いらないよ
そんなお荷物 いらないよ
いいから そこへ置いてきなよ

そう言って赤子は指をしゃぶる
くだけた言葉の端々に
忘れ形見の思い出が
赤く染まって流れゆく
 

 月曜日 自転車をぬるま湯につけて
 春の風を茹でる
 申し訳ないのは
 カラスの居場所がわかること
 その電線を切って
 市民プールにつなごう




 火曜日 性 ....
もう どうにもならないと判り
前にも後ろにもすすめずに
つり橋の真ん中で たちどまっていた
ここまで来ただけでも いいんじゃない、と
きっと 誰もが口をそろえる
けれど そんなことはどうでも ....
とてもいい天気だったので
カーテンを洗濯した
お風呂場で格闘して
庭の物干し竿に広げて
やっと一段落ついた
お茶を入れると
どっと疲れが押し寄せた

窓はこんなに大きかったっけ
昼間 ....
散るのはサクラの花びらだけではなく
例えば一葉の写真に焼付けられた光と影
時の流れにひらひらとはためきながら
いまにも風に攫われそうに震えている

四角く切り取られた花咲く記録は
かすかな ....
リバーサイドは
駆け抜ける5歳児の髪にからまる花吹雪です


遠くを
視線が地平に出し抜けてカーブする先を
指折り数えている ものおもいする午後は
集合が いつか知ったことのように繰り返 ....
王麗の木箱から
はみでた毛糸は
そろりと巻くか 
するりと着てしまうには
あまりにも遠く
フランソワの無邪気に
毛が纏わり
駆けてく山羊の
背にもう一度
ふれようと
毛糸に手を通す ....
夜が呼んでいるような気がしたので
誰かが待っているような気がしたので
自転車のかごにウイスキーボトル入れて
僕はさんぽに出たのです

どこか遠いところで
凪いだ海のおなかの中
呼び交わす ....
    新品の自転車は
    大人びた黒
    コウちゃんはゆく
    立ち漕ぎでゆく

    試運転の海岸線
    やがて
    登りにさしかかり

    みるみる
 ....
夜を

数え上げたらきりがないし
眠れない夜は全てそうだったのかもしれない
と思うぐらいなのだけど

右の握りとそっくりな人に出会って驚き
その日のうちに確かめた朝
ほどに ....
夜は、乾く、ので、ふらりと。


ここは、暖かいです
どこか、銀色の日々です
おだやかな、アラシが、ココにあります
やせたりは、しません
コトバがキンゾクのようです
ひとりごと、です
 ....
潮が干くように

人の気持ちも

満ちることなく干くことがある

あなたが

俺に手を差し出した時

俺は迷った

俺が

心を開いた時

あなたは心を閉じてしまった
 ....
世界の外側は
ただのプラスチック
だから何も
心配することは
ないんだよ

光を浴びて
ミジンコが増えて
バクテリアが増えて
小さな魚も
小さなエビも
小さなタニシも
みんな笑 ....
のたうちまわる場合
白い布団でなければならない
リンゴは
他人のかじったものを 横に
父の選んだブラインドに
埃が乗っていることは 好ましい

昨日 信号を歩いて
背筋がのびていたのは ....
このレールの上を
たどっていけば
きっと キミにたどりつくのだろう


レールは まっすぐだろうか
圧倒的にはみ出さない

駐車場の白いワクに
タイヤが
かかりませんように

そんな毎日を送っているのは
たぶん
踏み出す勇気とか
広がる意識とか
そんなものに欠けて ....
                       きゃらめる 7


  ことば

  1

とてもさむいあさはやく
よぶこえでめがさめた
もうふにくるまったまま
ずるずる
ゆかをは ....
誰も分かってくれないと
出来るだけ軽く呟いて
アスファルトに転がった
ビールの空き缶蹴り上げる
それは闇に吸い込まれ
遠くの方でカランと鳴いた

目を{ルビ瞑=つむ}っても歩けてしまう
 ....
さくら さくら さくら
さくら 咲く
サ 暗さ 苦。

年年歳歳花相似たり というけれど
さくら の 花の色 の
なんという まばゆさ。

還暦を過ぎて二年
さくらを見なかった。 ....
きっとこれはライグレと煙草で
味とも匂いともつかない艶めきが乗りかかる部屋に
トタンに雨が踊り狂ってしまって 音楽のほうが薄っぺらで

勢いあまって気が違ったか なだれかかり
この季節の 凡 ....
錆びた鉄柱が立っている
裂けめは花に覆われている
雲ひとつない空
掴むところのない空


川沿いの砂利道は
小刻みな縦揺れ
見向きもしない水鳥


呼ぶ声に顔を上げ ....
大好きな
真っ白なユリの花
純真なあなたは
『純真』を花言葉に持つ
純白のユリを携えて
空に旅立った
傍らには
いつもかけていたメガネ
大切にしていた
スケッチブック
中には
何 ....
地球に一番多い花は 桜
そう思えるほど あちらこちら桜
菜の花畑に行ってしまえば
世界に一番多い花は そう それ


そう思わせる力に浸る
事実とは違う世界に居るということについて

 ....
昨日のコーヒーカップと
今日のコーヒーカップと

うわ のそら

明るい 色に染めた髪
みせられない から
束ねた

地図 を書いて ゆく
春 の 息吹

 ....
届かなくなったんじゃなく 
手を伸ばさなかったんだろう

今じゃスーツにネクタイ
ボヤくことが癖になっても

振り返れば置き去りの夢が
今でも僕に笑いかけている


 ....
 古くて黒ずんだ家具を
 背負って
 わたしは海まで歩いた
 捨てようと思ったのだ
 生まれたときからずっと背負ってきたものだが
 今日であの海が終わるかもしれないと ....
ああ…また最近俺の毎日に
テレビで見るような
砂嵐が舞っているよその一粒一粒
の砂には内訳があるような無いような

底に穴が開いた靴を足で担ぎながら
砂浜を歩いたころの
気合いが欲しい
 ....
君は拳を握りしめた
けれど
誰かを傷つけてもいいと思えるほど
君は自分が嫌いじゃなかった

右手に込められたその力は
壁を思い切りぶち抜いた

正しいことを言う時の
大人の無神経さに ....
猿が猿のようにスイッチを押したって 誰もびっくりしないはずだ
だが地球の裏側では その間に核爆弾が百発落ちていた

猿が突然玄関に現れると みんなびっくりする
人語を解せばなおさらだ
奥さん ....
踊り子ですか
赤い靴を履いて踊り続ける踊り子なのですか
罪ですか
わたしは罪を犯しているのですか
だから死ぬまで
この足を切り落とすまで
踊り続ける踊り子
この恋はわたしの独り芝居
舞 ....
霜天さんのおすすめリスト(1784)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
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シャンプーハット群- カンチェ ...自由詩304-4-4
降るコブタ- 望月 ゆ ...自由詩5*04-4-4
- アンテ自由詩7*04-4-4
散るのはサクラの花びらだけではなく- LUKE自由詩4*04-4-4
リバーサイド- nm6自由詩804-4-3
フランソワの空- 湾鶴自由詩1004-4-2
- ダーザイ ...自由詩2104-4-2
テイケットウの神様- umineko自由詩3*04-4-2
想像の右手- AB(な ...自由詩404-4-2
『乾いて候』- 川村 透未詩・独白12*04-4-2
☆96_シオノ、ヒクヨウニ、オレタチハ- 貴水 水 ...自由詩204-4-1
ビオトープ- チアーヌ未詩・独白404-4-1
自室- 山内緋呂 ...自由詩8*04-4-1
レール- 望月 ゆ ...自由詩8*04-4-1
オーバー・ラン- umineko自由詩2*04-4-1
きゃらめる_7- アンテ自由詩12*04-4-1
月はいつでも- 快晴自由詩7*04-3-31
さくら- 狸亭自由詩404-3-31
ラブソング/トタンに雨が踊り狂ってしまって- nm6自由詩604-3-31
空洞軌- 木立 悟自由詩604-3-31
The_lily_of_pure_white...- Lily of the ...自由詩4*04-3-31
うつつ- 小太郎自由詩304-3-30
テーブル- 砂木自由詩5*04-3-30
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ファニチャア海岸- カンチェ ...自由詩304-3-30
砂嵐- 純太自由詩504-3-30
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雨期- 黒川排除 ...自由詩404-3-30
赤い靴- 暗闇れも ...自由詩4*04-3-30

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