1

ホームの後ろに錆びた茶色の線路があります。
線路の枕木は腐りかけ、
雑草が点々と生えています。
線路は使われなくなってどれくらいがたつのでしょう。
わたしは線路に耳を当て ....
等しく平等に
その波は来るということ
私たちに

夜半の警報は
ちょっぴり
大げさだったけど

海面が
ほんの数十センチ
浮き沈みしただけだけど

等しく平等に
その波は来る ....
床に線を引いて、
彼女は国境を決める。
彼女はとても怒っているので、
とっても横暴に決める。

彼女は地図を作ったので、
ぼくらの部屋は地図になった。
彼 ....
ぐうぜんがぐうぜんそこに立っていて「ぐうぜんだね」ときみは笑った


演技さえ出来ない、今日は。(嘘だけど)(どこから嘘かは言わないけれど)

しゅうまつを待つなんてことしないわよ。うちらが ....
ここは田舎町だから
電車の中はいつもの様子
ポツンポツンと
どこに座れば良いのか
迷ってしまう
どうせ辿り着いてしまう

ガタンゴトン
揺れる
窓の外には
見慣れているという
さ ....
あだしのくんは、
ときどき冷たくなる。

あたしの隣で眠っていると、
あだしのくんのからだが冷たくなる。
あだしのくんの蒼白い肌が、
さらに蒼く透きとおって ....
青白い大人達が
おくびょうな大人達が
ぼくらをとおざける
カンバン方式で
育っていく
生まれたことも忘れてしまい
死なないことだけを教わる
正しい生き方だけを教わるから
間違った生き方 ....
初めて君に声をかけた
あの日の公園 

( いつまでも揺れている
( 無人のブランコ

ぼくの呼声に 
届かぬ場所から振り返る 
君の面影 


ベンチに
長い間置かれたままの ....
どうしても
想いが一杯になっちゃったので
あなたの隣に
すべり込んでみたら
あなたの匂いがして
想いが溢れそうになっちゃったので
抱きしめてって
やっと言ったら
抱きしめてくれて
泣 ....
{引用=───それは全宇宙での
   些細な惑星衝突なのだ
   おまえとわたし
   という星の}


角を曲がったとたんに
猫と目があった
どこにでもいるような
ありふれた灰色猫 ....
ロウ石の描いてゆく円のあどけなさで
季節を跳ねわたる赤い女の子は
その胸に、またひとつ
ちいさな宝石をあつめて

伸ばしかけた指先
静かにたたむ陽だまり

いつか
桃いろの少女へ
息子(小3)が「学校行きたくない」と言ったのが今年の7月始め。話を聞くと、「死ね」「この世からいなくなって」「うざい」等の言葉の暴力、身体の方はあざなどないけど、しょっちゅう蹴られたりこずかれたりする .... あたたかな深い世界と
冷たく閉ざされた陸地の
あいだにおかれたからそれは
あなたに触れたときの私の肌
のように、あしもとでざわめく
むねのどこかで
小さなちいさな六分儀が
あやふやに極星 ....
白黒の無声映画がきりきりと巻き戻されて冬が始まる


泣き方が子供みたいだ やわらかい頬に吹きつけられるあわゆき


バイエルの何番だっけゆうぐれに似合うつたないものばかり降る


 ....
あおいおそらにぽぅっとしたり

おおきなつきにぽぅっとしたり

おいしいものにぽぅっとしたり

秋はなんだかわくわくしちゃう

そしてあなたにぽぅっとしたり
おんなにとっての
それは囚われ
深遠の亀裂より鉄鎖を垂らし
おんなは生きる
獣は獣
下履きから覗かせる鉄鎖を
見も知らぬ男に掴まれたとしたら
それが悲恋物語の序章
秋の日の静寂に我が身 ....
携帯電話を持たず 
運転免許は取らず 
国家試験も受けず 

やりたくないことには目もくれず 
自分のやりたいことのみ精を出す 

いかなる{ルビ流行=はやり}に流されず 
いかなる派 ....
あだしのくんのことを話そう。

あたしのあだしのくんは、
あたしの恋人である。

どんな恋人なのかといえば、
あたしのあだしのくんは、
彼氏というには顔が ....
咽喉を刺激する大気、
  サビて崩れる鋼鉄の、
      強靭な幻が都市を支え
         静かに腐食してゆく世界、

 やがて酸性雨を降らせる雲が西の空にたなびいている

   ....
外が
ひどい雷鳴なので
ベランダから眺めてる
夜を

そこが
どこだかわからない
ただ
重なって空はゆく

見下ろすと
街路樹はミニチュアだ
濡れた道路を
ヘッドライトが舐め ....
かみ合わない歯車に、また少しだけ時がずれる

秒針のきしみは それでも
壊れたメトロノームのように 私を、
追うから
逃げ込んだいつかの雪原で 私は、
細雪がわずかに切れる夢を見た

 ....
走れるさ
雪の重みに挫いても
蕗の塔の芽を食べて

君の影は
今宵も
心の奥深くに染みを創る

けれど

足元に絡む挫折や
喉元で唸る鳴咽も
蹴散らして、いける

あぁ
 ....
手で触れようとすると崩れてしまうおそれがあります。
できることならば遠くから眺めているのがよいでしょう。


 *


 雨だれ

 雨の音がするのです。
 理由はそれだけです。
 ....
     1 序章

慎ましい木霊の眼から、
細い糸を伝って、子供たちが、
賑やかに、駆け降りてくる。
溺れている海の家の団欒は、
厳格な父親のために、正確な夕暮れを、見せている。
見開 ....
しまい忘れた風鈴は
もうトンボは飛んでこないよと
話しかけてくる

夏は終わり
秋も過ぎ去る
汗の輝きは思い出

放っておいた植木鉢は
乾いた土だけが
黙ったまま

夏は終わり ....
                    
?.

まだ葉が落ちない
白樺の上に
黒猫がいる
のを
見ている
うつくしい猫で
目が
とくにきれい
久しぶりだけれど
思い出 ....
   


少しずつずれた紙の束を。揃えようと焦る
指先が乾くからまた少しずれてゆく、それを
ありふれていると笑いながら言の葉と呼び合った
ふたり



絶え間なく淡い音で空隙をう ....
高く澄み切った青空が
宇宙に向かって
ぽっかり
口を開けている
そんな午後三時二十七分
たそがれまで
ほんの一時間とちょっと
それでも夜になると
街の灯りに負けずに
宇宙はこんな ....
  あなた、セロリの透明なきりくちに
  恋をしたことはあって?



栗いろの瞳
かきあげる仕草
車椅子の少女は
細すぎる膝を斜めにそろえて



  やさしい朝のふりつもる ....
ぴょぴょがあふれたら、
もうきせつです。
ばすけっとにつめこんで、
のはらにでおでかけしましょう。

みんなまっていますよ。
さあはやくじゅんびをして、
 ....
まほしさんのおすすめリスト(924)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
忘却の深層より—東京- 前田ふむ ...自由詩22*06-11-16
フラット- umineko自由詩6*06-11-16
「_まっぷす。_」- PULL.自由詩23*06-11-16
しがりがりん- たたたろ ...短歌6*06-11-15
車窓- 青山スイ自由詩6906-11-15
「_あたしのあだしのくん、三。_」- PULL.自由詩20*06-11-15
白地図を、ください- たりぽん ...自由詩12*06-11-14
石_- 服部 剛自由詩11*06-11-14
こんなに好きだったことに気付いた夜- さち自由詩10*06-11-14
灰色猫とわたし- 石瀬琳々自由詩20*06-11-13
桃いろのつぼみ- 佐野権太携帯写真+ ...22*06-11-13
わからないことだらけ- ふるる未詩・独白18*06-11-13
波、とはもう呼ばない- たりぽん ...自由詩18*06-11-12
スノーライン- ソマリ短歌2006-11-12
*ぽぅ*- かおる自由詩10*06-11-12
断崖(黒薔薇の微笑_其の一)- 恋月 ぴ ...自由詩23*06-11-12
時代遅れの男_〜はっとりんぽえむ・その2〜- 服部 剛自由詩15*06-11-11
「_あたしのあだしのくん、一。_」- PULL.自由詩11*06-11-11
産業道路のコンバーチブル_★- atsuchan69自由詩8*06-11-11
たかいところ- umineko自由詩9*06-11-11
ささめゆき- Rin K自由詩45*06-11-10
愛しき日々に−手紙−- 士狼(銀)携帯写真+ ...906-11-10
6月の取り扱いについて- 降旗 り ...自由詩28*06-11-10
夜を夢想する海の協奏- 前田ふむ ...自由詩27*06-11-9
花の美しさは幻- ぽえむ君自由詩12*06-11-9
黒猫の星- 水在らあ ...自由詩38*06-11-9
みず- Rin.自由詩22*06-11-8
*午後の空室*- かおる自由詩13*06-11-8
回遊する少女3_(セロリ)- 佐野権太自由詩23*06-11-8
「_ぴーたんいっぱい。_」- PULL.自由詩16*06-11-8

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31