人が生まれる
前のことを
死んだ
とは言わない
人が生まれて
生きたから
死んだ
と言うのだ
今日も定刻通り
汽車が来る
地平の果てまでも
永遠に続くような 街並み
今日も 曇天は目配せする
低い土地に
風はゆっくり 堆積して 吹きだまる
喫茶の二階から
試掘のパイプを繋ぐ
今 過ぎていった ....
真夜中のベランダで
ぼんやりと
星を眺めながら
洗濯物を干していると
昨日すべてを
吹き払った
風のなごりが
夜空をそよぎ
よれたTシャツが
かすかに揺れる
季節はずれ ....
誰が死んでも喜べない
すみませんが部長、
しばらくの間、雷オヤジになってもいいですか?
ドリフの雷様じゃなくてドラえもんの神成さんみたいにさせて下さい
今この場だけで構いません あなたに向かって怒鳴らせて下さい
コ ....
愛されたかった
そう、愛されたかった
居場所が欲しかった
帰る場所が欲しかった
安心して眠れる場所が、欲しかった
違和感を蹴飛ばして
思い込みをぶん殴って
....
知ることは幸福でないと想っていた若き頃
持つこともさほど意味がないこととわかっていた
人に命ずるより
動かされるほうが楽しいとも
宮殿に住むよりも
羊飼いのほうが楽しい
愛すべき住む場 ....
流線 閃く 遠く こだま
君は 光速で 思い出に 褪せる
届きたくて 伝えたくて
泣いた 想い 弾かれ 消えた
浮かべる 願い 込めた しゃぼん
風に まかれ 弾け 消えた
瓦 ....
手も繋げないふたりのため放つほうき星に気づけよ早く
「いま」という奇跡が途切れないように 句読点のない日本語で言え
10年後のぼ ....
電話が鳴り続けている
僕は部屋に居ないよ
電話が鳴り続けている
誰も居ないよ ここには
電話が鳴り続けている
....
かろうじて保たれていた平衡が崩れてそれでも世界は終わらなかった
窓が開いている
閉じる
また開いている
閉じる
人は時々
開いてしまう
記憶の窓に閉じていく
かべにいつまでも描く手をやめない
(やさしさまでこすり付けないで)
夢のなかで きみは
何もない荒れた家
かまわず境をなくし触れてきた
少しだけある地下室
何もないと思わせる、 ....
世の中は発散して
バラバラになるのか
それとも収束して
一つになるのか?
ミロのビーナスは
微笑んでいる。
ピカソのマリーテレーズも
微笑んでいる。
やはり希望を持って
生き ....
風が吹いて
君のスカートがゆれる
音がする
さらさらと
うつむいていてもわかる
もうすぐ春だねと
君が口にすると
なんとなくそこらじゅうの空気が集まって
ふわっと放たれる気がす ....
夢の中に落とし物をした日の朝
猫になっていた
仕方がないので
夫を会社に送り出してから
家事は明日にしようと決め
日向ぼっこをして過ごし
夜になったので眠った
明日はせめて、猿になりたい ....
「パトラッシュ もう疲れたよ」 ひとりごと
納期に追われ 今日も眠れず
「青」と「黒」 その名を背負う少年が
教えてくれたルーベンスの絵
名作をCR機で想い出す
大当たりから薄れ ....
雪が散り舞う
気の遠くなる場所から
此処まで君らは降りてきた
君らが人間なら
乾杯といきたいところだ
どうやって来たんだ、
重力で来ました、
途中大変だっ ....
俺は確実に老化して行く
俺は正確には腐敗して行く
まずは野菜を摂るところから始めよう
次はフルーツなんか摂ってさ
みんな見た目に弱いからさ
あっさり騙されるのさ
上澄みだけ ....
セーターを
頭からかぶって
泳いでいた
はるか彼方の星の
海の底から浮上する
あなたの異星人の声は
不可思議に遠い
その孤独は
宇宙の果てにある
穏やかな好日のようなさようなら
あの誓いもそのようなものであったなら
言葉まで酔いに任せて
逃がしてあげる事ができたでしょうに
梅見の宴にて
「桜の花 ....
花びらのあいだに海が輝いてる
君の背中がホッとする 軽く抱き締めた 頬をつけて
どこまでも続くように願おう 桜が舞った 真昼のゆるやかなひざし 浴びて
眠くなるのは春のせいかな
セーラー服 ....
あー うまいわ〜
ひなあられ食べながらの甘酒、最高やなぁ
えぇ 今年の お内裏様の発表でーす ドラムロールっ
ジャン!
3年連続で、ましゃ! 福山雅治! いぇぃっ
....
銀の海を游いだ
波一つない静寂の一時
ボクは魚になった
灰色の曇の波に月が溺れた
ボクは心配でたまらない
深く深く飲み込まれていく
やがて月は闇にとけた
....
向かいの女性が視線を外した
僕は流れる景色を見ていただけ
自意識過剰
あたしはきみをしらない
きみはあたしをしらない
このせかいのなかで唯それだけがたしか
きみはあたしをしらない
アーモンド舌噛んじゃった冬日かな
さよならの後で
僕は泣いた
別れるのが
つらかったから
君には
もう
逢うことはないから
君の
笑顔は
消えることもなく
僕の
思い出の中に
いつまでも
残っている
....
ノックをしてみる
と、きちんとノックが返ってくるので
僕は待ってる
春になって数回目の風が吹く
見上げる空の青さも
鳥の羽ばたきも
風にさらされている皮膚も
本当は多分
言葉でしか ....
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時は来た。
静寂の内に夜はある。
白茶けた空間に私は浮かんでいる。
テレビは灰色の仮面を取り戻し、
電気ポッドはひび割れた声を上げる。
カーペッ ....
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