夜にまぎれて
雨をみちびく雲の波
朧気に月は
触れてはいけないものがある
ということを諭すように
輪郭を無くし遠退いてゆく
深く、
深く息をして
雨の降りる前の
湿った空気の匂い ....
仮死の昆虫
花の中で
海に向かって帽子を振る
素敵な日傘の設計図
女のように震えている
ミルク色のスピードである
額縁に嵌め込まれた
真夏のプロフィール
義手のシャベルで穴を掘る
....
たいがいのひとは独自の処世術を経験則から導きだすものである。
いかにして他人と上手くやっていくか? 特に相手が女性の場合、事は重大である。
ぼくが心掛けているのは、より多くの言葉を相手から引き出す ....
べらんだでは
せんたくものが
かぜになびいていた
にわのしきいしを
あるけば
かげがおちた
さいごのひ
しらないおじさんが
ちちとはなしをしながら
いえをのあちらこちらをみて
しき ....
*1
ホーレホレホレ、メッタファーメッタファーヨイヨイヨイヨイ
メッタファーメッタファーヨイヨイヨイヨイ
アッパシーアッパシードンドンドンドン
アッパシーアッパシードンドンドンドン
メー ....
なめられたら無効、の世の中だ。 ったく、嫌んなる。
又吉は今富良野の実家だし、にゃん太郎もカツオ市で波と戯れてる。
///
カルビーベースボールカード2007。
カード2枚はお得だけど ....
王様が寝ている
裸だが裸の王様ではない
セックスを営むのに言葉は必要ではない
いく、終える、ゆく
全ての進行は言葉でなく手のひらの感触で記す
静かなセックス
言葉のない ....
私が通う大学は、結構、構内が広く、まだ慣れていないせいだとは思うが、時々迷子になったりもする。ついこの間は正門の真逆にある東門から出てしまい、帰り道が分らなくなって困った。
学科で見ると、必 ....
冷めかかったコーヒーが半分だけ残っているカップを取る手が
僕の向かいの席に偉そうに座るのが
お昼にかかってくる電話やメールの主が
今玄関を開けたのが
ニュースにいちいち文句をつ ....
あなたに似ている
と。言われたくありませんでした
わたしはわたしに過ぎず
あなたのクローンではないのだから
あなたがいなければ
生を授かることはありませんでした
それだけは否定でき ....
ある学校の授業で
問題が出されました
イヌ クマ ヘビ ヒツジ ウサギ
この中で仲間外れはどれ
先生も生徒も
別に答えは何でもよかった
答えの理由を楽しむ
そんな問題でクラスは盛 ....
街角でコンクリートの上の血溜りを見て
貧血を起こした少女がいた
目だけやたらに光らせながら
ポリバケツをあさるやせた子猫がいた
自分を責め続けることに逃げる俺を
本気で心配する他人がいた
....
午前4時のハレンチな姿態。
ハネムーンベイビー、重力のままに落下する。
あなたが唾を吐く、Strangerの横顔と、
ぼくが石を投げつける、Pavementの悪い予感。
広大なひろがりの空虚の ....
件名:さびしさについて
というメールが
知らない人から届いた
開いてみたら
ただのエロスパムメールだった
無性にさびしくなった
昨今は上手に生きてます
花の咲かし方も覚えたし
友達もたくさんできました
君の傍にいる時間も増えました
気になることといえば
ずっと瞼裏に黄昏が広がってることなんですが
その下に見知ら ....
カラフルな田園をぬけ
ヤマは
絵モヨウのヨウなスギノキの
ヨウなミドリいろが
ヤマは
ウミよりも深く
ムラサキいろへ
取り込ンでく
沈ンでく
ヤマヤマは
ソレゾレすこしづつ濃さ ....
傍観者は誰か。
世界中のシーツの波に難破する、逆転のとき。
ぼくにもあなたにも等しい速度で、傍観者は誰か。
表情、それは自動散水機。
灰、灰、灰、――ときに身を翻す。
身を翻し、失われた ....
形式的な挨拶というものがある。
そこで交わされる言葉は一見無意味のようであり、
また実際無意味なのだが、だからこそコミュニケーションの足場を固める作業に向いている。
いわゆる社交辞令というやつで ....
雨粒のあとの
あすふぁるとの
体温に
つややかな葉っぱの
滴のうごめきに
まちはゆっくりと
からだを起こす
花も葉っぱも
アイスみたいに溶け出して
雲と交わる
....
月曜日、いやいや学校に登校して
火曜日、クラスの人に陰口言われ
水曜日、もう少しと言い聞かせて
木曜日、クラス内に居辛くなって
金曜日、休みだとほっとしてみて
土曜日、ちょっとだけ笑って ....
時に詩が
詞(うた)であろうとすることを
私は止められないのだ
踊るように湧き出す言葉が
意味を超え
リズムとなり
自らの存在を消してまで
詞になろうとすることを
明るい声を響 ....
ただそらだけがある
ひとも
たてものも
どうしょくぶつも
わすれて
すみずみまで
ひろがっている
きおくのそとがわから
ことりがいちわきて
はばたこうとすると
そらはきように
み ....
花薫じる風
春の果肉は発する
ぬくみの芳香は
顔を撫でる
揺れる山肌の草色
白いかげろうは延び
青い遊戯は列をなす
この涅槃の奥底まで
ワルツの舞いは膨らみ
太陽にほ ....
ウォーリーを探せ、と言われて
ウォーリーを探しに行ったまま帰ってこない
そんな少女の話を以前しました
かどうかは定かではありませんが
電話帳に海という字を見つけては
泣きながら印をつけて ....
クリスタルの ボールが 放られると
ぼくらの ふたつの 土地や からだに
いのちに 焼かれた 対話が かがやいた
放擲 された ボールには ふらふら 泳ぐ
天の 子 ....
ひからせや あかく
つれゆく ねごもり
ほうらせ かたせに
おとなう みにおう
きりあめ とかれて
ゆきいろ ぬかるみ
おりこむ みついろ
僕の仕事は重罪を犯した人間を死刑執行人として処刑することだ
とても責任が重い仕事だ
今日も刑務所に罪人がやって来る
ひょろっとしていて猫背で全身が青白く目玉がぎょろっと出ている男だ
....
大学を中退した
だって
だるいんだもん
ダイエットにも失敗
大好きな
ダーリンが
ダメな私から
だんだん遠ざかっていく
ださい
大音量で
ダナグローバー聴いて
だらだらとベッドの ....
いくつもの岐路に立って
流れる雲の下
永遠なんてないのだから
絶え間ないこの血潮の想うまま
流れているのか流されているのか
いつもの交差点では
運の悪さを象徴するように
....
2007/04/11
250ccのエンジンで
樅の木を撲った切る
嘘つくな
おまえの細腕で
適う物か
臍が茶を沸かすから
冗談も休み休みに言ってくれ
....
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