重力の演奏が、あた  乾燥し、聖文字の様
りには散乱している、 に去勢された植物が、
カーテンが何かを隠  森のあちこちで絵を
し、塗り潰された色  描いているから、足
の部屋、大きく ....
多くが欠けている
垂直に切り立つ湖面の繭に
かざみどりがある。
レンズは青根蔓を束ね
夕方が視域を転げ回る。
深さは灰いろとなって(青いろを揺り起こし)、
湿地帯の風の注ぐ
その湖に
 ....
なぞはすべて解ける
だが振り出しに戻っているのが気に食わない
俺は宇宙が気に食わない
人間と宇宙の関係のあり方が気に食わない
宇宙ったって
何なんだ?
星が動いてるだけだろ
ほとんどは空 ....
{引用=
ぼくは、父親の名前に格別思い入れなどなかったが、ぼくが名付けたミドリガメの名前には少しだけ特別な感情が残った。
(一条「ミドリガメと父親」)



+++

 公園にはいつ ....

夜の間
やわらかく曲がりくねって
遠いお伽の国へと繋がっていたレールは
朝の光を浴びた時にはもう
冷たく固まって
駅と駅とを繋ぐ
当り前の鉄の路へと戻っている
包装紙から出したての ....
君は暮れ果てた記号の森ふかくで永遠と出逢うだろう


僕は知っている 泳ぐのを止めてしまった魚 そして地獄を
君は目を醒ますことなく星を抱いている 月光を 浴びながら


甘い偽 ....
わたしは消えてしまった光をのみこんでおちてゆくので
海へとかえってしまう
小さな夢が微笑みながらわたしのほうに歩いてきて
わたしは夢の続きへとはいっていかなくてはならない


(教 ....
 
 
(もううんざり!!)
 ほらほら、教室から飛び出した鳥、夢のなかの数学の授業で先生が言っていました、「死が我々の隣にないのであれば私たちは消えてしまうしかない!」って。――ねえ、先生、も ....
 世界はいつも濡れていて 陽射しが人々を焼こうともすぐ隣では雨滴が垂れていました


 四月 世界の中心 学校の工事は水の神様に赦される為
 海へと続く道を狭めていた街路樹をまずは ....
天性のジリ脚だったのか、それとも他馬の先頭に立つのが嫌いな「お馬好し」だったのか。
2歳の札幌でデビューして以来、3歳の秋まで、平地ではついに勝つことはできなかった。
しかし掲示板を外したのも ....
 
 
「鼻が長かった」彼女は言った

「ゾウみたいだね」僕は言った

「ううん、キリンみたいだったわ」と彼女が言うので

「首も長かったんだ」と聞くと

「歯がキリンみたいだった ....
{引用=
(海、について
わたしが書こうとすると決まって
おとうさん、おかあさん、砂、星、アーシュリー、を書くことになる。)}

アーシュリー、
わたしがにぎる手綱からするりとぬけだし、
 ....
ほの暗い
雲のもとでたたずみ
空をつかむ
透けている火影姿のこぶしから 零れる灰が
無風地帯へかえってゆき
つかみとおすこぶしは
遠い声にもほどかれることはなく
    透明 ....
{引用=しゃわしゃわと濡れそぼってくアスファルトに嫉妬していたビー玉の夏}


街じゅうに言い訳にじむ赤信号は迷子の大人達にやさしい


新型なら上書きができるんだろう 消しゴムかけて毛羽 ....
始めに朝があった
僕たちは扉を開けて
靴音鳴らして別れてった



「自分に自信がある男程SEXが下手なんだよね、何故か分かる?努力しなくても良いから。自分に卑屈な男の子の方が自分に ....
ぼくはもう駄目だからあとは頼んだ。このゲームがいつまで続くのかはわからないけど、行けるとこまで行ってくれ、投げたくなったら投げればいい。一度降りたら戻れないのは分かってるし、それなのに君に任せるってい .... 一。

 トカゲの日には皮を被る。皮は前の晩から窓際に吊し風を通し、皺を伸ばしておく。ただの革ならまだしもこの皮は生きた皮なので、扱いにはいつも神経を使う。一度ヒト ....
魂の裾野を幻覚が越えてくる火曜日、虚ろな目をしたテレビ・タレントが掌だけで盛り上げるような調子、いじけた雨粒が果てしもなく降り続き書こうとしていた言葉のことを忘れる…軋む椅子に .... くだらないこと考えてないでアタシのここにくちづけしなさい、いっときだけなら愛よりも素晴らしい夢を見ることが出来るわよ
アンタみたいな迷える子羊を戒律からラクにしてあげるのがアタシの役目
今 ....
 
 仙台は変わった、と人は言うけれど、私はそうは思わない。たしかに、形而下の変化はあるにしても、変わったとすれば、それは人が変わったのだ。街を歩けば、古い地元の店は、休日だというのにシャッターが下 ....
数十年もの間、腐れ縁の切れない幼なじみがいる
だから数十年間、年賀状を出し合っていることになる
干からびたミミズのような字で
「さかたあけおくんへ」と書いた記憶がある
親同士の付き合いも古くか ....
離陸し続けることが唇のためになるんだよと
伝達された日の午後にみんな消えました
あれは号令だったんです、滑空


退廃なら
ぶっ壊してこい


{引用=
--もうじき-嵐が--るの ....
初  お前の目が集積して  垢
老  お前の目が集積して  抜
の  お前の目が集積して  け
廃  お前の目が集積して  た
材  お前の目が集積して  魚
屋  お前の目が集積して  の ....
早朝に剃刀を買うコンビニで 剃髪用です 袋いいです


昼下がり主婦がミシンを踏む音は 人を撃ち抜く練習に似て


夕暮れが鼻血のような色してた 鉄のにおいが漂って、冬


 ....
三度目はもう事故じゃない 手のひらで古い磁石が廻り続けて



喉笛は砥石の音色 組み敷かれ我意志のある屍となり



呪いである 凝固と気化を繰り返す二つの肉を月光が刺す


 ....
 無論、俺はそんなものにイエスと言うつもりなどない、それは例えばお前が周到な手段を用いて懐柔しようと目論んだところで同じことさ、並べ上げただけの言葉は不快感すらもよおす、だけど俺は並べ .... ご飯を食べられないから
せんべいと
ミネラルウォーターだけで
生きてみようと思う
というとあなたは苦笑して
もっとやせるよ
と言うんだった

冗談ではなくて
吐いてしまうのだと話すと ....
 賞味期限を過ぎた牛肉の
 醤油と塩胡椒を縫って口を浸す腐臭や
 運動会のリレーにて根拠もなく裸足で走る際に砂利を踏んだ痛みに
 蔑み、は似ていて
 じきに平気な顔を作れるようになるものだけれ ....
とてもしなやかに
折れ曲がる森があったので
そうではない多くの部分は昼と呼ぶことにしていた
迷い込めない、かくれられない、だからみんな怯えて
おびえるべきであって


きみが ....
空虚な光のみちる
いまだしれぬ希望か

未完成な光
この静脈を流れるかなしみ
限りなく脈をうつ光源

おもいでの空は ほのか)
ほの暗くくしけずる黒髪の
源流へさかのぼりつづける
 ....
ピクルスさんのおすすめリスト(1095)
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