コスモスの
好きから始まる
恋占い
花びら八枚
願い叶わず
「ふくらはぎはね タイムカプセルなんだよ」

そう言った時
掠れた声で
おもしろそうに
わたしのゆるやかな足をなぞるゆびは
日ざしに透けて
どうしようもない昨日とまざり
まるで た ....
今夜の仮装は何が良いかな
あなたは狼男で、わたしはバンパイア
君は朗らかな笑顔で
オレンジ色のほくほくを
ていねいに掻き出しているね

ふたつの三角から掻き出したら
お次は大きな四角から ....
一枚の葉も無い
一本の細い木のように
突っ張った体がベッドの上に横たわる

焦点の合わない瞳
微かに呼吸する半開きの口
折れ曲がり固まった枝の腕
真っ直ぐに交差した両足
手首に刺した点 ....
(足音が空に響く)
木枯しの吹く 門の影にひとり
傘を片手に
かんざしをなおし空をぼうっと見つめる
黒髪がしん
と光る寒さに
空はなにもいわず
そのままの形で をんなは立ち
「あ」
 ....
あかいぬにあかちょこれいと
くろいぬにくろちょこれいと

あさぎりの
かげにかくれて
おどるいぬたち

しろいぬにしろちょこれいと
あおいぬにあおちょこれいと

かおのただれた
 ....
縦置きのものを横にして
その日を玄関から送り出す
今日も使い切れなかったことを
引きずるようにして家を出る


君にまた「よろしく」と言う
溶けかかった指と指で、今日もその日を受け渡す
 ....
ほほほと笑う

かにかにかにと縋る

草臥れた王様たち
不満だらけの猫
傷ついたサソリ
みんなの地球が
細くなるね
鉛筆削り

お金が欲しいと
知らん顔する
僕の良心に
ふ ....
疎まれて、嫌われる
一本づつの僕らも
たくさん集まって
命咲かせれば
ひととき、こんなに綺麗。



愛されて、慈しまれる
一人づつの人間も
たくさん集まって
命咲かせれば
ひ ....
一歩一歩沈む
沈む
さ迷う森のあなたに
黒く湿った土が香り
白日夢の欠けた月が
まあるく青ざめて眠る

白む指先で
鼓動にふれる声が
ふるえて腐蝕へ沈む

をんなは
なぜか黙り ....
待ち合わせに遅れそうな時
メールひとつで済ませてしまう
嘘っぱちの言い訳も
おたがいの顔が見えないから
罪の意識を感じずに誤魔化せる


どこへ行ったか
寂しがり屋の待ちぼうけ

 ....
みもふたもないはなしである

漱石の夢十夜の第一話
おんなはあっさりと死んで行く
おとこは大きな真珠貝を手にとって
庭に穴を掘り埋葬する
死亡診断書は何処にある
埋葬許可書はもらったか
 ....
夜のプールで
水音だけ響かせ
泳いでいたのだ
足がつって
息苦しさに気が遠くなる
魚になりたかった

暗い水底どこまでも落ち
全ての境界があやふやになる
開放は絶望のかわいい双子
 ....
泣くために悲しんだことがある


砂浜にかじりつくようにくいこんでいた白い貝は
まるで生きているみたいに艶やかな色をしていたから
指先で撫でたら深くもぐりこんで逃げてしまうような気がした
 ....
与えられた運命のがっちりつなぎあわせられた糸
ほどこうともがくぼくは

一匹の昆虫としてもぞもぞと眠るだけ

何かしなきゃってわかってる
信じようとしている運命を
それが正しい道 ....
見ていられない手つきで
君が包丁をにぎるものだから
僕は目がはなせない

指の皮すれすれで切り出される
それはきっと食べ物なのだろうけど

目を皿にしても
そこにおいしく彩られることは ....
足先の温みが一つ消える こんな夜は

君が 遠い目をするものだから 


私は 少し寂しくて

シャリ シャリ シャリと 梨を剥く


窓辺にもたれて 膿む月を

仰いで君は  ....
夜の更ける頃
君の身体から
今までに聞いたことの無いような
音が聞こえてきた
安らかに君は君の中で
溺れているのかもしれなかった

+

縄跳びの回数を
数え間違えて
少女はずっ ....
豚の目を{ルビ解=バラ}した

肉付きの眼球が二十個 並んで此方をみている
父にもらった手術用の手袋を嵌めて 一つ 掌に置く
冷たかった
どこまでも 質感は在った

メスによく似た鋏を  ....
   
   冬の空に
   オリオンが南中する頃
   ベテルギウスは涙を零して
   名前が呼ばれるのを待っている


   冬の空の、暗い、
   まるで何も存在しないかのように ....
こっちは雨だよ
と、すこし憂欝そうな声
じゃあ明日はこっちも雨ね
と、窓から空を見上げる

それくらいの距離

おやすみ
と、ささやく声を
耳をくす ....
ヘドロ化した日常に膿んで見上げる

ちっぽけなあたしから 
    ぽ
    と
    ん
    と
  散った恋心

真っ青な空に溶けて行く

気の早いケヤキは紅 ....
何時ものように口ずさんだ歌は
受けとめてくれるはずの
君の笑顔をすり抜け
秋の日の溜め息となる


少し言い過ぎたのかな
でも一度口にした言葉は
もう取り消せなくて
気まずい思いを残 ....
「      」

昨夜のあいさつは、耳からこぼれる雨のよう
に切なく潤い熟し、さららと色を空を映す欠
けては満ちる月の鏡。

お早う
もうこんな時間
そろそろ失礼します

耳に残 ....
薄暗い軒先で
植えてもいないのに咲いている
高貴とは程遠い
紫の嫌な匂いを放つ花を
じっと 見ていた



「毒に彩られた花やね。」と教えてくれた
少女の丸くかがんだ背中から
 ....
黄ばみはじめた木々の葉のそよぎに
 秋の日の光はまぶしく溢れ
 空は青く高まる

 いまここに
 予感される人生の嵐の前の静けさの
 一瞬(ひととき)を深呼吸する
 私
(ここでは宇宙をスプと言います)
最前列右の左のスプを見た見たもの全て衛星で死亡



(ここでは宇宙をンと言います)
ンの声がロケット破壊しつくしてβ・γ線上の{ルビAir=アリア}
 ....
生足は季節のアンテナで
感じる微かな蠢きを捕らえては
白い小箱に忍ばせる

真夜中のブランコ
揺れる君のくるぶしは
季節はずれのアンクレット
楽しかったはずの映画も
楽しみだったはずの ....
太った男の人が
日向で陽の光を浴びて
まだ少しずつ
太っている
やがて坂道経由の犬がやって来て
すべてを食べてしまった

+

お座り、が得意な子でした
お手、もしたし
 ....
貴方の瞳があまりにも
澄んだ色をしているから 
向かいあうと俯いてしまって
貴方の爪先ばかりを見ている

眩しいと感じるものが苦手で
目を逸らしてしまうのは
自分の穢 ....
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