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午後、わたしはひどく醒めたが

形見のように愛を抱いて
あなたは激しい眠りに落ちた
長い髪が
竜巻みたいに渦巻いていた

神様から わたしたちの窓へ
吹きつけるあめかぜ
かみなり
 ....
あなたはくちびるを固くとじて
わたしは
かみなりをきいていた
無人でない駅のひとごみ
ベンチに残る
前のひとの温度

夏 情欲とみまがうほど
はげしい雨が降って
わたしは乱雑な鞄のな ....
愛って、皮を剥いた馬鈴薯だぜ
だから俺の故郷に愛なんかなかった
紳士録にも載ってねえ名前は
この街では沢山の愛の中のひとつだ

優しさは仕舞っておけ、
乱暴な拳もポケットに隠しておけ
奴 ....
カミキリムシを
誤って踏み殺した
足とサンダルが
ずるずるする

ああ、
夏の終わりは
まだ先で
後頭部と首とが
チリチリ焼ける
そのうちに
脳みそに火が通り
ええ加減で
U ....
まなざしの射程に入る
からだの一部。つまさき、へその緒、
暗い部屋をなめらかに浮遊する蛍を
捕まえようとしても、ゆびとゆびの間をすり抜け

まなざしの射程を抜ける
夜空のかけら。目を凝らし ....
生きていくこと
空箱の庭
蝉の抜け殻の残響の続き
風に揺れる透明なブランコの隣で
ほんの少し匂いがした
嘘みたいに
あなたに触れたかった
流れ星のつく嘘に騙されて
幾千も羽ばたいていく星宛ての青い希望達
宇宙の塵になってゆく

もがれた翼が無意味なゴミのように時折地上に降っている



地下は重く粘度の高い暗闇だ
息 ....
(妻を忘れるため、父は随分前に出かけた、)

水分をかんじなくなったという母は、
乾燥を終えて、洗濯機から飛び出すとうめいな犬たちを、
外へ放ちつづけている、
犬たちは、夜中に作られて、朝に ....
わたしが習ったことのない踊りを
みんなが踊ってる
わたしには聞こえない音楽
踏めないリズムで
ようようと
あたりまえの顔で
大通りで隊列を組み
ひとつの祭りのように

わたしの身体は ....
僕は考えることが知ることに似て
虚しい
それは でも 一体なぜなのか
湘南で見た夕暮れのようだった
バスの中に入ると一人
僕は今日も生きたのだと思う
青く 存在する 見たことのある海を
 ....
蛇が布団の上で死んでいる。いつから死んでいたのか知らない。腐ってはいないが干からび始めている。とても大きな蝿が一匹ぶんぶんと飛んでいる。開け放しの窓から風が激しくて臭いを感じることができない。反故紙が .... 心臓が動いている。命を頑張っているのだ。でも気分が落ち込んでいる。地平人たち。地平人たち。ツバメがもうすぐ脛を蹴る。今のところ人の死ぬ姿は見えない。苗木が巨大化していく。ベンチがボロボロになっていく。 .... 今日のことだけ大切で、昨日までは忘れた。
ぼくは地名も歴史もわからないし、
暮らしにはコーヒーと猫があればいいと思ってる。
AとかBとか記号のように生活を送る。


広い雨の大通りを、微生 ....
  淵にいて
  くるくるとまわった
  すごく晴れてた


  池があった
  水に 日もぼうと浮いてた
  ぜんぶ本当にあった


  淵にいて
  かなしさから
 ....
汚れた衣服をいくつか籠に放り込んで、そうしてぼくたちはカラフルな影を選んで家路についた、どの日めくりにもあった日焼けの跡のことを、反射する屋根の眩しさ、室外機の低い振動、五月は水色のタイト .... どのような一日にも正しく夜が訪れること、真新しい傷にも沈黙の色が塗られていくこと、手続きを終えることなくありのままに申し送りをしていく、例えられた光、覚えたままの足取り、省略や .... ファン歴が長かったのに聴かなくなったバンドを思い出して、今どんな音楽やってんやろなと思う。
そしてそのバンドの新しい曲を聴くまでの時間をふりかけて飯を食う。
美味い。
君がポケットから取り出した青空は
 ひたすらに美しかった

珈琲で手を洗う
 これが別れの挨拶だ

僕の落とした心臓を
 蟻たちが咬みくわえて引きずっていく
  それを鳩が涼しい顔で奪 ....
ある日、あなたの背中に
窓があるのを見つけた
開けてみると
普通に外の景色があった
眩しければ鳥になるといいよ
とあなたが言うので
わたしは鳥になって
空へと飛びたつしかなかった ....
友達が海辺だった。ぼんやりと暗い真昼の部屋で、どこから迷い込んできたのだろう、蟹が蠢いていた。冷たく静かなベッドの上で、蟹の群れが、友達の中へ滑り落ちていく。少しだけ話をすると、友達は用事を思い出して .... 丸の内駅のホームで、あなたを見かけたとき、BOSEのヘッドホンから聞こえていた音楽より、脈がバクバク鳴る音のほうがはるかに大きくて、動けなくなった。まるで、両方の靴が触れている地面から、たった今足が二 .... 廊下に咲いた花を
摘んで歩いているうちに
迷ってしまった
春の陽が差し始めた病室に
戻りたかっただけなのに
白い売店や
柔らかな窓ガラスに触れて
いくつもの季節に
取り残されて ....
人が飛び込めば湖も革命の単位になった
手紙に張り付いた幽霊の筆跡を
植物を魔女に見立てた寓話と取引し
子供はそれが対等ではないことがうれしかった
眠いとき、私は動物みたいな目を持っている、

あさやけ、

白い虫の羽根が窓からの光に舞っている、

青い雷が地平線から、
私の朝を満たしている、

身体が溶けていくような毎日です、 ....
ペットボトルを飲みかけた
裸をつつむバスタオルは
少量のバターの匂い

ああ、まばゆいね
ミトコンドリアに
きざまれるみたいだ

糖質が正常に機能する
血液は順々だよ
産毛だっで風 ....
鞄のそこの
南の島に咲く
あかい花の
花びらのなかの
告白を
鳥がくわえて
はこんでいく

明日は真っ赤か
雨でぬれるか

花びらの便箋の
インクは涙か

雪どけの
緑の ....
ごめん下さい 駅員さん
―はい

文化の中心へはどう行ったらよいですか
―難しいですよね 教えますよ

助かりました 簡単だったのです、少し前まで
あのあたりに住んでいたころはよかった  ....
兎みたいな。季節感と、昔の記憶。
子供の頃は、RPGをしていると、
数学の秘密に触れているみたいだった。

ΦとかΠとかrとか。
数々のばらばらと、藻の色をして浮かぶ、
谷底の集合論、ドッ ....
醤油味の卵焼きを焼いて
飯にのっけて食べる
熱いお茶を何杯か飲んで
それから海に行くと
無数の海亀が腹を上にして浮いている
生きているのか死んでいるのか
それはわからないが
歩いて向こう ....
やわらかい、
手でひきながら、
にぎわいへとみちびく、
そのひとみに、
よく跳びはねる、
活発な、
ちいさなウサギ、
が、二ひき棲みついて、
だから、きみはよくまばたきをする、
その ....
はるなさんの自由詩おすすめリスト(1687)
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- 春日線香自由詩124-1-25
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