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天盤はなだれ
黒雲はしける
なみなす水兵の錯乱
吹き揚がる蔵物と
ペットボトルの散乱

赤錆びた船の重低音
通り過ぎるたび軋む
わたしの
コールタールの夕暮れ

水際で黙 ....
花薫じる風
春の果肉は発する
ぬくみの芳香は
顔を撫でる

揺れる山肌の草色
白いかげろうは延び
青い遊戯は列をなす

この涅槃の奥底まで
ワルツの舞いは膨らみ
太陽にほ ....
肺が焦げる夜
盲目の影は忍び
言い訳の暗室で
嘆きの雫を
垂らすならば

今すぐ探しにいこう
星屑のマーケット

弓をひく光線
孤独を突き刺す
白矢は流星
この心臓を貫 ....
しなやかな風の
金糸を振るわせ
飛びかう陽の
青い弦を引くならば
蒼天を奏でる楽人に
なれるだろう

風光は耳を咬み
黄色い呼吸音で囁いた

黄塵の果ての
花埋まる皮膚を ....
濡れた逢瀬の
赤い林檎を拾った

こぼれた赤ワイン
仄かに染み色めく
背筋のほむらを冷やす
残照

去りた時計が奪う
くちづけ色は
おもいでがよく冷えた
葡萄酒の夕暮れ

 ....
寒風舞う夕闇
窓から観ゆる
流れゆく木立は
ブルース

乱反射する
宵の明星

きみの氷結した
涙のレンズが
滲み出すならば
かまわず
泣いてしまおう

黄金に濡れゆく ....
暮れた水銀灯アーチを
潜っていた

ざらついた街
妖しい電飾の明滅
時計仕掛けの日々が
万華鏡の筒を
眼に視えぬものにする

きらびやかな銀彩は
濁った表情に果てて
追いかけた微 ....
三毛猫は憩う
幻燈の夜

羨望にすました
猫の瞳に膨らむ
ブリキの月

悪戯な黒雲が
月光の尻尾を隠し
この乳白の森を
蒼い舌で塗らしてく

魔法が解けてくようだと
きみは云 ....
硝枝はけぶる
柔らかな朝

ああ
いい匂いだ

熟睡した樹皮は
哀しみを煎て
苦味すら香ばしい風
そんな
朝もやの窓を包み
夜明けの香りを注ぐ
大気のフラスコ

朝焼けは沁 ....
はらだまさるさんのたね。さんおすすめリスト(9)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
あるいは骸骨の海- たね。自由詩7*07-6-13
春眠- たね。自由詩7*07-4-12
流星群- たね。自由詩11*07-4-3
風光- たね。自由詩3*07-3-31
ワインレッド- たね。自由詩8*07-3-22
トワイライト- たね。自由詩3*07-3-18
月光を泳ぐ- たね。自由詩9*07-3-16
月猫- たね。自由詩8*07-3-15
珈琲- たね。自由詩8*07-3-14

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