月夜に花火
今年 初めて 見た 花火
二人じゃなかったけど
約束実現できなかったけど
あなたも きっと 同じ空の下。
白い
青い
空を
すぅ っと
切り裂くように
飛ぶ
ユメを見た
真昼の
澄んだ 空気を
ひといき 。
瞬間 、 ....
はじめからこうでは
なかったはずなのに
無垢であるには混沌としている
空の色はもっと
違っていた気がする
もっと緑がかっていた気がする
ふたりはもっと
透けていた
むこうが見わたせるく ....
テーブルにばんそうこうが貼ってあった
また3歳の娘がイタズラしたな、
と思って剥がすとそこには
小さな傷があった
せせらぎに
優しさよりも
愛情を
虫の声
心に戻せと
願う夜
轟流に
逆らう事も
芯になり
水の色
透かして見てる
....
想いは重く、圧し掛かる。
押し潰さないようにするには。
軽く、軽く。
ううん。
想わなかったら、それでいいんだ。
僕には、二本の葦がある。
倒れやしないよ。
....
青や緑の絵の具を
うすくのばして
あの透明をあらわそうとして
さっきから
なんども失敗している
{引用=
手をひいて
石を渡る
ぬらりとした光沢に滑らせた足を
からだごと、ぐいと引き ....
愛について
優しさについて
僕は何もいえないし
本当の事なんて何も知らないから
僕は君を抱きしめたんだよ
伝わればいい
ただ
僕のぬくもりとか
それだけでいいから
君に伝わればい ....
激しい雨に立つ
私のレンズに刻まれた
小さな傷が見えるので
その光景からは目を逸らす
悲しみによって癒される
消えない傷がうずくので
その笑顔から目を逸らす
レンズの傷から見える世界の中で
まば ....
不意にあることがなくなってしまった
なにもやることが起きず
このまま時間だけが過ぎていくのかなと思ったとき
理解してしまった
人間がどんなに抵抗しても逃げられない束縛
時 ....
雨音が
逝く夏を囁くと
水に包まれた九月
通り過ぎた喧騒は
もう暫くやって来ないだろう
踏みしめた熱い砂や
翡翠いろに泡立つ波も
日ごと冷まされて
さみ ....
ひこうき雲が ゆったり
拡散しながら 高度をさげて
着陸場所を さがしている
地につくまえに すっかり
消えてしまう というのに
そ だ あ 照 声
ば か な ら が
に ら た さ 聞
居 が れ こ
て 笑 る え
く え と る
だ ば と
さ あ
い 嬉 た 優
....
太陽の抜殻が
うすく影をのばし
速度を落としていく
過ぎゆくものはみな
風の一部となり
思いとともに
彼方へとはこばれた
恋人がいま
海のまんなかで
夏の手紙を書いている
....
カーテンが
レールをすべる速度で
ひかりは生まれ
わたしの部屋に
朝をさしこむ
レースを通過した
木漏れ日から
光をひとつ選び
手に入れることなど
できない
あやふやな瞬間が
....
この世にある唯一の「絶対」
{ルビ絶対=・・}に永遠というものは存在しない
その他のものは全て偽り 祈りに似た願望
暗愚な夢の果て 憐れなる末路
されど人の夢は尽きず
愚かなりヒトよ 哀 ....
なにかが欠けていたのだろう
あなたに伝えること
いま
全裸を隠そうとしている
この月のように
僕があなたを
少しずつ愛していった
はずなのに
あなたは
不信で覆われていく ....
そこは空かと問うたなら
鳥はきれいに黙して
はばたく
そのたび言葉は
空から遠いわたしの胸を
いやしの為に
傷つける
幻はまだ
あこがれとしての痛み
選 ....
夜な夜な吹き上がる怒りは何だろう?
現実の仮面を外した時
押し込められた感情が
吹き出すのだろうか?
知らぬ間に
無意識に
それが普通だった
....
黄昏を渡った虹
それはそれは
綺麗なものでした
黄金に染まる雲
茜に滲む木々
そして
太く丸い七色は
星のように輝いたのです
半円の真ん中であなたを想い
背中が夕陽に溶けだし ....
一人待つ少女
恋人が遠くから手を振って
駆け寄って
笑顔で温かく迎える
そんな恋人たちのそばを通り抜けて
僕も笑顔になる
誰かが今日
どこかで ....
気まぐれな
夏の恋に傷ついた
氷の心
{ルビ尖=とが}った氷が
音も無く溶けゆく
晩夏の宵
やがて
秋の虫の音は
一人きりの夜に
無数の鈴を
鳴らすだろう
....
彼のことを何も知らないのに好きになって
好きになって好きになって好きになって
今 勝手に玉砕した気になってる
仕事の帰り車の中であなたの姿を見た気がしたの
それだけで嬉しくなって驚いて ....
空が生クリームをあわだてたようだから
もうすぐ雨がおちてくるころ
ぼくの足もとは
草原の小径にかわり
土のにおいが 近づいてきた
傘をひらくと傘のなかに
しずかな足音がひびいた
....
波に飲み込まれそうになる。
けれど。
イヤホンから聞こえる唄に。
引き止められる。
波は、静かに続く。
唄は、確かに響く。
その間で、目を閉じた。
チクタクと時計の針が刻む音音もないまま積もった想い
夢を見て泣いて目覚めた{ルビ朝=あした}は遠く気づいてしまう母も老いると
竹の葉に埋もれて眠る秋の午後「もういいかい?」のこだまは遠く
....
一晩経って
目が覚めたら
秋だった
もこもこと高く積み上げられていた入道雲は
とんぼがけをされたらしく
薄く平らくなっていたし
カキ氷のシロップみたいな色をしていた空は
いつも間にや ....
そう、確か約束したのは今日でした。あの日と同じ月は無くとも
まっくらな夜に逆らう星たちを握りしめよ、と右手をかざす
涼しさは不意撃ち気味に訪れて何も言わずに終わっていく夏
....
愛するものなら溢れてる
愛の形なんて限りない
そのままの形が良い
僕は静かに消えようか
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