全ての果ての全ての果てを
物凄い速度で追い越し
光の街路を遡り
取り囲む風のチューニング
避けようもなく吸い込まれつつ
意識の奥の奥に自ら敢えて入り込む
★
いつしか此処 ....
そこに子供の姿はなく
大人たちだけが殉ずる化のように
黄葉の輝きが干からびた胎児のごとく打ち捨てられる頃
までの林檎飴の祭りhしつも 日没を知る港にて
時雨れるまでは兆 ....
夢の中で 夢を見た
眩い陽光が私を包んで
小鳥が私に歌を歌って
あなたが私の隣に佇む
夢の中の 夢から覚めて
陽の差さぬ部屋にいました
小鳥の声はとっても遠く ....
あなたが今 見ているのは何?
きっと続いているはず
空だといいな
こちらは酢講師グレイッシュ
思いが重なることはない
知ってる 生きてきたぶんだけ
....
自分の弱さを隠したくない夜がある
誰かのせいにして誰かを求めている
そうやって明日のパズルを組み立てながら
崩れそうな不安を積み上げている
ガードレール越しで携帯を覗く子
....
巨大なるもの暴走する
わたしの頭のなか
知らない私の真っ白な視界
廻り巡り廻り巡り
次第唐突
つぅうと垂直
舞い落ち流出する
萎びつつ在る物抉り出し
もう用済みだと 、
....
キスをしたい。どんな。夜の水滴のような。
短い呼吸と音楽。それは部屋かな。
きっと部屋だろう。個人的で親密な部屋。
わたしはきみと初めてだ。初めての夜。
窓は薄く部屋の明かりを消したら ....
もう幾日窓は閉じられたままなのか、もうどれだけ同じ回想と妄想を繰り返したのか、日付はかろうじて把握してはいたが、それが現実として自分の中で機能しているのかどうかについてはまるでわからなかった、思考 ....
日を左右に反転させても
日
日を上下に反転させても
日
日を裏から見ても
日
日はどこから見ても
日
日はすべてで
時空間ととも
自遊自 ....
やさしい詩を
夜に編みたい
たとえば
晩ごはんのポトフが
美味しくできて
舌を火傷したこと
たとえば
昨日は晴れてたのに
朝、洗濯をし忘れて
また晴れの日を待っていること
たと ....
ギターが欲しい
自分の詩をお気に入りのコードにのせて
大衆の前で歌えたなら
どんなに気分がいいだろう
好きなことが何か
教えてくれた
いつか君と一緒に歌いたい
どうして空が青いの ....
突然の電話で私の詩を褒めちぎる
たまたま同人誌への掲載作品を読んで
ここがこう素晴らしくて感動しましたと
その批評は見事で褒められて嬉しくて
こちらもデレッとしてしたところで
この詩を多 ....
裸の枝に実る柿
菊西 夕座
季節が頭をめぐらせて仰ぐ空へと囁くたびに
懐かしさは生まれた日の ....
つたのお家は さびしいね
枯れ葉が ほろほろ はだかんぼう
秋のお庭は さびしいね
のこったアサガオ ひとりぼっち
月夜のデッキは さびしいね
子猫が 母猫おも ....
リベラルだ保守だと何もできないまま一度しかない青春を
犠牲にして良い意味での自己主張をしてきた60代70代の方々は
すでに老害のフィルタに入っているにしても、
経験と財力によりAIを使いまだ変化 ....
庭に雑草が生え
それでもかれらも懸命に生きているんだから
とかテキトーないいわけして
日々その成長を眺めていた
ふと目のなかに入ったのは
一輪の茶色の花弁を持った花だった
ちいさな ....
- l'impromptu+
巨妄魔
多樣な蟹、鮭を飼い
{ルビ肉男=Flesh man}(は)
(精)靈なのだ
舌戊
....
こんななの、私はこんななの、
だれに
繰り返し繰り返し
大丈夫
わたしの幸せな
夢の中のできごとだけど
海の香る街で
遠くの工場の煙突を見た
たなびいて夕日で赤くゆらゆらして
夕 ....
閑散としている通りの端に
通いなれた立ち飲み屋がある
店主の女将さんは愛想がよくて
ついつい飲みすぎてしまう
術中にはまっているようだ
ふと奥に目をむける ....
喜びくんは密かに悩んでいた
ボクは嬉しいから喜ぶ
シアワセな気持ちになるし
笑顔も増える
けど よくよく考えると嬉しいってなんだ?
楽しい子ちゃんがいつも云っている ....
勝手に食われる檸檬の葉、勝手に食らって育つ青虫。
一株の檸檬の葉では少なすぎる。
「公園に檸檬の苗をいくつも植えたらいいじゃん(笑)」
君ならそんな事を言うかもね。
そんな声に頭の中で返事 ....
ふらつく頭以外に何も無い夜には、
輪郭の断片だけをなぞって、美しい記憶を思い起こそうとする。
自分の薄くなってうねった髪をかき上げれば、
君の柔らかで豊潤な髪を思い出してしまう。
別の妄想に逃 ....
僕は病的に他人と自分を貶め、
どこにも価値がないと言いたくなるような人間だ。
けれど、それを社会で態々態度に出すほど愚かではない。
だから、仕事を終えたあとはアルコール以外に逃げる手段がない ....
とても静かな夜だから
閉じ込めた想いを少しだけ開いて
小さな声で歌おう
伸びやかに広がっていくアルトは
小鳥が囀ずるようなソプラノではない
ヴィオラの音色に合わせて
傷を負った白鳥は
....
ぼくは何か人とちがうことをしたい
何をしたいかはまだわからない
けれどぼくは何か人とちがうことをするために
生まれてきたような気がしている
人とちがうこ ....
崩壊し構築しまた崩壊し
渦巻く意識の視界の
奥深く沈み込みながら
より明るみ明るまされ
照らされ浮き出す光道の
明日にだけ向かい伸び拡がり
この肉身の今にも崩壊し構築され
何れ完璧に滅び ....
頬に触れようとして
躊躇った手を
きみは引き寄せて
両手で強く握った
僕は静かにその手を離すと
小さく笑って
頬に口づけした
言葉は要らなかった
それだけで十分だった
こ ....
秋というのは 死の匂いがかすかに漂い始める季節
そういえば 私の右目も死につつあります
光は来る けれど 深く沈むように
匂うように闇が染み渡る
枯れゆく広葉樹の葉の裏に
荒ぶる海の影が揺れ ....
地下鉄に乗ると心踊ることもある
今私が読んでいる本と同じ本を読む男性が
私が座る席の目の前に立っている
歳の頃は五十代半ばといったところか
白髪混じりの髪を短く刈り上げ
少しヨレヨレの白シャ ....
左手首に残る掻き傷の赤く腫れたる筋
三角の爪の痕が
薄らと桜桃のように熟れて浮かび上がる
外気に触れるたび僅かな痒みと痛みが
己が存在を知らしめる
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29
【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
0.56sec.