冷蔵庫の扉に、傷。
こころを内側から叩いても、
音を立てるのは、
境界だけなら……
それらの傷が、
全て「それら」に、変わってしまうまで。
せめて、
....
言霊の弾む域に 星と華で編んだ音が在る
背骨にダイヤ一粒ずつ埋め込んだような
真っ直ぐな後ろ姿に 完全敗北を思う
音楽に言葉は勝てないと
この世を操る言葉に此岸の空気
音も楽しみた ....
死の直前
死の瞬間
死の直後
私は
私はではあるけれど
その三つから
エクスタシー
オーガズム
そして余韻を想像してしまう
死の直前
死の瞬間
死の直後
死 ....
木曜日
後は下り坂 週末までの道のり
曇り時々雨
心に心臓に大判焼き程の穴
木曜日 少し塞がってきたような
表裏一体感
ジャズの脈打ち 立ちこぎのようなピアノ語り
激しく一体感の ....
文体は作家の生理だという。
なるほどね。
じゃあ、詩人はどうなのか。
詩は文体であって、文体ではない。
詩人のことばは生理そのものだ。
物語ではない。
詩だ。
生身のからだを担保 ....
眼は眼の外にあり、私たちに肉眼などあり得ないのです、世界にはもとよりひとりしかいなかったのだから、神様が発明したのは、ただ孤独(iso)だけで、
「私が遠い場所に行って帰ってきたら、どうか私が私 ....
時間を刹那を右腕を力一杯振って
刻んでゆく
光を大事に受け取って温もりの花束を
植えてゆく
生きる繰り返しを息吹の数ほど星の脈と共に
打ってゆく
日常を大袈裟に奇跡と呟き 証と存在を透 ....
暮れて行く秋
まつすぐな道
銀杏の葉のそよぎ
感じてごらん
たつた今うしなはれた
いくつもの命の分だけ
透けて行く風を
たつた今うまれた
いくつもの命の分だけ
....
昨日見た夢
全く意味不明
何もないビジョン
いっそ鳥になろうピジョン
先の見えない迷路
俺の未来は何色?
俺は勇者のはずだった
今は家でシーシャ吸ってる
自分に何もない ....
月にいきてえんだよ
息ができねえとか
華がないとか
雲がうかんでねえとか
音がないんだとか
そうかいそうかい、
どうでもいいんだって!
おれも男だからさあ、穴が
あった ....
およそ一千年前の一夜に
彼は女の人からそのからだけを買いました
およそ一千年前の一夜に彼は
首都の街で
女の人から からだだけを売って貰った
自分が働いて 手に入れた金で
肉体の欲 ....
(慟哭)
世界に影を落とした優しい諦めを知らないで惨めな豆腐の角はたいせつに磨いたアクアの舌。はもうないけど人狼の夜は深く更けゆくばかり火の鳥を知らない?
(うそ。知っている。)
悲 ....
好きな人がいる
当然
嫌いな人もいる
それ以上に
好きでも嫌いでもない人がいる
私という人間の 質と量
私という人間の 存在する理由
私という人間に 与えられた時間
私という人間が ....
6人惨殺の手法を採り入れて
自称詩人の頭部に
大鉈を振るったものの
スコーンという
手応えのない
乾いた音とともに
紙吹雪と鳩と垂れ幕が
飛び出してきた
垂れ幕には
「祝!自称詩人3 ....
月光よ
私の愛する半身よ
貴女はどこに
私はきっと見つけよう
闇の向こうで佇む
貴女を
静かな水面が
日の光に輝くように
河が海へと
滔々と流れ行くように
とこしえに尽き ....
疑問があります
人間は本当に
サルから進化したのでしょうか
とても疑わしい
せめて現代のサルが
類人猿になるところを
目撃できたなら
納得も行くのですが
放っておいたら ....
指の先には爪が伸びる
それは
人も獣の証なんだろう
指の先に爪が伸びると
たいがいの男はほっとけなくて
爪切りを探し切ってしまうのに
たいがいの女が
やわらかい指の先に爪を綺麗に ....
疲れた心のためにインスタントコーヒーを一杯いれる
僕は悲鳴こそあげないが
なんだかいつもテンパっている
60〜70年代に掲げた自由ってなんだったのだろう
敵はいないし仲間もいない
....
羽根が刺せなくなるくらいの背中の凝りの
緊張感を羽ばたかせながら
血流の問題を即毒スルーさせて流す本物の入れ替えた血の値色
何の為に生きるなんて地球は伝えてない
きっと
ベースに滞りなく ....
やわらかな肉に
流れる
清冽な水を
むさぼり飲み
やわらかな宇宙を
貫く
輝きの光を
集める
ことば、コトバ、言葉 を!
欲望の卑猥を魂に焼き
スコンとまっさらな地平から
....
落ち葉舞うもう絶え間なく絶え間なく
鰯雲流れ流れて西へ行く
木立の間茜の光冬陽落ち
震え、祈り、破れた、心で、声は生きたがっているように聴こえます。艶めかしい雲の色は、ふたつの虹が、絡み合い、混ざり合った生き方です。なにも捧げない、他人任せの希望、ただ生きるために、悲しみに汚れる ....
めざめると同時に 自由の女神になっていた
すっくと立ち 右手を挙げ 情熱の象徴を高らかに天に示し
頭の中に声が響いていた「走れ!」
いや、ちょっと待て 忘れられないぢぁないか あの家の ....
三線 半鐘 笛 の音
三線 半鐘 笛 の音
色とりどりの 風車
赤花黄花 揺らされて
色とりどりの 風車
九月の風に 回されて
可愛い頬を 撫でられ ....
やっつまわってうまれどしには
かざぐるまであそびます
ずっとずっとむかしから
そういうことになっております
まごたちが
ほうぼうさがしあるいてくれましたが
あいにく
アメリカいろの
....
アルツハイマーの魂が
何度も「部屋」から
抜け出してしまうので
管理者はとても困っていました
そこで
ベテランの僕に
彼女を「部屋」から出さないようにと
指示がありました
僕は ....
花に咲く水
銀の塔の窓
鳥を放つ子
放つ子 放つ子
さまざまにさかさまに
指と指に入り組んで
小さな声は地に落ちて跳ね
また葉をふちどる炎に還る
影の掻 ....
掴まることができない
セーターの袖口を塞ぐ人が現れて
暖かい空気で守り続ける
二人の思い出が膨らむ腕は
風も通さずに聞こえる互いの
脈を打つ音が重なり合って
ジングルベルの間を縫っ ....
芝生の生い茂った
小高い丘のてっぺんに
池がありました
そのほとりに
風車のように
クルクルと回る
赤い花が咲いていました
その花を見ていた僕は
淋しくって
淋しくって
思 ....
シルエットは幻想を
発たせる
砂丘をゆく
裸体
寝返り
振り返る未来
ザクッ、ザクッ…
足跡のない過去
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