すべてのおすすめ
毎日
大学病院前の
ひろいバス停で
猫背のひと
みどりはつよく
陽にあたってきみどり
おばあちゃんのズボンは
昔からサルエル
床のタイルのここは
どうして一枚だけ
はげ ....
ふれたいなら
うんと手を伸ばさなくちゃ
あいつは透明な空に
すいこまれそう
蝉はおもいおもいに
自己主張をして
太陽はこれでもかと
あたしたちを焼いて
アスファルトを
ゆらめ ....
やせっぽちのきみは
ちょっとやそっとじゃ
笑わない
女の子はなんでも
くすくすけたけた
笑うんだと思ってたけど
あっそこでは笑うんだ
栗色のベリーショート
奇跡の歯並び
....
コンタクトがかわいて
何度もまばたきする冬
きみの歩いてるところが
いちばん好きなのだ
ひとを好きになるって
誰かの強烈な信者に
なるっていうこと
ふいに抱きしめられた
湿った ....
ずん、と重くて
食べづらくて
あーもうめんどくさい
でもでっかくて
うんとあまくて
食べ終わるころには
しあわせ
たとえばあなたの
ことばひとつひとつが
あたしの細胞の
いちいちに染み込んで
思想からからだまで
みるみる変えていくことや
うまれて初めて
悲しみからでない溜息を
つくりだして ....
あたしはちっとも
いい女じゃない
見返りをきたいしている?
今どっちの立場が有利か
かんがえている?
ばかみたい
そんなのは
全部はだかんぼうで
愛し合うために
ひつよう?
....
すきとか愛してるとか
言わなくてもいいよ
ちゅうすればわかるよ
とても直接的に
きもちを表す手段
じぶんの入口をおしえあう
聖なる自己紹介
ひとりじゃできない
みんなでもで ....
例えば犬や猫みたいに
せめて小さい頃の姿が
あいくるしいものだったら
愛することを知れたのに
愛されることを知れたのに
子供のころから
ずうっと考えていたこと
あたし本当は
毒なん ....
窓がくもっているから
遠くの光のつぶつぶが
それぞれじわりとにじんで
ああ急がないと
星がぜえんぶ夜に
溶けてしまうと思った
そうしたら
いよいよほんとうに
わたしひとりきりの ....