遠くに行ってしまいたいような
夜が転がっていてつい
拾ってしまったの

月並みな置手紙のこして
四丁目を後にした

北に焦がれる冬のこと

月がなんだか
笑顔して
わたしをみてる ....
お願いがあるのです

私が着ている
裂け目と泥にまみれたこの服を
ハサミで切り裂いてください
フォンタナのキャンバスのように
時にはためらいながら
時には迷いなく切ってください

お ....
僕は仕事ができない
パソコンのキーボードの代わりに
ピアノの鍵盤を叩いてしまう

僕は仕事ができない
上司に報告するたびに
一時間の講義を行ってしまう

僕は仕事ができない ....
名無しの歴史教科書

誰だろうってぱらぱら捲ってみれば

私も同じ名無しさん
かなしみのほうに
かたむいていく白い朝は
つかみそこなった
ひなたちが
さかみちを
ころがりおちてゆく

いきさきは
とおい御国か

秋という字の
右耳に
火がともっている
 ....
雨なら外を見たくない
優しい人なら会いたくない

時に多すぎる感情を
いい香りの紅茶で飲み干して

心の中に吹く風は
ふうっと長い息にして吐く

なんでもない
なんでもないよ

 ....
空蝉を踏みつけ踏みつけ子がはしゃぐ

足の先までもが蝉であった殻

蝉成れず死んだのだろう重い殻

蝉殻に残された唯白い糸
 
 
戦争って誰ですか?

水面がゆれる

戦争は私たちと生まれたの
ずっと一緒だった
でもあの子も最後まで残ることはできない
不完全だから
私たちと一緒にこの世を去るの

 ....
春 そよ風の優しい囁きに
夏 肌を滑る熱い眼差しに
秋 想い出の肩を包む腕に
冬 肌の温もりの静けさに

とろけても ながされない
自分のかたちを失くさない
凛としてつめたく だけど 
 ....
懐に忍ばせる 心のよりどころ

片手で開くと 手の一部になる

早くふりたい

香の混じった風が吹き

心の落ち着きをとりもどす

真夏の心のよりどころ 扇子
いつだか忘れるくらい昔のことだ
うたたねをしていたやかんは飛び上がった
お尻に大火傷を負い落っこちた
あららお水を入れ忘れた
それにしても駄目なやかんねえ
優しいおばちゃんは呟いた
無茶苦 ....
此処でいえない
蕎麦すする
クーポン使ったせいかポテト冷めている 雨が降るたびに気温が上がっていく
ベランダでシャツが風に吹かれて
夜までそのままでいる

0時を過ぎてようやく
ロビーの郵便受けを確認する
区報
ダイレクトメール
それらをまとめてポリ ....
田んぼの中を
カタコト抜ける電車は
やがて海に出る
終点は港で
そこはふるさとだ

寂れた駅にひとつ
真っ白なベンチがあって
子供の頃の記憶を
日差しが象る

いつかの夏のように ....
目を閉じると
空が緑の惑星にいた

土星のような縞模様
霧状生物が飛竜を捕食する

隣で寝ているあなたは
私の死に気付かない

外は雪にならない雨
人生が始まる

また

 ....
日光は天上の生々しい幾何学を
その原理から地上に与え続ける
地上では存在が羞恥を知らず
全てが有機的に淫らに絡まりすぎたから
地上がその官能的な闇の中へと
崩れ落ちてしまわないように ....
生まれた時に
僕は一瞬心臓が止まった

僕はまだ
目も見えなくて
いっぱい空気も吸えなくて

その時未知の世界で
どうしても どうしても生きたい
と思った

神様にお願い ....
電話のベルが鳴る
ぼくのペニスより
数センチ短いサイズのケータイだ
女はそれを握り締め
かすれた声でこう言った

面倒だから後にして

必要なものか
不要なものかなんて
た ....
透明なスカイブルーの球体を見ている

ダンテの「神曲」を思い浮かべながらそれをみている
スエデンボルグを思い出しながらそれをみている

実に苦しみという感情から考察へ考察から無への移行
更 ....
流氷をじっと見てる



















吉原の花

ここじゃあオンタもメンタも手負いの獣

 ....
積雪に隠れた
蕾のまま枯れた赤い花
その上を跳ねる
帰る巣を失くしたセキレイが
か細い声で歌う
新しい神話の調べ
誰にも愛でられないまま
続く仕舞が
私の庭で
月明かりの下で
愛を無駄遣いするの?
捨てられた犬のようになるの?
背中が水玉模様なのは雨雲に射抜かれたためなの?
だだだだだだだ、と?
だだだだだだだだ、と?
後悔することもあるの?
ふりだしに戻りたい ....
山登り都会離れて深呼吸自然と仲良くなれる時間

手作りの弁当が好き開ける時好きなものばかり詰め込んだ匂い

カーテンを変えれば心変化する色の影響受けている身体

春色のセーター着込み散歩す ....
いつもおもってた
脱出しようかと

ちいさな小舟を手に入れたら
天候をみはからいながら
島伝いにたどって行こう

風を感じ雲の流れにのって
星が堕ちてゆくところまで

落雷のように ....
フランソワーズは寂しかった
たくさんパンケーキを焼いたのに
一緒に食べる相手がいなかったからだ
ママはキッチンで
パパはソファーベッドで
弟は階段で
おばあちゃんは庭のユーカリの下で
そ ....
海のなかの
窪みはあふれる
浪は押し寄せ
押し寄せ 吹き上げ
幾度も幾度も
空に溺れる


雨が雨の甲を握り
指の隙間を光に満たす
重なる雨 震える雨
雨の上 ....
こころ決して身を投げる
あなたの瞳の奥底へ
海の深みに沈んで落ちて
胸苦しさに酔いしれて


あなたの底に潜むものが
闇に蠢く魔物なら
どうかその触手で存分に
わたしを探って下さいな ....
晴れた朝は寒いよ
抱いた膝さえも
もっとどんよりと
できれば空から
私に呼び掛ける様に
何かが降れば良いのに

何も無い自由と
そんな呼び方
良くはないけれど
そう思う

独り ....
漠然とした不安に
暑苦しいくらい重ね着させて
頼りない平気に
大袈裟な添え木をして
大丈夫という
お題目を唱えながら
見て見ぬふりの
巡礼の列は果てしなく続く

弓なりに反りかえ ....
つきのいし.さんのおすすめリスト(1054)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
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名無し- 中村 な ...自由詩2*15-9-30
おとづれ- そらの珊 ...自由詩16*15-8-28
笑う街角- ガト自由詩17*15-8-25
空蝉- そらの珊 ...俳句8*15-8-24
母の名前- mizunomadoka自由詩415-8-14
アイスクリーム- ただのみ ...自由詩16*15-8-8
扇子- 佐白光自由詩315-8-8
やかんとおばちゃん- 宣井龍人自由詩11*15-6-26
かめや- レタス俳句115-6-12
クーポン使ったせいかポテト冷めている- 北大路京 ...自由詩615-6-9
雨間- 春日線香自由詩315-5-30
とんび- ガト自由詩4*15-5-24
Absent_in_the_Christmas- mizunomadoka自由詩214-12-25
日光- 葉leaf自由詩114-12-25
すくって- 瑞海自由詩6*14-12-25
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浮遊・・・- tamami自由詩714-12-24
最果の旅- TAT自由詩2*14-12-24
やさしい花とセキレイ- 衣 ミコ自由詩8*14-12-24
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冬の朝- ドクダミ ...自由詩314-12-23
三日月の国- nonya自由詩16*14-12-23

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