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余命半年の神様が背中に憑いている
あなたは上等な木の椅子を買ってきて
部屋の窓辺に置く
神様は名残惜しげにあなたの背を降りて
椅子に座り深くお辞儀する
昼間はいつも窓の外を見ていた
夜 ....
あの空の下からあの空の向こうまで、なだらかにせりあがりなだらかにくぼみながらどこまでも続くみどりの丘、その丘を白くつぶつぶと覆いつくすほどのあの羊たちがいっぺんに、シーツをめくりあげるように消えて ....   あらい浪が
  きみの肌のどこかで
  弔われている 私たちは
  擁きあえる 芒の原にこぼれる
  月影に這わせた 指のふしの奥で
バイエルの教本の新しいまま
ピアノを辞めてしまった日の夜か

右手、指番号の1番2番にて
恐る恐る、亀頭の皮を剥いたのは
 掠れた日差しに 傘をすぼめて
 貴女の唇にすわりたい
 悲しく 梅の花が路を塗る
 あさの雨の うその雨の
 やがて間遠な 瞼
 窓際にいて
 日差しが区切れていく
 とどめられた 文章
 なにか 約束のようなものを
 忘れるときのにおいが この世界
お前には根性がないねん!
って言うおっちゃんがおってな
そんな冗談流行らんで
って俺は言うた

でもな
根性みたいなもんが
ほんまにあったらええな
と素直に思ってみたりもした

着 ....
  なでられ なめられ
  めでられ めくられて
  いるときに また
  硬く 近く 拒むのだった
  キッチンで
  蛇口で
  ぼくじしんのようなあらわれと
  いっぽんの ....
  ねこが
  しみこんでいる路地
  空がきれいだ
  電線が微かにたわんで
  ビルのむこうまでみえる
  わたしたちが死んでいくのがみえる
  捜すこと
  幻視すること
  かんがえることが
  小虫の群れになり壁を走る
  たんに叫びだった声に甦れよ、
  すべてのおちぶれた動詞たちよ
  素数をたべる男は
  きのう 遺体になった

  電球がつるつるとともり
  部屋は 笑えるまるみを孕んだ

  聖なるものは うたわれながら
  おおきな 蛇の 腹のなかだ ....
言葉を尽くしていたい、死力を尽くしていたい、とても簡単なラップ調の聞きざわりのいいフレーズだ、ばかみたいだね、産湯にひたるような薄い感傷、何かにいつもいら立っている、どうやったって黎明、並べただけ ....   おちている光を
  うさぎだと思った

  そうきみに言った
  商店街の 黴だらけの夜
  ぼくたちはネズミだった

  もうぼくをすきじゃないと
  うちあける瞳を ぬ ....
  一


写真におさまる声はないのに
いつまでも聴こえてくる
花がひらく唄
雲がきえる叫び
沖にとどろく神なり
それから、あなたの唇のネガ

どれもいまは違うものになって
どこ ....
高くて、広くて、硬くて
人工美にかこまれ
あなたがつかむもの
さめない夢

甘くて、柔くて、叫ばない
つるされた肉片
あなたがかむもの
人工の夜

空へと指をひろげる
人もまたひ ....
プラスチックしか食えない人種が、
集うレストランでは、
毎晩、大量のガンプラが、
食卓に並ぶ。

ラブホテル・テロリストのせいで、
木っ端微塵になった寝室。
そこで寝ていた娼婦は、
キ ....
硝子窓のうちそとに
冬が満ちてゆくとき
光の言葉と影の言葉が
中空であえかにもつれあう
ちいさな、迷いの、
みえない、
硬い、戸惑いのプラスチックを、
決断の、とがらせた指さきで、
突きやぶって、
それから、送信の、まるで火災報知機のボタンを、
ほんとうに、
押してしまった ....
傷ついた子供の頃を庭に埋め
その寒さ、苦しみを庇うのに
人を哀れんでは人を責め
人を憎んでは虚仮にして
生身の己れの無視をした

ごまかしてきたこの血管に
もはや血が通わないことに
気 ....
白い波頭が押し寄せ
次から次に押し寄せ
崩れ去ってゆく
跡形もなく

私たちは 私たちは
何処から来て何処へ去るのだろう?

白い波頭が押し寄せ
次から次に押し寄せ




 ....
君があまりにも傾いた樹木として
僕に近づいて来たように視えたものだから
君の大きな瞳の奥の
二三の星の連れ子を伴った
密かに見え隠れする
もう一つの月の貌を受けいれる
現実という測り知れな ....
空が青いこと
水が冷たいこと
人が笑っていること
急に寒かったり
季節が隣で
急いでしまうこと
優しさの前で
戸惑う誰かの
ボタンが光ること
細かいもの全てが
クリスマスに
飾れ ....
わたしは壁のなかに育った
壁の外に
出たことも見たことも聞いたこともなかったが
外があることを知っていた

夏、庇の下に燕がやってくる
燕は夏に来て冬に去る
燕が冬を過ごす地がどこかにあ ....
青空が言っている
死はここにあると
公園のベンチから立ち上がって
探しまわる
散歩のひと
ランニングのひと
子を連れたひと
また
ひとばかりさがしている
誰にも会いたくないの ....
僕は土の中なので
蟹は食べない
冷たい濡れた内側で
蟹は食べない
蟹は食べない

のたうつ雨の日も
ひび割れる晴れの日も
泥の壺の中でぬめっていた
ひどい気分になるときもあるけど ....
君の翅を食べた
君がそうすることを望んだから
君の翅はよくできたお菓子のように
心地よい甘さで
もろくあわく溶けていった
最後に君の背に残る
翅のついていた痕をそっとなぞると
それも夢の ....
ふるさとみたいな
おなかのつめたい石に
雨が降る

チャコールグレーの傘をさした
すぎやまくんに
水溶性の雨が降る
溶けていくね
好きだったのに

ほんとうは存在していない ....
女のお尻は男よりも丸い
僕に耐えられぬ、痛みをも知るひとよ
あのなかにはもしや
青い小さな惑星が回っているやもしれぬ
カサカサの身體で砂丘を步く

喉が渇くんじゃない

慾しているものは別のもの

オレが死んだとしよう、例えば



眠りに似た

骨か

いいじゃん
 
 
蝉の鳴き声と赤ん坊の泣き声がこだます 夏の朝に
いくつめかの台風の いくつもの風が小さく渦巻いている

まだ
窓辺の風鈴を鳴らすこともなく

起き抜けの肌を
割れた鏡のような朝の破片に
 ....
はるなさんの自由詩おすすめリスト(1687)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
wod- mizunomadoka自由詩722-8-26
数えられるもの- 片野晃司自由詩1522-8-15
肌_芒の原- 草野春心自由詩422-8-14
- クーヘン自由詩2*22-7-13
唇と瞼- 草野春心自由詩422-7-2
文章- 草野春心自由詩422-6-25
根性バチ- 奥畑 梨 ...自由詩322-5-9
きえている- 草野春心自由詩222-3-2
ねこ- 草野春心自由詩9*22-2-23
虫、動詞たち- 草野春心自由詩522-2-15
聖なるもの- 草野春心自由詩222-1-29
僕らは何にもなることができない- ねことら自由詩522-1-23
うさぎ- 草野春心自由詩322-1-2
写真_二篇- soft_machine自由詩221-12-27
夜々- soft_machine自由詩5*21-12-24
溶ける贅沢- ツチヤタ ...自由詩121-12-17
静寂のエチュード- 塔野夏子自由詩8*21-11-25
通報者- 本田憲嵩自由詩1221-11-24
11月23日、怯えた詐欺師- 奥畑 梨 ...自由詩3*21-11-23
私たちは- ひだかた ...自由詩621-11-22
星星- 本田憲嵩自由詩1021-10-29
HAPPY- ミナト ...自由詩7*21-10-29
わたしは壁のなかに育ったが- 凍湖自由詩521-10-29
青空- 自由詩20*21-10-24
蟹は食べない- 竜門勇気自由詩5*21-10-19
君の翅- 塔野夏子自由詩12*21-10-5
水溶性の雨- 自由詩17*21-9-4
ある夜のメルヘン- 服部 剛自由詩721-9-3
調べ- 墨晶自由詩2*21-8-8
夜にそなえる- 末下りょ ...自由詩5*21-8-7

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