夕暮れになると
ばくは星間に漂いはじめるのだった。

追いつめられてすきとおっていた
声なき声は銀河の構造
肉体を失って誘いを待つあなたは光の粒子
粒子は崩れぼくは光速で見えないあなたを通 ....
身 を 任 せ 川 の 流 る る 渓 谷 や


冬 の 雨 宿 る 旅 人 つ ゆ 知 ら ず


さ わ る 脚 さ わ ら ぬ 脚 の 炬 燵 か な


冬 座 敷 少 年 ....
娘は将来アイス屋になりたいと言う
好物のアイスを好きなだけ食べられるから
ではなくて
沢山の人を幸せにしたいからだそうだ

いっしょにお風呂に入ると必ずその話題になって
バニラ ....
   
  古池がある
  池は苔が生えている
  月が出ている
  満月だ
  池に満月が映っている
  静かだ
  生き物の気配がしない
  そんな時
  ちいさな岩の上か ....
                    114時 @ハト通信

ノートの
どのページをめくっても
もういいや
ってかいてあって
そのうえから
ぐりぐり ぐりぐり
ぬりつぶしてある
 ....
海に架かる
一番長い橋に向かう電車
無人駅で降りると
星空に冷やされた風が肩をすり抜ける

頬がほてってくるようで
駅からずいぶん遠くまで歩いた
通学路を思い出す

一度だけ手を繋い ....
〔3月の風〕
風上に向い口を開ける
口の中を短い鼓動で回流する風は
粘膜を乾かすことをやめようとしない

〔幼少の頃、〕
「この子は他の子より唾液が多いみたいで」
母は決まっ ....
風が

青の水たまりの上。
腹が泣く

腹が泣く

簡単すぎる

いのち

小さすぎる

いのち

未熟すぎた

わたし

生かせてもらえた

この命

生まれて

泣けた

 ....
ゆらんとした
わたしのおなかのなかで
じゅうぶんな呼吸をし
みちみちて
のんだり 跳ねたり 食べたり
していた
もう うまくは
おもいだせない
ゆうべ
かっこうわるい
シャツの柄
 ....
空のくちびるのまわりを
たくさんの魚が泳いでいる
曇の奥の曇に染まり
行方は次々とひらいてゆく



涸れ井戸を囲む湖に
金属の破片が降りてきて
細い道のあつまる道に
 ....
 
 
 

 
クッキーは必ず焦げる運命にある 
物理学者はそう言うと、私の胸元を開いた  
その数秒が要因だ 
窓辺の水槽の 
全く意味の無い構造をして 
浮かぶ魚 
あれも ....
交差点で白いす・うどんに呪いをかけている
たくさんのうどん屋の店主
ただひたすらに紙を排出する事務機器の前
笑いすぎて釣り合いがとれなくなった僕の右と左側は
吸い込まれていく 具の ....
行ける場所と
行けない場所が
あるならば
そこにある隔たりは
なんであろう


呼吸に煩わしさを感じるか
永久凍土に憧憬し
平面探査に没入する
例年見ない気温差も届かない


 ....
そのこは 祖母や両親に褒められることが何よりも嬉しかった。
長女であったことがそうさせたのか、弟や妹のように自分の思いを上手に言葉で表現できないので、言葉の代わりに喜んでもらえることを一生懸命に考え ....
手をひらき
髪の葉に触れる
手をひらき
道の葉に触れる
手をひらき
手をひらき
離れゆく光の手に触れる



巣にかかった糸くずを
蜘蛛がじっと見つめている
 ....
目をつぶって あくびをひとつ

その間 

涙目で見る世界は

何度 生まれ変わったんだろう

初めと終わりがくっついた輪の中で

到達点を探した吐息 が

寒空の夕焼けを 彷 ....
安定という呼吸その永遠性について
と言った感情論を口先から歌い続ける僕はなかなか
世の中を楽しめているようで見えないものも見えて
いるという様相を呈している

真っ直ぐに育とうというエネルギ ....
水族館の水槽の
分厚いガラスのような
向こう側で十一月は
無色に捕らえられていた


人々は皆
無色のパントマイムで
街を往く


色という色は
呼び寄せられた十二月のマンホー ....
少なくある
真剣なまなざしに
ゆるやかに
目を向けたい

何か距離をとって

ぼくらのやさしさが
いかに否定的なものであるか

何か距離をとって

夜の光をみる
堤の上で風を ....
幸せな思いはまるで「たいやき」みたい
尻尾まであんこの詰まっている「たいやき」は幸せだ。
愛に満たされてるから。
だから私は君に送る。幸せのつまった「たいやき」を。
愛のいっぱい詰まった「たい ....
Computer chip looks like a city.
people moving like a machine.
no one look each other anymore.
 ....
名刺を裏返すと虫がいるように
人の裏側にも虫はいる*


母は書道の師範だが
いまはグレゴール・ザムザのように
変身している
虫は口が効けない
母はいも虫のように這ってくる ....
ここは螺旋の国なので
なにもかもが螺旋状にねじれています
太陽の光も風も雨もすべて
螺旋を描いているので
草花も木も螺旋の形に育ちます
国内で生産される物はどれも
螺旋の形をしています ....
深層





少年が詩を書いている

ピカデリーサーカスのストリップ小屋で

メモにボールペンで

少年はだれにも詩を読ませない

詩を書くことは脱ぐことだ といった詩人 ....
ドアが開くような音がすると
誰かが勢いよく飛び出していく
真っ直ぐに見せている道は
静かに湾曲していて
遠くの方で反射して、光が
不透明な景色を作っている

霧に浮かんでいる街で
探し ....
桝目をひとつひとつ埋めていく
あなたはまだ
自分が花びらであることに気づいていない
窓の外は想像を絶する想像に包まれ
僕はそれを夕焼けと呼ぶこともできる
かつて靴下をはかない男の子がいた ....
空にきらきらと輝く秘密
カランカランとかき集めて
まるい地球に閉じ込めた
そっと闇に隠れては覗き込む
太陽には言えない秘密
こまったことばかり
おこる

自分の身の丈がわからなくなってしまった

それで窓を空けて
手帳ももたずに
スキ間があき加減の
スケジュールやりくりする


東の空に火の手があがる ....
新しい雨合羽を買うという

同じ色で良いだろうという父に
母はピンクがいいと言った

野良着は 弟のお古でも いい母であった
農作業の汚れは しつこい
捨ててもいいような服を 着ては ....
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タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
我がうちなる銀河を低空飛行する- 五十嵐  ...自由詩3004-12-16
冬の村雨- 本木はじ ...俳句904-12-14
十階の家族- たもつ自由詩100+04-12-11
落穂拾い- 天野茂典自由詩104-12-7
しろいページ- アンテ未詩・独白7*04-12-7
朝もや・信貴山- たりぽん ...未詩・独白704-12-6
風だった- たもつ自由詩1804-12-6
上がり風- ふく携帯写真+ ...5*04-12-6
いのちの面影- 月山一天自由詩604-12-6
うたたねのすきま- 未詩・独白1004-12-4
音の轍- 木立 悟自由詩504-12-4
心中- ふう未詩・独白3*04-12-2
す・うどん- たもつ自由詩9*04-11-27
inorganic_brain_cube- 半知半能未詩・独白304-11-26
そのこ- ひより未詩・独白9*04-11-26
小さな手- 木立 悟自由詩6*04-11-25
Countless- 半知半能自由詩204-11-20
助走- 半知半能自由詩104-11-15
無色(十一月)- 松本 涼自由詩5*04-11-8
春めいた日ではない- 石川和広自由詩6*04-11-5
「あいのおもみ」- 真山 仁 ...自由詩104-11-4
FALLING- 月山一天自由詩104-11-4
お・ふ・ろ- 天野茂典自由詩504-11-4
螺旋- アンテ自由詩8*04-11-4
深層- 天野茂典自由詩504-11-3
氷面- 霜天自由詩904-11-3
花が降ってきた- たもつ自由詩1304-11-3
秘密- 半分自由詩2*04-11-3
日々日々- 石川和広自由詩4*04-11-2
いつのひも_いつも- 砂木自由詩16*04-11-2

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