すべてのおすすめ
いしきもなく
からだが
せいちょうしていく
はをしげらせ
みをならせ
はなをさかせる
おかあさん
みあげるわたしは
いつまでも
あなたのこどもでした
....
解けない誤解なら
いっそのこと
編んでしまえばよかった
美しい
セーターにして
きみに贈ればよかった
ありがとうと言ってくれた
その嘘も
本当のことも
真夜中帰宅して
玄関の戸を開けると
一面の海だった
私は港にある船に乗って
家族をさがしに海に出た
息子が見つかった
ウミガメに乗って
竜宮城に行く途中だった
お土産の箱を ....
1センチメンタルの感傷を
長さの単位に
置きかえていく
長さは日々伸びていき
縮むことはない
ただ、忘れてゆくのだ
見あげる夜空に輝く星まで
何センチメートル
ある ....
あめがふると
くさがはえるのだと
こどもがおしえてくれた
わすれていただけなのだ
やくにたたないと
しってから
おとなになるために
すててきた
わたしとこどもを
....
冬の雪の下
土の中で正座していた足を
今ゆっくりとほどいていくように
私の足にも
春がおとずれている
痺れる感覚に
気を失いそうになりながら
すみずみまで血がめぐる
生 ....
立ち食いそば屋で
夕飯を食った
客のほとんどは
お酒を飲んでいて
立てなくなると
ざるそばを食って
次々と去っていった
素数について
話している客がいた
立て ....