一人はさびしくもあり、バーカウン
ターの隅で一人飲むと
よりさびしくもある 心のふくらみ
はある 小さいふくらみ、期待と呼ぶ
には大袈裟なそれ、ふくらんでいる
と同時にしぼんでいる しぼんだ ....
たまねぎを切るときは
目にしみてしょうがないけど
ちょっとガスコンロを点火してやるだけで
涙が出にくくなるように
ふきんを使っても 輪ゴムを巻いても
固くて開けられない瓶のふたが
....
夢を観ていた
広い空の下で
あなたと二人
幸せな香りが二人を包む
なのに
花を手にしたその瞬間
私は今に目覚めるの
蛍光灯の光をまとって
汚れを隠し
微笑み続け
私はここにいる ....
なぜ そんなにも突然に
優しい言葉を呟いて
優しい顔をしているの
いつものあなたのはずなのに
どうしてわたしはどきどきするの
あなたの言葉は呪文だ
あなたのくちづけは魔法だ
肩越しの ....
夢の中でも、
顔はハッキリ思い出せず、
ぼやけていた、
ぼくは悲しくて、
泣きながら目が覚めた、
まだ夜明け前、
月がまだ名残おしそうに光っている
....
冬の月寒さも知らず笑い顔
いっぱいの日差しを浴びる布団かな
冬の虹儚いものと知らされる
今度こそ
今度こそは と
思うのに
結局ぼくから
おやすみコール
イルミネーション仕事帰りの疲れ取る
冬の海失ったもの探す日々
木枯しや誰かの背中追いかける
体重増加 冬に備えて
暖房要らず 脂肪のコート
寒いの苦手 だけど夜中
外に出て 空を観る
愛のミシュラン
オリオン座の三つ星と同じ
クリスマスの本来の意味
知らなくたって ....
寝てないって
ホント寝てないから
最前列だぜ
眠るわけないじゃん
目を瞑って
じっくり聴いてただけだよ
そりゃね
最初は、
君の演奏する顔を間近で見ようと思って 最前列 ....
綺麗な貝殻
波に攫われてしまう前に
拾いに出かけなくちゃ
奪われていく世界では
上昇志向の生き物だけが残っていくみたい
それ以外はどこへ放棄されていくの?
嫌いたいなら話し ....
真冬のベランダの部屋から
明るい声が聞こえていた
どんなに傷つけられても
いらない子だと言われても
最後のその時まで
ひたすら明るくあり続けた
お母さんのことが
大好きだったから
コガラシがまた波たてる
小さい僕
夜空の水槽木の葉泳いだ
思えば長い付き合いで、
子供の頃手放さなかった
あの、色褪せたタオルみたいに
やさしくてクシャクシャ
いつも
あなたの中の
私の匂いに安堵していた
そのことに
さっき
気が付いて、
たったひとり ....
逢いたくて逢いたくてまだ春遠し
マラソンの人に手を振るコスモスよ
サヨナラの匂いが混じる冬の海
僕は時々思う
実は丸いのは地球じゃなくて
この空なんじゃないかと
果てしなく続くこの空を
ずっと眺めていると
何故だか曲線めいた立体に見えてくるんだ
そしていつか ....
もう何十分も前から答えは出ているのに
お互いにこの結論を避ける術はないことは知っているのに
それを口にするタイミングに差し掛かると無言になってしまう僕らの間には
きっとまだ線はあると思うんだ
....
流れる雲の果てに。
あなたは居るのでしょうか。
ツリー見る独り寂しい聖夜かな
吹く風に押されて咲いた寒桜
寂しくはないよと開く忘れ花
美しかったのは景色よりも君の心だった
僕を引き寄せて
ただ好きだと言ってくれた君の心だった
決して器用ではいられないから
迷ってきたけれど
自信をもって言える
君が好きだよ
君が好きだよ
....
さようなら
さようなら
みんな簡単に手をふるけど
この夏は
一度きりの夏
君も
甘夏色の麦藁帽子をふって
家路につくんだね
君なら もちろん知ってるだろうけど
今夜 流れ星が たくさん見えるらしいよ
降りそそぐよ 流星雨
そう "ジャコビニ"
ジャコビニ流星群
北の空に 2 ....
巧妙に嘘をつくのと、本当のことを敢えて言わないのとは違うことだと思った。
本当を隠して一物抱えて軽やかに笑う
感情が鈍感なのでなく、無感情でいろと心に指令を出すほどひだひだに繊細な感情 ....
蛇行する足跡
迷うことが間違いだって
言うなら
あたし生きていけない
ちいさな雲を
いちまい、いちまい、風が縫って
空に真っ白な衣を着せている
あそこへ往くの?
問いかけても
もう動かない唇は冷たく
ひかれた紅の赤さだけが
今のあなたとわたしの今を
....
君の仕事が終わるのをずっと待ってて
ふたりで買い物に出かけた
“今年のワインは美味しらしい”って
ボジョレーとチーズを探した
知識も教養も君が上だし
任せてしまってるけど
....
ここに来させていただいて、
1年が過ぎました。
多くの方々の詩を読ませていただけたこと、
そして、多くの方々に私などの詩を読んでいただけたこと、
こころより感謝しています。
....
朝の笑顔を迎えた日曜日
夢紅葉
雑誌も吟味、眠れないままに
秋色のフリーペーパー
君の趣味趣向
時事ネタの展開
絞っていくプラン
H2Oに近い水が
流れるような呼吸 ....
都会に住みはじめ一番変わったのは
靴が汚れなくなったこと
母に駅まで長靴持ってきてと頼んだのは
実家に帰った際の笑い話しとなったし
でこぼこ道に足をとられることもなくなった
色とりどりに ....
恋の壊れる音を
はじめて
私は聞いた
恋は
すがるしかなかったのだ
制度に
あるいは約束に
あなたを
愛しむ理由がないように
あなたを憎しむ
理由もなくて
強 ....
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