「 ぴーたんいっぱい。 」
PULL.







ぴょぴょがあふれたら、
もうきせつです。
ばすけっとにつめこんで、
のはらにでおでかけしましょう。

みんなまっていますよ。
さあはやくじゅんびをして、
ふくをきがえて、
かみもといて、
わすれものはないですか。

いってきまーす。

のはらのおやまの、
やまみちは、
かえりみちが、
ちょっとこわい、
のぼりざか。
すたたすたたたと、
ながれおちるように、
あっというまに、
かえれます。

だからね。
ゆくみちは、
えっちらおっちら、
のぼってゆくのです。
ぎゅーんとのびたさかみちの、
くものうえのてっぺん。
そこがのはらです。

もうつかれましたか。

ほらほら、
あとすこしです。
えっちらがんばれ、
おっちらもがんばれ。

ごらんなさい。
むこうにちらりと、
のはらがみえてきましたよ。

のはらでは、
みんながこっちにてをふって、
にこにこえがおでまっています。
なのでなので、
あしどりもかあるくなって、
えっちらんらん、
おっちらんらんらん。
すいすいと、
のぼれました。

おつかれさま。
みんなにいわれて、
えっへん。
ちょっぴりはなたかだか。

さあさあおじかんです。
そろそろはじめましょう。

まずはみんなで、
まあるくわになって、
のはらのうえにすわりましょう。
わのまんなかには、
えっへんもってきた、
ばすけっと。

みんなでてをつないで、
じっとみまもります。

やがてゆっくりと、
ばすけっとの、
なかがひかりはじめました。
やがてゆっくりと、
ばすけっとの、
ふたがひらきはじめました。

ぴょろぴょ。
いろとりどりの、
ひかりのりゅうしが、
ひとつ、
またひとつと、
おそらにのぼってゆきます。

ぴょろぴょ。
たくさんのあざやかな、
ひかりのりゅうしたちが、
ひとり、
またひとりと、
おそらにのぼってゆきます。

みんな、
おくちをあんぐりあけて、
みています。
みんな、
おめめをぱっちりひらいて、
みいっています。

ぴょろぴょ。
ぴょろぴょ。
ひかりのりゅうしたちは、
みんなをあかるくてらして、
のぼってゆきます。


きがつくとあたりは、
もうまっくらで、
おそらには、
おほしがありました。
きがつくとおそらには、
おほしさまがいっぱいで、
きらきらかがやいていました。

みんな、
みいんな、
ぴかぴかのえがおで、
よろこんでいます。

ねえ、
ぴーたん。
きょうはいっぱい、
しあわせだね。












           了。



自由詩 「 ぴーたんいっぱい。 」 Copyright PULL. 2006-11-08 06:34:03縦
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