あ、熱


の予感に
振り返れば、白、白、白い、強い
ビニルハウスの、輝き


緑、の匂いに振り返れば
畑の若い夏野菜の、足々の、美しい美しい強い
濃厚な土への、浸り

 ....
白い
湖の上に立って
寄り添いながらじゃれては離れる
二匹の犬を見ていました
灯台の麓では、おじさんが夕暮れの写真を取っています
私に気づくとレンズが光りました


孤独が

 ....
電子の気配に
目覚め

点滅する記憶を再生する

あれは 5月だったね
細く開けた小さな窓から
ふたりして夕暮れを眺めながら

またこの季節が巡ってくるといい、と
小声で話した ....
双子の兄弟が天秤の右と左に乗った
同じものを食べ同じものを着ているのに
右にのった弟の方が重かった
弟が髪の毛を数本抜いて
ようやく天秤は釣りあった
天秤から降りると
母親は二人の ....
街の上で
朝を 投げている

小さな 丸い 飛沫が
きらきら ころがりながら
あふれかえる

夜よ
よき 友人よ

くりひろげられる
問いの多くを 吸い取り
泣きな ....
どうせなら
この世にいるすべてのライオンが
友達だったら良かったのに
あいにく僕には一頭の友達もいない
だから食べられても仕方ないんだ
そんな言い訳ばかりが得意になっていく
ライオンのこと ....
 
 
 
 
夜闇。暗さに光線、たとえばただアスファルトの隆起したひとかけらを照らしている。点は(このままだよ)とささやき、いつしか光の粉をまいて。すふすふと積もり、埃のようにけむりながら少 ....
すすんでゆく先には 
行間が待っていて
いつも 立ちどまってしまう


深呼吸、する 
 ( ふかく、ふかく、吸って、
 ( ゆっくり、ゆっくり、吐いて、


ふりかえる
ふりか ....
自らの愚かな手で
目の前をさえぎる沼を
つくり出してしまった時は
でくのぼうとなって立ち止まり
かけがえなき友の背後から吹き抜ける
風の言葉に耳を澄まそう

私は木になりたかった
幾 ....
一限目 数学
 ただ何事も無かったかのように
 男は黒板に数式を書き足していく
 黒板がすべて埋まると消して
 再び数式を書き始める
 数人の未成年がノートに書き写していくが
 誰も男の背 ....
さじ の中
盛られた 私の

腕に とどかない
ひくい

止めた 前髪
痛くて はずす
ヘアピン

月明かり まばらな カーテン
さえぎる

みたくないと
あわれむ ....
そのはじまりからすでに
鋭く亡びに縁取られているのが夏で
青空と陽射しがどれほどあかるくても
そのあかるささえ不穏なのが夏で

蝉が鳴き騒いでも
祭の喧噪が渦巻いても
濃密な静寂が深々と ....
火の舌
鉄の舌を持ち
語ることを持たない子がいて
その語ることの無さゆえに
ただ疲れ果てては眠りにつく


眠りはしばしば覚まされる
幾つかの鏡が子のそばにあり
何も映 ....
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=24045


顔をあげるともっと広い世界があって、もっと広い世界でまた顔をあげると
もっともっと広い世界があっ ....
からだの曲線にそって
あなたは
かんたんなじゅもんなのだと指を折った
てのひらをそっとひらいて
りゆうもなさそうにわらった時
すこしだけ
えんえんとつづいてゆく
朝の風景を おもいだして ....
気の触れた男がエレジィを口ずさむ
花を惜しむ涙を垂れ流して

硝子の塔に
昼下がりの陽が散るよ
円形劇場
帰り道は
ひとつの
冷たい時代でした


足音ひとつのアスファルトを、両側から
音も無く包んでいた夏野菜の畑
あ、それならば、と


或る母の或るひとつの手に
直 ....
たったひとつの日没で
子供の左の手の中の
逆さの野の草の束からすんなりと
午後の初夏は落ちてしまい
子供の左の手は
無数の落胆のうちのひとつとして
野の草の束を、用水路 ....
{引用=連作詩『右手と左手のための協奏曲』 より}

ゆるやかにま   おなじことのくりかえしのようですこしず
わりながらす   つへんかしていくいったりきたりしながら
すむゆるやか   いつ ....
綺麗な声に目が覚めた
立ち上がって海岸線を歩く
波音と風音の穏やかに響く砂浜に
僕は桜貝を見つけた
手に取るとひんやりと冷たくて
薄桃色が微かに温かかった
温めるためか 温まるためか
そ ....
横断歩道の真中で
持ち主を失った目覚し時計が鳴っている
この世のどこかにはそんな交差点があって
生きている人間は普通に呼吸しながら
もう生きていけない人間に
静かな止めを刺しているんだろ ....
「寒い」
と君は呟く

君に街外れで告白したのは
怖かったから
君はそんなふうに
すぐ
逃げるから


「寒い」
と君は呟く

僕はその頃
埠頭で潮風の匂いを嗅いでいた
 ....
愛情を持ってことばと向かい合う
簡単なようでむつかしい
誰かの作品を読む
誰かの日記を読む
誰かの声を聞く
誰かの

親しみを込めて私はそこに立つ
私の親しみを
だけどあなたは知らな ....
そこは底だったけれど、回りまわってきたので、よかった。









気づいている、息をしていて、横と縦を感じている。音声と重量にとらわれている。風が強いのはなぜだろう、と考 ....
もう大人になった気がして二本足で立つことにした誕生日


「生命線を持って生まれたかった」スクラップされていくロボット


大福だと思って食べたら素甘だったという悲しみを背負う
 ....
おまえに綺麗な紙のきものを着せたったら
紙人形のように可愛いやろなあ
そんなこと言うてはったおじいちゃん
いつのまにか
紙のおじいちゃんになってしもて

あれは風のつよい日やった
 ....
髪の毛にエレベーターが刺さっている女の人と
危うくぶつかりそうになって
うっかり乗りそうになりましたが
それよりも階段の方が健康に良いので
大丈夫でした
自動販売機の前では
一匹の ....
「だって、WAXをかけた車の雨粒をはじく姿が好きなんだ。」

 ふってくる五月雨は その他 いくつかの言語を残した。
けれど歌いはしなかった。
 夜の映画館、「一つの思い 一つの歴史」と宣伝さ ....
どうせなら一度くらい殴っておくんだった
そうじゃなければ愛しているとでも言っておけばよかった
見上げたり見下ろしたり
飽きもせずよくそんな遊びを続けていたもので
今になって思い返してみれば 何 ....
今頃は、さらさらした風が吹いてきて
いつも 左肩から
あなたを感じる匂いが します。




昨日 通ったことのない
知らない道でデジャヴした
山吹色の花咲く庭の
崩れかけた壁の上 ....
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