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神妙にいたすしかない
まどろっこしい夢の淵で
足を踏み外し一路はるばると
緑のさやを開いていく

ジッパーで世界は
夢とこちらに隔てられている
片側通行でないので
夜は眠る決まりなのだ ....
木洩れ日が肌を焦がした夏の友のように、{ルビ目映=まばゆ}くからかう

種を溢して果てる向日葵

窓から人知れず洩れた、夜の海が街をひと飲みにした

黄信号の点滅

夏の恋人のように、 ....
海辺を歩く釣り人たちと
夜明け前の風に吹かれる
理屈は波と共に流れて
水平線上のたゆたいを眺めていた


二匹の鯵が弱りゆくを
ただ見つめるばかり
鰡は嫌われてもなお
馴れ合いを求め ....
戦争について考えることは

それは有益なことなのだろうか

平和についても

それは有益なことなのだろうか

幸福について考えることこそ

有益なことなのではないだろうか

戦 ....
/7月14日

バスを待つのは孤独な作業だ
ショーウィンドウに映写したすがたは
まるで霊体みたいにみえ
もしほんとうにそうだったなら
きみにもおんなじ
感謝と崇拝と
それいがい ....
緩やかな助走から
蹴伸びする季節が
完成されたフォームで
越えてゆく
夏の高さ

背中に近いあたりの
肋骨を支えている

僅かな緑陰を選んで
少し歩いて
少しの水を飲む

* ....
空のどこかに 始まりと終わりがあるのか
いつまでも一日が終わらない ぼくたちの
浮遊する魂の 影を見失うころ
すべてのかげが消えて そこから
すべてのかげが あたらしく生まれる


幾夜 ....
きみにとって
あの女は
海でしたか

アラビア数字の布団のなかで
きみは
真水に少し飽きたのか
熱いからこそ{ルビ膚=はだえ}に滲みる
濃度に泳いで
それ以上に塩辛い汗をふんだんに流 ....
公園の陽だまりで 
走って遊ぶ子供等の 
胸の辺りに 空 がある 

花壇から 
それを眺める花々の 
花弁の奥にも 空 がある 

無心に遊ぶ子供等の 
無垢な笑顔の瞳の奥に 
 ....
小さな水口から
待ちかねたように水がほとばしり
山吹とコデマリの花びらを散らして
春色に染めていく

かたわらでは
田植えの準備が賑やかで
初めて田に入る子供が
父から苗をもらっている ....
かみさまおねがい
おしえて
どうしてひとはしぬのか

かみさまおねがい
おしえて
どうしてひとはけっこんするのか

かみさまおねがい
おしえて
どうしてひとはこいをするのか

 ....
片隅に置かれた人形は汗をかいている
滴る雫は畳に吸い込まれる
部屋は水槽
水が満ちて、満ちて、満ちて
月影を残して
わたしの体を夜にする

性と性が繋がり生になる
欲望と ....
記憶を
残す
出来るだけ
美しい形のものを
渡す
それが
なんなのか知ったのは
ずっと
後の話





いつか
死ぬことを
知らずにうまれ
しばらくは
その ....
 ぱぱ

 ぱぱ

 大好きよ

 心の中は、あなただけ


 会いたい

 いますぐに


 あなたの声を聞きたいの

 優しい声を聞きたいの

 手 ....
氷の角度の緩いほうから
あけるつもりもなくあけた扉から
かわいた風が入りこみ
指のふくらみのはざまに熱い


奏でること
月から目をそらさずに
奏でること
奏でつ ....
{引用=窓からどこかの海の匂い
裸足の記憶
真夏の少女
炭酸みたいな少年

君は忘れた
僕を忘れた
僕は忘れた
僕を忘れた

太陽をたべた夕立
生ぬるい風
熱くなる空
 ....
 いつの間にか捨てられていた 僕の渡したピアス

 何の予告もなく
   前触れもなく
 いつから途切れたのか 君の送信が

 
 何度 受信を選択しても

   新着なし   と表 ....
宇宙は溌剌としていた
滴るような蝉の声が宇宙に降っていた

病院ですれちがう人々はどんな人も
それぞれの生や死をしのばせていた
ぼくはそれに無関心を装いながらエレベータを探していた

ぼ ....
人の気持ちを量ろうとした
わたしは許されてはならない存在

持病か仮病かわからない
肉体か精神かわからない
弱気になったわたしはきみにコールする
待ち合わせの三十分前
「やっ ....
正しいことってどんどんヨコ展開してゆくよね

でも

正しくないことってそこだけで止まってしまうよね

ぼくらはなんでこうも

自分を正当化しようとするのだろう

夕焼けまえの青い ....
首より上を
他人のそれと
挿げ替えたまま

歩いていく
そんな人々を
横目で追いながら
私は
ただ、その姿を
見送っている





少女Aは
単色の ....
馴染みの店の帰路にて
人もそぞろの夜の道
よく重なるのが偶然で
英国風の馬を駆る
ロカビリーに{ルビ出会=でくわ}した
逃避行に出かけようと
冴えない奴が言うからさ
ウィリーとエディの振 ....
   {引用=ぼくたちの未来は いつも、さよならで終わっていくの?}


地球儀をまわしすぎたせいで
透きとおっていたものが
濁っていく 
あの日、
チョークで描いた線路が滲んで
二十 ....
おまえは自分でかわいらしいなどと思ってはいなかった。
まわりはかわいいという
しかし、おまえは自分が不細工と
信じていておどおどしていた。
幼稚園からの帰り道
手をつなぐ同級生がわずらわ ....
「もう大丈夫」
これほど安心する
言葉はない
「隣にいるから」

「私はいつも貴方の味方よ」
と言われる。
玄関を出る
ドアを開けたら倒れ込む

貴方がいるから
酒もタバコも止め ....
 
 
 
【残】



 蛹は繭の中でドロドロに溶けて

 美しい蝶になる夢を見ながら

 自らの身体を壊して新しい形にするの。



 やがて夏になり  ....
その道を行くなら
襟足を伸ばせる
そこを避けるならば
安定と美の喪失

合図 送っては
悩ます間逆の壁
だけれど、
その顔、
裏切る、
予感

内心は瞼(まぶた)も
そちらに ....
鯵の開きってあのままの姿かたちで泳いでいるのかな
だなんて今さらながらにとぼけてみせても
私は私自身に過ぎなくて

迎え火で迎え
送り火で送る
ヒグラシの鳴く音に季節の移ろいを覚え

 ....
長いものには巻かれるほうだ。
だから君にもグルグル巻かれてる。
あんまりキツク巻かれたりして、イテタタタ…みたいな時もある。

時には撒かれちゃったりして、君の姿が見えなくなっちゃったりして困 ....
二本足で立つ老人の 孤を描いた中枢は
結末の骨をもって 循環の窓を射る

あらゆる愛と憎しみだった形は
一人ぼっちの空に抱かれて
今なお愛と憎しみとして連鎖する

高架下で眠る 鳩達 ....
夏嶋 真子さんの自由詩おすすめリスト(1826)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ジッパーで世界は隔てられている- 瀬崎 虎 ...自由詩609-8-17
約束の紐緒- 瑠王自由詩2*09-8-16
瀬戸内海- 中原 那 ...自由詩409-8-16
時間という海- 吉岡ペペ ...自由詩909-8-16
ゆうれいのダイアリー- コーリャ自由詩1009-8-16
夏ゼロ- 佐野権太自由詩6*09-8-16
星の命名- yo-yo自由詩8*09-8-15
- 伊月りさ自由詩4*09-8-15
花と子供_- 服部 剛自由詩509-8-14
水口- 西天 龍自由詩8*09-8-14
木星に衝突痕が現れた日に- ばんざわ ...自由詩2*09-8-13
わたしの体_-Night_or_Noon-- 百瀬朝子自由詩9*09-8-13
森は人に届く- 石田 圭 ...自由詩2409-8-13
思慕- 柊 恵自由詩909-8-12
夜と風- 木立 悟自由詩409-8-12
ジュブナイル- ゆうと自由詩5*09-8-12
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溌剌とした宇宙- 吉岡ペペ ...自由詩1309-8-12
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騒々の庭- 山中 烏 ...自由詩7*09-8-12
サラダとロカビリー- 瑠王自由詩3*09-8-12
孕む、風を、未来を- 望月 ゆ ...自由詩24*09-8-11
三歳のおまえ- ……とあ ...自由詩13*09-8-11
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- 綾瀬たか ...自由詩309-8-11
arawa- 邦秋自由詩3*09-8-10
覆水のひと- 恋月 ぴ ...自由詩24*09-8-10
ギリギリ- BOOKEND自由詩10*09-8-10
太陽の歴史- 瑠王自由詩3*09-8-10

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