あなたの背たけと同じくらいのビー玉が
ころがっているのを見つけた
光はずっと向こうから差し込んできて
水たまりみたいな影を作った
あたしは素足になって
ずっとそこで遊んでいたかった

あ ....
岬の先の夕暮れ
小さな星を示して
十光年離れているから
あれは十年前の光だ
と、言う君は
教科書のようだ

でも今見えている星は
そのまま今
の、{ルビ一番星=シリウス}

足摺 ....
風景は翠に染まり
懐かしい記憶に薄荷の味がする

今、ひんやりと誰かの影が映った

声を掛けようとしたら
今日の霧雨が人差し指の形になって
口元を制止する

濡れそぼった公園のベンチ ....
夜に、わたしは 
はしたないほど口を開けますから 
どうぞそこから私の中に 
入っておいでなさい
 
内側から私を喰い尽くして 
やがて空洞になった私の躰は 
それでもまだぬるま湯ほ ....
笑ってたんだ
笑ってたんだ
きっと
あったかい土に抱かれて
優しい雨に愛されて
まだ見ぬ地上の風に憧れて
君たち 泥んこぼうず達は
笑って
幸せに
暮らしてたんだ
そして 素直に育 ....
どうしよう なきそうだ

いままで あまえていた 

ははの 

せなかから

すべりおちてしまった みたいだ

あんまり

ちいさくなっていたから

なでてあげようとした ....
今朝卸したばかりのお洒落なパンプス
爽やかな淡い色合いのパンプス
新人さんと間違えられたくない思いで
ヒールをちょっと高めにしてみた
でもつま先はさっきからストッキング越しに
どこか逃げ道を ....
誰かと笑い転げる日々を過ごす私
仮面を一枚{ルビ捲=めく}れば 
誰の手も触れ得ぬ「もう一人の私」がいる 

あたりまえの幸福は 
いつも手の届く場所にあり 

浜辺へ下りる石段にぽつん ....
丸みを帯びた光は
瞼を下ろすたび
その裏に
微かな影を描く

碧さを含んだ風が
誘いかけても
膝を抱えたままの両腕を
微動だにしないで


 閉じたままでは
 何も見えない
 ....
紙屋町から橋を渡ると
折り鶴に祈りを捧げるための
順番待ちの列
それは確かに祈りのかたちだが
朝夕の公園掃除とは
似てもにつかない

ベンチに座り
おにぎりを取り出すと
えらそうに鳩 ....


大事なものだけを信じる
ただそれだけ

簡単そうなのに
人間には難しい





素直に言葉を
受け取れなくて
ごめん

ただ何でもない自分を
認めて欲しいだ ....
一.

「好き」っていう気持ちは
ある日突然落ちてくる
それに当たってしまったら
もう・・おしまい
どうしようもないの

二.

私に
思わせぶりな態度で
寄り添わないで
も ....
ボウフラは夢を見る、
希望の果ての、
水溜を。

カゲロウは旅立つ、
蜃気楼の彼方の、
空を求めて。


カタツムリは、
無理をする。
せっかちなん ....
昼間だどー
母さんが 声を張り上げて呼ぶ

私は はしごの五段目に上がったまま
はーい と こたえる

もう少しで この枝が終わるからね
小さな蕾を摘んで 大きな花を残す
良い林檎を  ....
足りないんだ

なにか

必要なもの?

よくわからない

足りないことはわかってる
だから 内緒で探してみる
だから ついつい拾ってみる
時にそれは枯葉だったり
時にそれはカ ....
わたしがナミダチョキンを始めたのはいくつの時だったか。

納得がゆかぬことで父に叱られ泣いて、泣いた事でまた叱られもっと泣いて
その泣き方が悪いとまた叱られナミダ涙の悪循環。
いつしか泣いたら ....
{ルビ故郷=ふるさと}に近づく列車
向かいに座った女性は
首のすわりかけた赤子を
前向きに抱えていた

一瞬、驚いたあと
すぐにうつむく仕草は
内腿の{ルビ痣=あざ}を
男子生徒にから ....
カレーライスが食べたかった
あなたと通った高田馬場早稲田通り
夕食にはちょっと早すぎたけど
なにげにカレーライスが食べたくなった
あなたの好きな福神漬けをたっぷり乗せて
おひやをスプーンでか ....
一人で行った交通科学館からの帰り道
環状線で小学生の僕は
財布を落とした

鶴橋駅の連絡改札は
近鉄線の切符が必要で
連絡切符を買っていなかった僕は
家に帰れない

途方に暮れる僕に ....
人を愛するということに
流儀や作法があるのなら
どうか教えてほしい

風がそよぐ 
けれどそれは
私をいたずらに惑わせて 
答えなど示すはずもなく
通り過ぎるだけの風 

やが ....
   
{引用=  あのひとの記憶がしずむ海は、いつしか防砂林で見えなくなった
  越えられない高さに、すこし安心した}   





砂が、降って
深く深く沈んで 底まで
皮膚 ....
千の書物に埋もれたみずたまりが閃光している。
赤ぶどう酒のかおりが溢れるほど、注がれている、
豊穣なページの眼差しは、街路樹の空虚な、
灰色の輪郭を、水色の気泡の空に浮き上がらせてゆく。
その ....
砂の上に
時をばらまいた
風が吹いて
時間が流される

帰らざる時の終わりに
横たわる
あなた

打ち寄せる波間は
遠き日の思いを映す

思いが心を焦がす前に
光よ
わた ....
君の白く美しい足には
性欲が刻まれている
君の焼け付くような感情には
じつは打算が埋め込まれている
君の足に手を伸ばすこの腕は
刻まれたものを読み取り
君に焼かれたこの心は
埋め込まれた ....
稲妻がなってる

うるさくて眠れないよ

へたくそな歌を歌って

へたくそなギターを弾いて

夢中で弾き歌った

広い公園の中で

僕の歌が響いているだけ

でも僕の歌を聴 ....
 湯田は温泉街なので、道を歩いていると数人で腰を降ろし足浴で
きる場所が何ヶ所もあった。記念館に近付くにつれて、「中也ビー
ル」という暖簾の文字が風に揺られている店をいくつか見かけた。 
 中原 ....
凍てる指よ
  松井の骨折のように外野は
  草が深い
  ぼくの夕陽から伸びる野の球。
  眼球のようにやわらかいものが骨折している
  ぼくのさみしい眼球譚が
  そうして麦笛に ....
雨の

始めの

ひと粒

ふた粒


私だけに
与えられた
もののように
この頬を濡らす

あなたの指先に
近い温度で
色とりどりの花片の散り敷かれた舗道は
華やかな体面をたもちながら
苛立ちを隠しきれずに風を待つ

永遠に灰色であることはささやかな安穏
たとえ幾千もの足に踏み入られても

艶麗である ....
息を吸って
息を吐く
そんな簡単なことが
あなたは
出来ない

笑いあう
謝る
手を振る
おじぎする

そんな
簡単なこと

(わしの仲間は
(戦争で
(みんな死んだ
 ....
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