激しい濁流と錆びた鉄橋はゆきずりの光景でしかない

ビニ傘で行く手をさえぎる横暴なエスコートがわたしと雨粒を斜めに切断する


無限を接写する賭博者たちは必ず破綻した

二度目に犯した過 ....
遠くで鐘が鳴っている
ひんやり切ない秋の日に
何処までも高い青空に
追いかけても追いかけても
決して追いつけないあの場所で
(金木犀が軌道を舞い
秋の大気が生まれるところ)

遠くで鐘 ....
秋は仏頂面のヒゲ男を察知してイヌやネコも傍らに近づいては来ない

積み石で寝仕度を整えているのは巣を閉じた青蛇の一団だろう

まあるくそれでいて刈り取られた雑草の刺々しさがのこる畦道
 ....
哀しい象の群れ
午前中夢を見た

恋を踏み潰せ
心の中のアッフリカ
他者が駐車しているから
自転車をそこに
おいていたらしい
用事をすまし
自転車置き場に戻ってみると
鋭利な何かで
「サドルをバッサリ切られた」
と突然ぼそぼそとウチのが
白い頬 ....
東京五輪に足りなかったもの

東京五輪が終わった。あくまで個人的な感想だが、どこか記憶に残らない大会だった。いや、記憶を探さないと自然に出てこないと表現した方が適切だろうか。率直に言って、もっ ....
子供たちが三輪車で走り回る公園に 精子が乾燥して凝結した模様の透けるピンクのコンドームが落ちている


長閑な公園の中央に なにかの脱け殻のように



ピンクのワンピースを着た ....
現在、日本国内の人口の約1/3、4,000万人以上が近視と推定されている。
近視人口の増加はとどまる所を知らない 。
生活を取り巻く目を酷使する環境、パソコン・スマートフォンなどの長時間利用が主な ....
美しいのは
ぼろぼろだから

逃げて
隠れて
捕まって

ひたすら殴られ
また逃げて

見つからない私の心は
空にでも海にでも
隠れてしまったから

いつしか
南も北もな ....
熊笹の獣道を誰かが歩く
うっかりと穴を踏み抜く
ガサ
滝つぼに落ちたあと爆発音がして
誰かの身体はもう粉々
自分のなかにはそんな穴があって
胸に手をあてたとき
大きくもないその手はすでに ....
雨降る夜に
孤独を曝し
けぶる地平へと
走っていく
滾る思いを
冷雨に濡らし 

救われないと分かっていながら
逃れられないと分かっていながら
夜闇のなかを走っていく
ひたすらに、 ....
現象として
秋らしい
すごしやすい夜
独り
古臭い記述を読む
妻を殺した哲学者か…
なあに
21世紀初頭
政治家の無策で
何人殺されたのだ
独り
闇を吸う
夏の空、玄関口
立ち尽くす我
庭木の揺れ、うねる大気

ああ世界が広がっていた!
己とは無関係に
何処までも眩しい異郷が

五歳の時のその体験を私は決して忘れない
じぶんとは全く無関 ....
詩人の肖像は
誰にもわからない

あるときは
長く執拗な夏
異教徒の祈り

暮色の岸辺の苫屋の
清貧という夕餉

園遊会での貴婦人の
緊密なコルセットの誘惑

屋根裏の経済 ....
肩を抱きたい 肩を抱きたい、
麦わら帽子 夏のワンピース 黒髪
もてあます上唇を
さらにもてあます下唇が支えている
清楚な肉厚の均衡
開かれて不意にホワイトニング 鈴の音のようなホワイトニン ....
双眼鏡を両手に
望遠鏡を傍らに
細目細目で眺めた月は
それでもよく見えませんでした

裸眼視力0.02
諦めて眼鏡を外して見た月は
存外一番綺麗でした

手放せば見ようともせず見えて ....
光が満ちる
のどけき午後
突き抜ける青
天高く

涼やかな風、一吹き

もう秋ですね
もう秋ですか

ちょっと驚く
僕の脳裡に
軽快なロックンロールが鳴り響く

やわらかな ....
昔、タバコはやめたと書いたことがある
やめたほうがいいですよとまで

吸ってるじゃないですか
あの時はやめてたんだよ、ひと月くらい

そしてやめたと書いたことで
こぼれ落ちるものがある
 ....
「孤独死」とまるで孤独でない生や死があるように言われましても クソ溜めでも進むしかない。


ティーンだったわたし、ブルーカラーの髪に黒ぶちのダテ眼鏡。
パンクス気取りのしがないガール。

ガムテでぐるぐる巻きにしたコンバースにレッドタータン ....
「嫌がらせとして長生きしてやる」と考えてもいい。参考までに。 西の空はコバルトブルーの残照だった
東の空には大きな満月が赤々と昇り
この地には不適応な僕が未だ息して
途方に暮れた名無しのまま
遠い記憶の余韻に包まれる

光、宇宙から放射され
万物、 ....
秋口が開き
無辺の静かさ、響く
赤々と彼岸花咲く土手の向こうから
手招きするように
ゆっくりと、ゆっくりと

)もうはっきりとは
)思い出せない過去がある
)色褪せながらジリジリと
 ....
秒速2m
まだ来ない夜明け

一日ごとに
増えていく知識

一秒ごとに
尽きていく命

得たものはいつでも
失ったものに釣り合って
途方に暮れる

秒速2m
夜明けが追い越 ....
降り止まない雨が
心の奥底に言葉を溢れさせ
魂の隙間から
零れ落ちるような光滴たち
無数に煌めき散逸する
終わらない旅路の果てに
訪れるもの一つ
想い描けないなら
何億もの地上の眼を掃 ....
 人の幸運 不運は

 右か左で決まってしまうのか

 右に行きたくても行けない

 左には行きたく無いのに

 行かざるを得ない岐路がある

 想う通りに進みたい

 運 ....
もういいのです
きみは鼻血をださないように

恋も科学なのです
かったるいものもぶっ飛ばして
でも恋は愛よりもましかもしれません

たくさんの恋の集積と
未知の涙や動揺とともに
初め ....
  

ふいに淋しくなる
なんて口にしながら
随分と
正体も無くして
やがて眠りにつく

ひとの子の様で
子猫の様で
寝息とその顔は
野に咲く花が
白い野の花が揺れていた畔と ....
通りすぎる街並みには
金木犀が甘い香を放ち
賑やかだった蝉の鳴き声は
示し合わせたかのように静まり返り
秋が熱した夏の背を押しやって
青く青く立っていた

あゝまた来たのだな
わたしは ....
青白く痩せた君から放たれていたもの
僕はいつも怯え痺れた
じぶんという核が剥き出されて
漆黒の宇宙に放擲されていくように
残された肉身が断崖絶壁を何処までも墜落していくように

途方もなく ....
空丸さんのおすすめリスト(4837)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
郊外- 末下りょ ...自由詩7*21-9-29
遠くで鐘が鳴っている- ひだかた ...自由詩521-9-28
善師アキの空- アラガイ ...自由詩15*21-9-27
朝の呪文- ひだかた ...自由詩8*21-9-27
白い頬- ナンモナ ...自由詩2*21-9-26
東京五輪に足りなかったもの- 足立らど ...自由詩3*21-9-26
ちょこっと寒いところにちょこっと長居しただけですぐ体調を崩す ...- 末下りょ ...自由詩3*21-9-26
近視- TwoRivers散文(批評 ...5*21-9-26
冬枯れ- TwoRivers自由詩4*21-9-26
_攻撃性- 松岡宮自由詩10*21-9-25
DNA- ひだかた ...自由詩821-9-25
すずしい夜- ナンモナ ...自由詩4*21-9-23
記憶の光景~去りゆく夏の日に- ひだかた ...自由詩721-9-23
詩人の肖像- 梅昆布茶自由詩2021-9-23
ワンピース- 本田憲嵩自由詩821-9-23
十五夜- TwoRivers自由詩7*21-9-22
光の午後とロックンロール- ひだかた ...自由詩521-9-22
こぼしつつ歩く- りゅうさ ...自由詩821-9-22
_- いる短歌221-9-21
だいぶダイブ_/_ある女の子篇- 末下りょ ...自由詩4*21-9-21
_- いる短歌221-9-20
ゴール- ひだかた ...自由詩5*21-9-20
秋口- ひだかた ...自由詩421-9-19
ねむる- TwoRivers自由詩14*21-9-19
湧出- ひだかた ...自由詩821-9-18
右か左か- 佐白光自由詩1*21-9-18
きみに- 梅昆布茶自由詩1521-9-17
彦根湖岸- AB(な ...自由詩421-9-16
この秋、神明_新たな始まり- ひだかた ...自由詩721-9-16
ジャンプ- ひだかた ...自由詩421-9-14

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