仕事を終えた私はふと思い出したように
あの日の帰り道を歩いていた
道はひとまわり広くなっていた
かどのタバコ屋はコンビニになっていた
美味しかったとんかつ屋は店を閉めており
人が住んでいる気 ....
君によく似た笛に吹かれて
呪文になっていました

手紙と思っていたのは小さな扉でした
沈みながら走りましたが
波は見当たりませんでした

わーわーあー
詰まっています

あの魚に伝 ....
きらきらと嘘が降り積もっていくから、
きらきらと世界が綺麗に見えて。
もう何も考えたくない僕は
ただ、笑いながら幸せな歌をうたう。

ただ、しあわせなうたをうたって。

しあ ....
一。



どんな関係なのと、
訊かれたことがある。
からだの関係です。
そう答えると、
相手は押し黙ったっきり、
何も言わず、
泣いてしまった。
 ....
遮光カーテンの四隅に朝が零れている
うつ伏せで眠る君をベッドに残し、
素肌にすばやくドレスシャツを着て、
夜の逞しい身体は、そっと部屋を出てゆく

落ちてゆくエレベーターのなかで――
右手 ....
 俺、神なんだよ。
 男はそう言った。
 そうかい。
 僕はそう返した。

 「神だって言ってもな、何があんたらと違うって訳じゃない。姿形もあんたとほとんど同じだ。」
 男は僕の ....
あなたのいのちにきょうめいして

あたしのからだのいちばんおくの

ちいさな鈴がふるえてる

あたしのものとはおもえない

きれいな音で鳴っている
切れ端に描いた港町に
一筆のカモメを飛ばしていた
パラパラ捲らなくても
風波に漂い
白色の青空を泳ぐ
行間をぬうように
実線をもてあそび
そして港町は飛行機になった
青色の青空 ....
久しぶりに口笛を吹いてみたら口が笛になっていた
何度言葉を発してもフィーフィーとしか音が出なかった
周りの皆は大層大袈裟に哀しんでくれていたが
涙が出ている者は一人も居ないようだった
哀しんで ....
後ろすがた かわらないね
しゃんとせんねって
相変わらず 美人だね
中洲の女王やもんね
ひさしぶり
俺は元気
左の奥歯がひとつ欠けちゃって
すこしは老けたって言われるよ
おばあちゃ ....
取り返しのつかないことを
バラバラにすると
最後は
光が残った

次に光を
バラバラにすると
結局は
取り返しのつかないことが残った

ああそういうことか
大きく頷いてみた

 ....
過去も未来も含めて 最高に美味しい"どら焼き"が作れたら、

きっと ドラえもんさんに会えると信じてやす。


ドラえもんさんに自分の作った"どら焼き&quot ....
音大生とつきあったことがある

NTTのとか、東京海上とかもある

大学や会社と付き合っていた訳じゃない

深層心理では、そうなのかも知れない


新緑の影が濃くなる

そのした ....
人びとは沈黙を挟んで同じ世界に
仲良く寄り添う

皆はこの豊かな沈黙に
穏やかなメロディーに
静かに耳を傾けて心地よさそうにしているので
僕も同じように耳を傾けてみる

電 ....
肩に通う筋肉遠く山奥から

道ひかる部落へ無色の板を手に

感染経路青く塗る母国語を捨てて

電線にティッシュ弾かれ交わる影

へこむ石に頭を寄せては返すひと

電球吊った天井高く ....
雨の日が

咲いている

新緑に

咲いている

ワイパーが

音たてて

曇天をめくる


青い血の空の

矢印は白く

悲しみは白く


雨の日が
 ....
{引用=短編小説。長いです。}


僕は睨みつけた。この狭い視界の中から、猜疑心満載の眼差しを、ちらつかせながら、今見えている僕の居るこの世界に、差し向けた。

掴もうと手を伸ばしたが、こ ....
          2007/05/25


賞味期限の
切 れ た
賞味期限切れの
カマンベールチーズを
冷蔵庫から取り出して
見る
そんな儚い連想をしながら
21世紀末を思う ....
おばあちゃんが
はにかんだら
とても可愛い

面映ゆいは
顔映ゆいで
可愛いって
そこからきてるんだって

恥ずかしそうにする姿は
いつになっても
乙女の輝き

(キラリン、 ....
{引用=
きみがとなりにいて、まつげの
触れるくらいとなりにいて それは
おどろくほど退屈で いとおしい
午後で}




きのう、オジギソウが発芽して
日記にそのことは書かなかっ ....
温泉宿はがらんとしていた

白く濁った湯が注ぎ続ける

昼に聞いた滝の音

湯気の向こうに

千切った半紙のような月
誰にもわからないまま
どこか遠い場所で
ほどけていく

支点を定めると
不安定になるので
そのまま

確かでないものは
確かなものより
永遠に近いので

ひとつになりたいという ....
 十六歳の時、スプレー缶にキャップをつけるバイトをしたことがある。ベルトコンベアに乗って流れてくるスプレー缶に、一日中ただひたすらキャップをつけるだけという仕事だ。
 未経験、初心者大歓迎、カンタン ....
夜を走る
列車から覗く風景は
何もかも止まっているようで
少しばかり
眠ってしまっても
あしたには
間にあいそうだったから

夜を走る
光の羅列は
枕元を通り過ぎて
ずっと知らな ....
僕の足跡に小さな花が咲いた
靴の裏に花の種があったのだろう
その花は音もなくあっという間に散った
そうして気がつくと小さな実が成っていた
次の春が待ち遠しいものである
空は青く赤い実がきらき ....
喉が渇いて
二階からおりてきたら
リビングには夫がいて
やっぱりテレビをみていた。
最近、休日はずっと
テレビばかり。
ときどきビールとかコーヒーとか
のみながら。
夫の部屋はないから ....
幻惑されるのが人生だと言い切るために
私は人生の何を知っているだろう?

新しい言葉の羅列を生み出すために
私は言葉の何を知っているだろう?

言葉の存在意義は輝くことでもないのに
あな ....
詩において、「死」とはいかなるものなのだろうか。あるいは「生」は?
視聴者を引きつける手段としての「死への恐怖」「死んだらこうなる」というものは、メディアに数多くあり、利用されている。ドラマを盛り上 ....
切なさにほだされて
歩けなくなる夜
誰かの幸せを唐突に願ってしまう
たくさんのなぜは消化されるはずもなく
刻々と恨みへと姿を変える
私はたくさんの夢を抱えて
たくさんの愛を抱えて
たくさ ....
朝起きると、
夫の蟹を食べる。
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沢蟹に似た味がして、
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蟹は大抵、
夫が寝ている間に、
湧 ....
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