朝のやかん
なぞって
もう一度寝る
エビの夢を
見ながら

+

階段
すべてが
階段
そんな
建物

+

夕刊の
「帰」という字を
黄色く
塗っていく ....
うちのちかくのかわには

かっぱがすんでいます。


かっぱはきゅうりがすきなので

ぼくはうちのはたけから

まいにちにさんぼん、かっぱにきゅうりをとどけました。

かっぱはか ....
★ ボサノバ

   ぼさぼさに
   のばした髪

   ぼさっとして
   野放しのろば
 
   そこにあるうた



★ コンコルド

   鳥をまねて鳥になっ ....
だんだんきらいに なるよね
近くにいないから

だんだんきらいに なるよね
役立たないから
 
だんだんきらいに なるよね
すべてを教えるから

だんだんきらいに なるよね
じれっ ....
パーティーは散々だった
おやすみ、のあいさつの方角へと
だいだい色のシロップが
ゆっくりと流れて 
しだいに
粘性を増してゆく、
夜の


水の底で ゆうべ、まき散らされて
わたし ....
形づくり られ ちりとり
森の向こうのクチバシ取れた鳥
よりそこに近い
足が生えているのなら静修
から乗らなくてもガタ 5と
右折邪魔なんだよ鳴らすポッ

ブゥン ブゥン   ....
ごらん、


イルカが橋を飛び越えて行くよ。
ふと遠いところへ行きたくなる

通過電車に手をのばせば届きそうで届かない
本気で身を乗り出すと本当に連れ去られてしまうから
「危険ですから、黄色い線の内側までお下がりください」
というアナウ ....
いつか(ラ)数えることをやめてしまった
ピンク色の蜜柑がつぶれたような
きみの、空の


ざ、わめく
風の木に暮れた(ラ)流線が振り落とされて
ふ(ラ)、としたときの
苦くつぶれた顔を ....
   とんぼ (あか)       とんぼ (朱)      とんぼ (あかよ)






      蜻蛉 (あか)      蜻蛉 (あか)     トンボ ( ....
ここが
せかいのはしっこだ
もんばんが
ゆびさした
しょっていたものを
ぜんぶすてると
からだがかるくなった
せのびやくっしんをするあいだ
もんばんはうでぐみをして
かぎのたばを ....
またきたね、匂う夏が、
むせかえる、草叢のにおいのなかで、
ぼくらは、呼吸をする

過剰な、色彩の、
この、感情の、渦に、巻かれ、
色をもたない、ぼくらは、
草色に、染められてく

 ....
ふしあわせになればいい

あなたの大事なヒトが
嘘つきで
ルーズで
借金持ちで
指名手配で

全部君のためだよって自分のためで
どんなつまらないミスにも言い訳がデフォルトで
甲斐性 ....
舐めて治す
生で食べる
裸だ
生殖のために交尾する
こどもを育てる
親の顔は知らない
生きるために殺す
悩まない
日陰で眠る
目を 吐き
草を 食べ
今生の 別れに今 抗うものがあれば


砂糖で できた林檎を
黒風呂敷で 包み
きびすを返そう

つかんだ者は やがて堕ち
つかまぬ者は 行ってさ ....
わたしは知らないものについて綴るとき わざわざ紙を用意しない はさみや鉄 雑木林に生息する昆虫 組み立て式水槽 撃ち殺されたすずめのなきがら を組み立てることを考える間 わたしは決して知らないものにつ .... 何年も
荒れはてていた庭に
野菜の苗が植えられ
植木鉢の
マリーゴールドが置かれた


母と父が水をまいて
コンクリのように
馬車道のように押し固まった土を
いくぶんか、柔らかくさ ....
わたしは、ほんとうは楽譜なのです
と 告げたなら
音を鳴らしてくれるでしょうか
指をつまびいて
すこしだけ耳をすましてくれるでしょうか
それとも声で
わたしを世界へと放ってくれるでしょうか ....
左川ちか作品のアーカイブです!
全詩集が手に入らなくて泣いてた人は、読みに行きましょう。
そうでなくても行きましょう。

http://soredemo.org/archives_sagawa ....
うちあけることは、むつかしい

しろながすくじらが
{ルビ吼=ほ}えるとき
わたしは
ちいさく「え」と鳴く

しろつめくさが
幸せを茂らせるとき
わたしは
亡霊とかけ落ちする

 ....
毎日が 
ずっと、遠浅だったらいいのに

って、言ったのは
あなただったか、わたしだったか、
もう わすれてしまった
うつろいやすいふたりだったから
ただ
手をつないだ

波が
 ....
甘栗むいちゃいました
三点倒立で甘栗むいちゃいました
航空ショーで甘栗むいちゃいました
筋肉ミュージカルで甘栗むいちゃいました
死海で浮かびながら甘栗むいちゃいました
女性専用車両で甘栗むい ....
中心へ向って途絶えない無数の
緑の中に駈け寄って

眼の後ろで呼ばれた光は
しだいに
向かい合わせた最後の場所で
塵に変わりゆく扉に刻まれても
痛みのオウトツを識らない

薄まら ....
  暖かな雨に追われて迷い込み君と出会った六月の町


  徒に花びら数え占った恋の行方を君も知らない


  花は花やがて綻び散るものの定めの前に花鋏有り


  裏庭でか ....
手をつないで
深いところまで、いってしまった


引いてゆくまにまに
記憶の砂がすれあっては
かすかに音をたてる
ノートブックの波に
毎日つづった、日記
夕立ちをよけて、キスをして、 ....
夕暮れに
ひめりんごの花弁が
雪のように散ってゆき
落ちた先は
あの子の眠る
寒い土の上でした


最期の言葉も
交わさぬまま
突然
冬空へと消えた
一つきりの ....
砂浜になぜか
まるのまま打ち上げられたりんご
いつからあるのか
りんごはなかば透き通っている


食べたらひどくだめそうなのに
僕はそれを舌にのせる
のを逐一 想像する
おいしい ....
開かれた朝の冷淡な舌の上に 
夜闇が傾く
燐を見たカササギの子は 
深く苦い光の中に 痙攣する
audivisti?
無を語るものたちの 産声を
audivisti?
腑を落とされ 抱擁 ....
細かにえぐられた容積を抱え込む椎の木立が潜熱としての意味を失う地点であてどなくさざ波は広がる。枝間からこぼれ落ちる木の葉ははじまりを告げる単音を虚空に受精させ大気がむららと熟するのを苔のように待つ。
 ....
ぼくの部屋の電気を消すと、カーテンが発光して、それだけになる。隣のマンションの窓がすぐそこにある。昼間、すこしだけ部屋を覗いたら、そこには書類や分厚い本が重ねて置いてあり、おそらく研究者か、その類だと ....
ピクルスさんのおすすめリスト(1095)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
小詩集「書置き」(一〜十)- たもつ自由詩1705-9-30
かっぱ- ブルース ...自由詩5*05-9-29
けろっと(3)- umineko自由詩8*05-9-26
だんだん- umineko自由詩3*05-9-18
過酸化水素の夢- 望月 ゆ ...自由詩45*05-9-16
ビジネス_2- チQ自由詩105-9-11
台風一過- 携帯写真+ ...2205-9-8
夜の地下鉄は海の匂いがする- ベンジャ ...自由詩53*05-8-31
ゆれる、とびきりの算数のように- nm6自由詩11+05-8-16
あかよ- せんたく ...自由詩505-8-15
はしっこ- アンテ自由詩17*05-8-15
- 青色銀河 ...未詩・独白1105-7-11
嘘つきジンライム- umineko自由詩8*05-7-10
しあわせなけもの- チアーヌ自由詩1205-7-9
棲む- 山内緋呂 ...自由詩905-7-7
デッドフォーム- 黒川排除 ...自由詩205-6-30
初夏の庭- フユナ未詩・独白8*05-6-24
アンダンテ- 望月 ゆ ...自由詩53*05-6-19
左川ちかアーカイブス- 佐々宝砂おすすめリ ...11*05-6-6
白の系図- こしごえ自由詩13*05-6-4
とおい日の、ホライズン- 望月 ゆ ...自由詩19*05-5-23
甘栗むいちゃいました- マスイジ ...自由詩58*05-5-18
楡と扉- 藤丘 香 ...自由詩30*05-5-16
紫陽花ヶ丘- 嘉野千尋短歌16*05-5-12
かなしい、さかな- 望月 ゆ ...自由詩25*05-4-30
花の墓標- 嶋中すず自由詩43*05-4-29
殺伐にいたる病- フユナ未詩・独白10*05-4-25
- 葉leaf自由詩5*05-4-23
滅び- 葉leaf自由詩12*05-4-22
うすぐらく、ふかい部屋- ピッピ自由詩705-4-20

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37