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エレベーターの扉が開く
すると真直ぐ伸びた一本の手が
容赦なくあなたを引きずりこむ
下降する
下降する
下降する
どうしてあなたは無抵抗なのですか

あなたは考えている
捕われの日々 ....
黒い炎に包まれた ぼくの無人のパラシュート
予言者たちの展覧会場に迷い込んでいる

狂った頭蓋骨のような鋼鉄の果実
夜の高速道路を疾走する 慎重な共犯者の告発

  やがて廃墟の壁を手探り ....
 Mが自殺したという報せを受けたときのことを、ぼくは今でも克明に覚えている。実はその前日に、ぼくはとある女性と飲みに行ったのだが、その女性が恐るべきスピードで日本酒の熱燗を飲みまくるので、すっかり酔い .... 仮死の昆虫
花の中で
海に向かって帽子を振る
素敵な日傘の設計図
女のように震えている
ミルク色のスピードである
額縁に嵌め込まれた
真夏のプロフィール
義手のシャベルで穴を掘る

 ....
たいがいのひとは独自の処世術を経験則から導きだすものである。
いかにして他人と上手くやっていくか? 特に相手が女性の場合、事は重大である。
ぼくが心掛けているのは、より多くの言葉を相手から引き出す ....
午前4時のハレンチな姿態。
ハネムーンベイビー、重力のままに落下する。
あなたが唾を吐く、Strangerの横顔と、
ぼくが石を投げつける、Pavementの悪い予感。
広大なひろがりの空虚の ....
傍観者は誰か。

世界中のシーツの波に難破する、逆転のとき。
ぼくにもあなたにも等しい速度で、傍観者は誰か。
表情、それは自動散水機。
灰、灰、灰、――ときに身を翻す。
身を翻し、失われた ....
形式的な挨拶というものがある。
そこで交わされる言葉は一見無意味のようであり、
また実際無意味なのだが、だからこそコミュニケーションの足場を固める作業に向いている。
いわゆる社交辞令というやつで ....
1

そのときぼくは、病室の硝子窓に額を強く押しつけていた。
室内はとても清潔だった。舌を噛み、顰め面を浮かべたぼくは、
見知らぬ突然の抱擁のように、背後の扉をノックする、
<ラストシーン> ....
 Loser、うながされるまま射精する、この夜の果てにダダダダダ。

 これはついこの間ぼくが書いた詩の最終行なのだが、なにはともあれ話は射精についてである。何が好きといって、ぼくはセックスほど好 ....
生牡蠣色した夜明けの都市を
雨は重たい鉛のように撃ちつける
聖母像を運ぶ男と
地球儀を回しつづける女が
顔を上げて同時につぶやく
――あなたは誰?

ぼくは鉄路に耳を当てている
いくつ ....
引力のタクト、舞い上がるZip、
 Zip、口移す、真冬の火花。

  白より白く、真冬の火花、むすんでほどいてまたむすぶ。
   半径25メートル内を、白より白く、
    むすんでほどい ....
紙ナプキンとソーセージ
煤にくすんだ造花の窓
冷めないスープ
「マルクスか死か」
明るくて清潔なレモンの腐敗
すべて食卓には神話がある
 目を覚ますと、ぼくは全裸で浴槽に横たわっていた。身震いするほど寒かった。ぼんやりした頭で浴室を見回すと、急にそこが見覚えのない場所であることに気がついた。無理な体勢で寝ていたせいか、起き上がると身体 .... なぜひとはふいに空を見上げるのだろう。
休止符のような空の底から、問いだけが止まずに降り注ぐ。

ひとは空を塗りつぶそうとする。止まない哀しみを注いでみたりする。
さよならの代わりに虹を咲か ....
今までに聞かれたことはもちろん、今後聞かれることもまずないだろうが、
もしも、好きな詩人は誰かと聞かれたら、ぼくは真っ先にハート・クレインと答えるだろう。
彼のような難解、というよりも下手糞な詩人 ....
彼はそこにひとりでいた。しかしそこにいたのは彼ひとりではなかった。
その屋上プールではたくさんの人間が半裸のまま死んだ魚のように浮かんでいた。
それは誰かが水中に劇薬の類を流しこんだからに違いなか ....
扉が開く
扉が閉まる
最後の客人が去って
君の誕生日は終わる
ソファーに残ったやさしい温もり
弾けないピアノ
吸えないタバコ
ところで
光より速いものが存在しないのならば  ....
あなたはいない
あなたのかなた
それゆえ速度のないConfetti
かたくなに知ることを拒んでいる
風はいつでも控えめに眩しい

春は花のなかで眠った
冬はその腕に抱かれて眠った
建築 ....
ひとつには態度の不徹底である。
こちらのひとには我慢できないことでも、あちらのひとでは平気で看過できる。
脳味噌が足りないのは仕方のないことではあろうが、
足りない脳でもせめて最大限使うよう努力 ....
白(shiro)氏の「5つの返答」について。

1について、ぼくは非を認めたいと思う。
蛾兆ボルカ氏がどちらもテクスト上では大差ないと言ってくれていて、
その点ではぼくもそう思っていたのだが、 ....
水色の
セーターを着て 姉は
蛛形類の姿態

冬期臨時急行列車は
ぼくらを冷凍魚にする



シガレットの灰
つぶれたチューブ
青と赤だけの平行線

海の ....
おそい夏の日の海岸に
光が二筋 射し込んで
無人のボートが沖合いへと流されてゆく
それを呆然と眺めている
あの少年は一体誰か

ぼくの寝室の壁には
一枚の記念写真
姉が首 ....
   言葉は明らかに理解を強要し、蹂躙し、すべてを混乱に陥れ、
   人を無数の空虚な論争と無益な空想に追いやる(フランシス・ベーコン)

1.

漫然としたものでも、生きていればそれなりに ....
薔薇が燃える。――溶ける花びらは血のようであり、
触れてみると、事実、それは血なのである。

派手で濃い目のメイクを要求する。金で買った女だから、
手は触れない。服も脱がさない。君はひたすら喋 ....
時間の使い方が下手なのではないかと思う。
生活環境や習慣のせいもあるのだろうが、
自分以外のひとたちがことごとく皆、時事問題に通暁しているさまを見ていると、
このひとたちは一体どういう時間の使い ....
A 以前ね、知り合いの女の子の髪型が変わっているのに気づいて、
 「髪型変えた?」ってなにげなく聞いたのよ。
 そしたら、その娘がえらく怒りだしてね、ビックリしてしまった。
 話を聞くと、なんで ....
いまさっき、ブックオフで浅田彰「逃走論」という本を買ってきました。
まだ一行も読んでいないし、著者もぼくは初めて見る名前なので、
どんな内容なのかいまのところはサッパリ見当がつかない。
じゃあな ....
   怒りの顔を持ちながら、声をあげないすべてのもの。(ルネ・シャール)


それぞれの季節に、ハンカチはそれぞれの弧を描いて揺れた。
敵意を抱いた哄笑のしたで、
あらゆる死のイマージュを飾 ....
唇はそれきり閉じられた。
走れ、――Life Is A Carnival.
水道管のつめたい色。
手を離して、さようなら。
問わず語りのさようなら。
しかし、そこでまだ待っている、僕の少年。 ....
はらだまさるさんのんなこたーないさんおすすめリスト(30)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
帰巣者- んなこた ...自由詩207-7-4
メランコリー- んなこた ...自由詩407-5-2
Mの肖像- んなこた ...散文(批評 ...207-4-16
スピード- んなこた ...自由詩307-4-15
合コン帰りに思うこと_2- んなこた ...散文(批評 ...207-4-15
失敗の日- んなこた ...自由詩207-4-13
スペキュレイション- んなこた ...自由詩207-4-13
合コン帰りに思うこと_1- んなこた ...散文(批評 ...207-4-13
ラストシーン- んなこた ...自由詩407-4-6
射精についての覚書、あるいはボードレールについての覚書- んなこた ...散文(批評 ...107-4-4
愛について- んなこた ...自由詩607-3-19
Snow_Queen- んなこた ...自由詩207-3-17
囚人- んなこた ...自由詩607-3-16
自分は見た- んなこた ...散文(批評 ...307-3-16
遠くまで- んなこた ...自由詩307-3-14
聞かれないことに答えるひと- んなこた ...散文(批評 ...207-3-13
彼の場合- んなこた ...自由詩307-2-20
パーティー(Party)- んなこた ...自由詩507-2-19
(あなたはいない……)- んなこた ...自由詩207-2-18
笑いたい、腹が痛くなるまで笑いたい- んなこた ...散文(批評 ...2*07-2-17
補足などなど- んなこた ...散文(批評 ...1*07-2-16
日記- んなこた ...自由詩107-2-16
記念写真- んなこた ...自由詩207-2-16
5つの報告- んなこた ...散文(批評 ...207-2-15
シャドー・ワーク(Shadow_Work)- んなこた ...自由詩407-2-14
時事について- んなこた ...散文(批評 ...307-2-13
イジメとエリオットと超サディストであるぼく、んなこたーないと- んなこた ...散文(批評 ...4*07-2-13
「逃走」と「闘争」という語呂遊びを使おうと思って使えなかった ...- んなこた ...散文(批評 ...407-2-12
ラインあるいは境界線- んなこた ...自由詩307-2-12
Life_Is_A_Carnival- んなこた ...自由詩307-2-10

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