「メリーゴーラウンド」 5

  記憶

怖いことはあんまりない
って言ったら
彼女が泣き出してしまって
それ以来
自分だけが知らないことについ ....
都電そりの、道そりの、雨はひと粒、ふたつぶつぶ。見上げて手あげてる、照るよ。やや、よよ、夜道、にて、ぼんにゃりを揺りつぶてる、水をた、ポタ、を、た、とえば一滴とかぞえる、るでしょう。小雨は歯、は。すか .... 階段を降りると
昨日よりふかふかしていて
昔のおじいさんの背中を踏んづけているような
申し訳ない気持ちでいっぱいになる
急いで二階からエレベーターに乗り
皆に白い目でにらまれるけど
 ....
傘をささずに帰ってきたら
ぽつりぽつり、と、前髪の報復
それがしょっぱい涙じゃないこと
かなしいのかしらね

おまえは3よりも4だよな、と君は言います
もしかしたら心配、なのかもしれなくっ ....
 




 あいつは俺の噂話をして
 俺から片腕を切り落とされた
 交差点の銀行は
 何度も合併して名前を変えた

 黒塗りのタクシーが客待ちして
 運転手が鼻毛をむし ....
久々に故郷に帰った。ちょっと遅れたけど、お墓参りとか。もうちょっとで名前の消
えるまち。単位を少なくした方が、管理は楽だよ。それだけのことに振り回されて。

中央とのつながりを持てない小さな単位 ....
あばら骨を浮き立たせたまま
空はどこへ埋まろうとするのか
墓地の土は硬すぎるのに
操車場の跡は狭すぎるのに



まわりながら燃えあがるかたちを
位置も時間も持たないものが
 ....
 恋で埋める空き地を
 日が差さないとぼくは文句を言った
 音楽が流れる川のないところで
 水浸しになるだろぼくは手紙を送った
 物語の中にいるこれは嘘ですぼくは日記に記し ....
15:00

冷蔵庫が壊れた


ねえ 父さん
母さんが
今 通り過ぎましたよ


(新聞の音)



7:00

僕の洗濯機に
さわらないで


母さん
父 ....
虹を ばらばら に します
少し きららん を ふって

指の隙間から 消えていこうとした
お祭 の 花火 で 

かりん かりん 
心持ち 軽く いためます

虹は い ....
なにもできない夜でした
膨大な量、足りなくなって 急に
大きく。大きく、吸い込むのです
膨張する一方で 血管に指先からの、キス
ぶうわ、からだ中をめぐる網 ひとえに
とじこめられるわたし、が ....
胸をえぐる
取り出されてしまった青空
放物線を描ききってしまった天体の下で
重力がしばる


ほどけていく
君の輪郭が
徐々に
それでも
しっかりと残していく


太 ....
あなたのうで
すきとおったはだ
あおい
のびてゆくみち

とおりすがりのものですが

あなたから
あなたへと
あおいみちをなぞって
どこまでいっても
あなたでしかない
ほかにだ ....
ミシシッピ・ブルーを忘れてしまった
2台の古いラジカセから
サラウンドで流れるサーフロックの隙間に


今日はなんだか涼しいね

違和感とマージして さようならも言わずに
歪んで照り ....
 正午過ぎには
 クリーニング屋がYシャツを届けにくるので
 僕は部屋で待ってます

          

           感動をお届けするために今日は ....
 歪みきった顔が映ってる鏡のそばから
 雨の音が聞こえる
 誰にも気づかれないドアが
 回転してる
 最後の階段だけない
 から
 おれは右足を開封して左手で閉じた
 ....
ラインマーカーでチェックしているうちに
すべてのことが大切に思えてくる
上下左右の空白も妙に気になって
塗りつぶしたりする
頭の中がまっ黄色になって
何ひとつ覚えられない
だから今日も ....
おさないたましいが
いつまでも浮かんでいた とき
すべてが凪いでいた
まっさらな夏の日


あさい角度でそそがれる
いまにも壊れそうな
まひるのほしのひかりが
あたためすぎた布団から ....
 



晴天は、たくさん好きな人がいて、その人が死ぬと大声で泣く。




抜歯したあとでミスドの店員と腑抜けな笑顔を見せ合っている




関われる話題がないのでROM ....
アイスキャンディー
ある冷たい話をする
アイデンティティ
大学の一室はもう真っ暗
カーテンは黒い
書道部が逃げていく
追いかける学生はその倍
自宅待機の者はその倍
中国の人口はその倍
 ....
                  「メリーゴーラウンド」 4

  数学

わたしがまだ小さかったころ
という表現は
何歳くらいを示すのだろう

白板にマジックペンで数式をならべる
 ....
ふうって
ためいき つくと
へやの くうきが
すこし ゆれる

くちを すぼめて
もうすこし つよく
ふうって ふくと
れーすの かーてん ゆれて
まどの そと
こずえも ひらひら ....
朝は暗く
雨はまぶしく
片目をつむる



痛みのかたち
指でたしかめ
頭のかたち
指でなぞる



何を恐れているのか
頭は
握り拳のままでいる

 ....
翳りはじめた葉の陰でねむる日の
腕をのばし
触れた輪郭を
最初のものとして、覚えておこう

たゆたう
まだ眼をあけてはいけない
つたい流れてくる感触は、にぶい冷たさにふるえ
昨夜、飲み ....
足首を辿って
くるぶしに座って休憩したら
かかとの頭が見えてきた

地図
それからブルーの手紙も
鍵色のドライフラワーも
あの岩砂漠で
すべての証を
かかとに集めて
炎で燃 ....
家に 帰ろうとしてるのに
じてんしゃ こいで 浮遊する
わたし 街灯がともり 青白く
青白い わたしの骨は
木枯らしに 透け
境界線を 浮遊する

わたしのにおいは 地面のにおい
湿っ ....
さかなにはさかなの
けものにはけものの
くらい、影があって
さかなにはさかなに
けものにはけものに
それぞれのくらしと
それぞれのねむりが

境い目の波に
夜の月明かり
揺 ....
 誰の所有でもない
 扇風機が回っている


 建売の新築住宅の壁にこびりついた
 電信柱の影は
 皮膚病
 二階の窒息のベランダに干された
 布団は
  ....
結婚したてのころ
奥さんがバスンバスン布団を叩く音を聞いて
親のかたきじゃないんだから何もそんなにまで
なんて思ったけど
十年目に
「布団は親のかたきなの」
衝撃の告白
親のかたきに ....
かあちゃん                         

祭り見ねぇで ごごに 帰っから  


あおとうがらし             
心臓止まるくらい            
 ....
霜天さんのおすすめリスト(1784)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
記憶- アンテ自由詩13*04-8-25
- nm6自由詩704-8-24
階段- たもつ自由詩1204-8-24
君の部屋- 船田 仰自由詩804-8-23
生贄タンバリン- カンチェ ...自由詩1104-8-23
誰かの手- umineko自由詩404-8-23
空は響いて- 木立 悟自由詩604-8-23
卵を追う- カンチェ ...自由詩604-8-22
夏鏡- 辻野克己自由詩604-8-22
おつまみ- 砂木自由詩10*04-8-22
アラベスク- みい自由詩9*04-8-21
僕は吠える言葉を取り出せない- セキラボ ...自由詩5*04-8-20
青い道- 辻野克己自由詩604-8-20
ミシシッピ・ブルー- nm6自由詩14*04-8-20
正午過ぎにはクリーニング屋がYシャツを届けにくるので僕は部屋 ...- カンチェ ...自由詩20*04-8-19
位置- カンチェ ...自由詩6*04-8-19
試験勉強- たもつ自由詩804-8-19
びー玉- 未詩・独白804-8-19
カンパリ(comparing)- ピッピ短歌8*04-8-19
アイスキャンディー・アイデンティティ- 黒川排除 ...自由詩404-8-19
数学- アンテ自由詩10*04-8-19
ひぐらし- 青色銀河 ...未詩・独白204-8-18
ノート(歩く)- 木立 悟未詩・独白304-8-18
この朝、流れゆくものは- キキ自由詩1304-8-18
かかと- 湾鶴自由詩504-8-18
薄暮- 青色銀河 ...自由詩504-8-18
シルエット- いとう未詩・独白26*04-8-18
斜線が入った- カンチェ ...自由詩13*04-8-17
スイッチ- たもつ自由詩6004-8-17
「かえる」- 蒼木りん携帯写真+ ...3*04-8-17

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60