殿- 吉岡ペペ ...自由詩314-7-1
ダブルネーム- umineko自由詩8*14-7-1
汗よ_この地球の大気に飛び出せ- ichirou自由詩14*14-6-30
表題- あおば自由詩9*14-6-30
五年前の紫陽花の花は- ……とあ ...自由詩16*14-6-30
しんしんと夜- 梅昆布茶自由詩1814-6-30
コンパス- 夏美かを ...自由詩36*14-6-30
しょっぺー- 殿上 童自由詩21*14-6-30
弁当に嫌なピーマン入ってて真希子の口へ運んであげる- 北大路京 ...短歌414-6-29
まんまるの月を見飽きてから眠る朝が来るまで見上げても良い- 北大路京 ...短歌114-6-29
水中花誰か帰ってきた気配- 北大路京 ...俳句114-6-29
急ぎのメールが送信エラーを起こす- 北大路京 ...自由詩414-6-29
「苺いちえ」と書かれたレシートの裏側へ戻る- 北大路京 ...自由詩714-6-29
雨が降る街にて- ichirou自由詩12*14-6-29
ひとつの殻の中で崩壊して往く- ただのみ ...自由詩22+*14-6-29
てまりうた- 乾 加津 ...自由詩11+*14-6-28
私が子羊だった時(part2)- Lucy自由詩9*14-6-28
低題- あおば自由詩7*14-6-28
胎児の記憶- chiharu自由詩5*14-6-28
心地よい歪み- ichirou自由詩7*14-6-28
自分たちのサッカーができなかった- umineko自由詩7+*14-6-28

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