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湿った夜の破片が
蝙蝠となって折れ線を描く
低く、低く

やがて来る、雨と
灰色の朝は
かなしい、という色に似ている


里山の懐に
ちいさく佇むそこ、は
永遠の黄昏に向かい旅立 ....
灯りを消して
毛布に包まりながら
朝、からいちばん遠い眠りについて
意識の上澄みに漂う

屋根を叩く雨は
僅かずつ肌に迫って
やがて水の中に
わたしを浸してゆく


雨音は
美 ....
さようなら、の向こうで
夢、夢の花が揺れる
その花びらの裏側で
思い出が溜め息をつく

生きて行くことは
分かれ道の連なり
傍らをゆく風さえ
その地図を知らない

今日にうたえば
 ....
夏の名残を雨が洗うと
淡い鱗を光らせたさかなが
空を流れ
ひと雨ごとに秋を呟く


九月は
今日も透明を守って
焦燥のようだった熱や
乾いた葉脈を
ゆっくりと
冷ましながら潤ませ ....
雨音が
逝く夏を囁くと
水に包まれた九月

通り過ぎた喧騒は
もう暫くやって来ないだろう


踏みしめた熱い砂や
翡翠いろに泡立つ波も
日ごと冷まされて
さみ ....
風音さんの銀猫さんおすすめリスト(5)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
風になる日に- 銀猫自由詩17*08-4-24
雨のセレモニー- 銀猫自由詩10*08-3-20
あした、咲く- 銀猫自由詩15*08-1-16
浜辺のうた、かた- 銀猫自由詩34*07-9-12
九月のみずいろ- 銀猫自由詩28*07-9-3

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