さよならを言ういとまを
あなたはくれないだろう
私の知らないうちに
あなたはどこかに消えるだろう
夜空の星はいつまでもそこにあるわけではない
青空の太陽はいつまでも輝くわけではない ....
車のライトが地面を照らす
コンクリートはたくさんの泡
空は白く舞い散る粉雪のよう
風薫る五月は様々なニュースを吹き流し
五月雨が哀しみをぽとりと垂らす

滲んでいった誰かの想いを背負って
命にきりきり舞いしているときは

ライオンが行ったり来たりしている様子や
猿 ....
 
 
 /雨が降ってる
  小さな砂漠なのだと思う
  講師は教壇に立ち
  黒板に自分の名を書く

  「倉持康雄」


はじめまして、倉持です
皆さんにとって実りのある研修 ....
首を傾けたまま
縫い針を
炎で焼いて
縫いました

ひと針
ふた針

み針目で
あなたは目を覚まし

俺の目を縫いとめるのは誰だ

と申します

私は器用に玉結びをした後 ....
五月は過ぎた
麗らかで活発だった季節は
あれほど気ままだったお前も
今ではわたしの膝の上で大人しく眠る
お前のやわらかな耳たぶに降る雨に
こうして一緒に濡れそぼりながら


お前は聞い ....
妻清張われは花袋6月の空ベランダにバロック流る

午後になり雨しとしとと降りつづき朝顔の蔓つたふ土塀に

書物など喫茶に持ちて読みおれば髭の老爺(ろうや)が前に座りて

もみじ葉に ....

森には緑が生い茂る
その中のたった一枚の葉
その葉がなくとも
森は揺るぎないだろう
でも
その一枚の葉が
一枚の葉になるまで
どれだけ過程があるのだろう
その一枚にも
命が通っ ....
先日、祖母の誕生日でした。
80歳になりました。
「傘寿」というらしいです。
「傘」の略字が縦書きの「八十」に見えることから、そう呼ぶのだとか。
来年は「盤寿」だそうで、その後も「卒寿」「白寿 ....
仕事明け

通勤電車では 文庫本を読む

今回読んでいる小説は面白く 話に引き込まれる

降り過ごさないように気をつけなければ


ガタン ゴトン



そろそろ 降りる駅だ ....
もしも オレが困ったときは    遠慮なく 頼りに行く

だから つねに 心とサイフに  よゆうを持っておけ


信じる 未来のために 立ち向かうのがオトコ

落ち込んで 逃 ....
先生をビーカーに入れて
塩酸で溶かすと
同じだけの虚しさが
胸の中に生まれた
誰かが
質量保存の法則だ、と叫び
それはたぶん正しいことだった
その日
トスカーナ州の子供たちは
ピサの ....
六月の薄い胸に
雲の痣が白く浮かび上がる

体育座りの女の子の膝のような
山々は
深緑にけぶる

出発するはずの電車は
死んでしまったかのように動かない

信号機はうなだれ

 ....
小学生くらいの
子供の
こころが透けてみえたら
大人はいうだろう、
ばかだな、
そんなどうでもよいことで、なにを、悩んでいるんだ、と。

ふりかかるひとつひとつを
わざわざ両手をひろげ ....
彼の人にアスパラガスの花束を
込めた思いは宣戦布告



風露草贈りし君から翁草
勝負終われば裏切りし君



勝利した君の頭に月桂樹
手には僕からその花束を
満たされぬ言葉想いて立ちつくす
足元に身をすり寄せる猫

故里のなまりやさしく語る友
友も故里をとく出でしなり

何着ても似合はずなりし我が年を
哀れがりつつせめて紅さす

故里の老 ....
さらば
私の中の少女
セーラー服を盾に
無邪気を剣に
守られながら叫ぶ時はとうに過ぎ去った
いまや盾も剣も自分の心と体でしかないのだ

さらば
私の中の初夏の風
爽や ....
方舟が流れ着いたのはJR大阪駅3番ホームで
人の姿のないホームにひとり降り立った少女は
後から来るかもしれぬ誰かに何かを伝えるために
ぎこちない手つきで赤いリボンを柱に結んだ
方舟はすでにあち ....
(日本は夜でも宇宙から見るとはっきりその形がわかる)
なんて思いながら
トイレに行く
その廊下で
隣から
義理の叔父と叔母の
喧嘩の音がする
わたしは舅のことを想う

嫁いで二年目
 ....
宇宙の果てが見たくて
青いスカートを
風になびかせた
遠い水平線の向こうにも
遠い地平線の向こうにも
無い、終わり

いつか宇宙ロケットを作った日
校庭の真ん中から
噴射する水の圧力 ....
 おそらく男の多くが女の下着姿には興味がある。それが行きすぎて犯罪に手を染める人もいるほど。盗撮、下着泥棒などなど。罪を犯す人は典型的だけれど、男の多くが相手の女の事情をあまり知らない。私も含めて。
 ....
娘の胸が次第にふくらんでいくのを
心ひそかに嬉しく思っていた。
と、母が告白する
だけど、ついには大きくならなくて
ちょっとがっかり。
などと、母め

シャツのボタンを上から順に
はず ....
人生を、

そう、

人生を、
棒に振るような生き方を
しようと思っていた時期があった。

今よりもずっと若かった頃に、
今よりももっと愚かだった頃に。

すべてを、

そう ....
蝉の声降り注ぐ非常階段で
噛み千切るみたいにして

きっと
これでもう最後だから

甘い汗の匂いも
舌に残る塩辛い苦さも
肺から洩れる吐息も
腰を掴む指の強さも
腿の内側を撫でる風 ....
(ミルクティを飲まなきゃいけないの
(ミルクティ、ある?
(歯を磨いたんだから、もう寝なさい


最近、きみは早く寝てしまうから
赤いランドセルの留金をひらいて
見てしまったんだ

 ....
               2007/06/07



困るんです
困るのです
困ります
困る


こら!
逃げるな!
逃げてはいかん
逃げては困ります
にげてはいけま ....
愛すことを忘れた
曖昧な笑みで
あなたに似たあたしは
赤い糸を
あちこち千切っている
 
朝に疲れてしまった
あたしは、そっと
新しい夢を見る
明日を、探している
 
 
飽き ....
花弁を剥きだしの裸にして、白い水仙が咲いている、
その陽光で汗ばむ平らな道を這うように、
父を背負って歩く。

父はわたしのなかで、好物の東京庵の手打ち蕎麦が、
食べたい、食べたいと、まどろ ....
海が黒いね
ひび割れているの

それはあの大きなタイヤだけだよ

もうずっと
さっきあなたが
持ち上げて
少しだけ転がすまで
倒れたままだったね

ひび割れるまで

ほら海の ....
ほこりせしゴムの鉢をば雨に打たせ
ついでに心もなどと思えり

梅雨明けの豊かになりし賀茂川の
水しわに照る夏陽が眩し

云ひわけの言葉聞くとき掌に
猫のまばたく感触も知る

忘れたき ....
はらだまさるさんのおすすめリスト(2277)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
奇跡について- 佐々宝砂自由詩1207-6-8
豪雨- cass未詩・独白2*07-6-8
*植物園まで*- かおる自由詩9*07-6-8
雨音- たもつ自由詩1607-6-8
望み- ふるる自由詩11*07-6-8
六月の薔薇- 石瀬琳々自由詩13*07-6-8
雨降りだしぬ- 生田 稔短歌7*07-6-8
一枚の葉- ぽえむ君自由詩15*07-6-8
祖母のこと_2007年6月- 北大路京 ...散文(批評 ...22*07-6-7
仕事明けの通勤電車- 北大路京 ...未詩・独白12*07-6-7
弟よ- 北大路京 ...自由詩12+*07-6-7
考察_〈理科室にて〉- Tsu-Yo自由詩12*07-6-7
六月- ふるる自由詩13*07-6-7
けだかさ- 美砂自由詩5*07-6-7
花言葉2- 秋桜短歌9*07-6-7
10P_「短歌2」より- むさこ短歌13*07-6-7
さらば_私の中の- さくらほ自由詩14*07-6-7
方舟- 大覚アキ ...未詩・独白407-6-7
夫婦- 小原あき自由詩23*07-6-7
セーラー- 美味自由詩607-6-7
下着のプレゼント- 深水遊脚散文(批評 ...11+*07-6-7
おっぱい(天)- 渦巻二三 ...自由詩11*07-6-7
おっぱい- 大覚アキ ...自由詩3*07-6-7
おっぱい- 大覚アキ ...自由詩3*07-6-7
自由帳- 佐野権太自由詩26*07-6-7
固まらない- あおば自由詩9*07-6-7
- 山中 烏 ...自由詩10*07-6-7
森番—透過する森のなかへ- 前田ふむ ...自由詩38*07-6-6
- 水町綜助自由詩14*07-6-6
9P_「短歌2」より- むさこ短歌11*07-6-6

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76