禍々しく106ミリ無反動砲を六門装備した
巨大な蟹のようなM50オントスの装軌式車両が一台、
まったく人気のない夜の街を過ぎて
ビルに潜んだ甘い夢を殺しに、兵士たちは散った

すべての忌わし ....
ひかりたからか
からか からか
穂の息ひそめ
言の火ふらす


窓のふくらみ
煉瓦の道
こだまする影
屋根に立つ影


風のなか揺るがぬ星や星
足の指がつ ....
皐月の緑は
翡翠のパレット
雨のひと粒ひと粒が
瞬間の王冠を
レインクラウンを飾ります

まだ淡い若葉は
ペリドットのピリオド
春はもう終わりです
ものみな落ち着きを取り戻しなさい
 ....
〜第14回花かご文芸賞投稿作品



強い者だけが生き残る
そんなこの世は泡沫
気付けばとうとう
独りになってしまった
ライオンの涙




こちらからあちらへ
あちら ....
すべてはこのバスの中で完結している
ふとそんな言葉が頭を横切る
雨はもうじきあがるだろう
そうして所在無さげに
手すりの傘だけが残るのだろう

老人は窓と小説を交互に眺める
後ろのどこか ....
ゆびさきで
おそるおそるふれた
ぎんいろのフルートにうつる
じぶんがはずかしくて

おと
おとをかなでるなんて
ぼくにはできないだろうとおもった
くちびるをあてても
 ....
小さく咳をして
教室に吸い込まれる
革靴だけが吸い込まれずに
僕のいない廊下に取り残される

「大学の勉強などいったい何になるか」
これは本質的な問いなので歓迎されない
チョークで汚れた ....
 
 
足音が聞こえる
誰の足音なのだろう
ふりむくと隠れる

また足音がする
誰のための足音なのだろう
ふりむくと隠れる

ふりむくたびに
料理の数が増えていく
おなかが空い ....
春が来て
世の中が明るくなり
手をたたこう
声を呼ぼう

鼻歌歌って
口笛吹いて
首を振って
リズムに乗ろう

夕陽に向って
両手を広げよう
うたた寝したら
夕飯だー!

 ....
月が濃い黄色でいるので
思わず私は
月を増やしました

周りで無数の羽音が
存在を表しますが
それはあくまで
音でしかない
とはわかっているのに
刺されるのではないか、と
震えます ....
太陽という名を持つその花は
光の輪郭を持っていて
「笑って」
と、ほほえみかけてくるのです

大切なものを失って
すべてを噛み殺して
悲しみよりも深くたたずむその人の
かすかな ....
虹が降ったら
思い出して下さい
かわいい三角帽の歌う
光のうたを。
ふいに春風が吹き

桜ふかれそして舞い

その花びらに巻かれ

いつしか春は過ぎてゆく

大人になったら分かると思っていた

自分の存在は今もわからないまま

残酷なように秒針 ....
すきとか愛してるとか
言わなくてもいいよ
ちゅうすればわかるよ

とても直接的に
きもちを表す手段

じぶんの入口をおしえあう
聖なる自己紹介

ひとりじゃできない
みんなでもで ....
風のぬくもりが
わたしの瞼を閉ざす

風のぬくもりが
髪を掬う指先を早める

風のぬくもりが
昨日の足音 響かせる

風のぬくもりが
終わらぬ唄を 呼び覚ます

風のぬくもりが ....
                090506


蜜柑箱の中に詰まった
蜜柑を食べ尽くした
60人が
つぎつぎと坐ったので
潰れてしまい
バラバラにされて
燃やされた
蜜柑箱の中に ....
 
 
わたしは布団の中で
息を飲んだ
なすすべもなく
血が流れるであろう
人が生まれるであろう
そこから
わたしはやって来た
なにひとつ持たず
生まれたままの姿で
わたしは布団 ....
詩は


誰にでも届かないところで
誰にでも触れられない距離で
詩は やわらかい
詩は 傷ついている


詩は
誰にでもからだをゆだねて
詩は おとなしく それでも ....
人生の軽さを言いながら人生の重みを感じさ
せる。
   そんな境地に僕もいつか辿り着けるの
だろうか。
     ノイズとスクラッチとギターとピ
アノと正弦波とドラムとベースとライムのよ
 ....
見分けのつかない昨日と今日の間に
安物の叫びをはさんで
思いっきり口に押し込むのが
朝の儀式

律義なレタスと陽気なマスタードの間に
上品に叫びをはさんで
耳まで残さずに食べるのが
 ....
蒼空は何処までも蒼く
見ていると吸い込まれそうなまでに蒼く
そして
手を伸ばせば届きそうに思えてくる

けれど実際は
手なんか伸ばしても
あの蒼空には届かなくて
ふと 我に返る

 ....
強くなってきた日差しの下
春の病の下

方程式を何度も繰り返し解きながら
来ぬ便りばかり気にしながら


瞼の裏の宇宙で探し物をしながら
深夜の隅っこを探して
旅をしている・。

 ....
猫がのびをするように
舌を出して


髪を風に翳して
眠るうちに
世界の大半が嘘に染まって

太陽さえもイミテーションになってしまう



午後に於ける
2時00分と云うものは



ひときわ ....
大切にしてきた心
ホラーは見ない
汚い言葉は使わない
嫌な人とは話さない

美しいものを見て
正しい食事
正しい考え
正しい人間関係

愛は出しおしみをせず
いつも笑顔で
今日 ....
ちりちり
群がる蟻を見ていた

君の落としたアイスクリーム
この道
向こうに ガソリンスタンド
青色の車ばかり入る
眩しさ

おとつい
おとついもそこで
空気がたわんでいて
喉 ....
みんな輪になって
みんな心を合わせ
みんな一つになる
みんな愉快になる

花に水を上げましょう
花壇に花を咲かせましょう
ラッパズイセン、ペンペングサ
楽器もつければなお楽しい

 ....
シャボン玉
悲しい歌とお母さんが教えてくれた
風々吹くな壊れるな
虹色に揺れながら
くるりと回って
弾けて消えた

洗濯のりを入れると壊れないよと
お父さんが教えてくれた
だからね
 ....
手、に
繋がれるようにして
あの丘、の存在する、現象の側面に
咲く一面の菜の花の、群衆
触れてはいけない、母の言い付けは破られて
指先は、きりりと痛む

それら、の一面の
膨れ上がる群 ....
ぼくの部屋にきみはいらない
きみの部屋にぼくはいらない

そう いくら距離を保とうとしとても
君はまだ飛び道具を使うし
君は僕の煙を避ける
週末が億劫で 眠くて眠くて仕方ないんだ
どうせ ....
{引用=
目の前が滲んで
晴れた日が怖くなった



何でもいいと思っていたけど

やっぱりそれじゃ
上手くいかなかったよ


{引用=雨が、降るのを待ってる}


見 ....
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