爆弾を我が身に纏って散り果てぬそれを正義と笑わせやがる


見上げればおんなじ色のはずなのに我らの空もイラクの空も


銃口に面と向かったその時に「万歳!」なんてぜったい言えない

 ....
一点の翳りも見えぬ空の下白さを競う百合とTシャツ


軒下でチリリと唄うびーどろは風に撫でられ恋を煩う


結い上げた髪にかんざし挿してみる すこし淫らなおんなを気取る


誰がため ....
洗濯物をたたむうちに
不意に可笑しさがこみあげてきた

昨日までの
それまでの
汚れを落した衣服の形
そうだとしても
ひとつひとつ
笑顔や葛藤や
その他{ルビ諸々=もろもろ}の生活を ....
あるいは
ロボットがいるかのように
僕らの生活には
ささやかな潤いがある

目覚めとともに
お互いの強度を確かめあう
もう細胞壁を持たない
サブウェイ、いくつかのヒューストン
 ....
ミラーハウスで求め合わないか

前と
後ろと
右と左と
斜め、っていう曖昧な角度も
加えて
つまりはすべて

求め合う姿は
すべてに映るさ
求め合うふたりに
すべてを魅せる ....
モノトーン


叫びたい衝動を 力に変えて
ペダルを漕ぐ 真夜中
誰も居ない道路 中央 白線の上
疾走する 切り裂く風を肌で感じる
その時だけは 素直になれる

どんどんペダルを踏み ....
 夏の頭上の銀河の
 あれが白鳥座のアルファ星、デネブ。
 それと翼の一端を結んだ真ん中近くに
 白鳥座61番星、惑星を持つという星、
 あるいは生命が芽生えている星
 が有るという。
  ....
竹竿の先に灯火をぶらさげて
小さな子から先にあぜ道を歩いて行く

ひと粒の米に
千もの神が宿っていた頃から続く火で
稲の葉を食べる虫を追い払う

のだと言うが
揺れる火はまるで
人魂 ....
あたりじゅうすべてが蜃気楼と化してしまいそうな
夏の午後
裾の長い木綿の部屋着に包まれ
籐の長椅子で微睡む一個の
流線型の生命体
窓からのゆるい風が
肌にときおり触れて過ぎる
ほの甘くあ ....
金で買われる夢があり
偽りで交わされる愛があり
富む者となるしたたかな術があり

そんな修羅の世を
罪に汚れた身のままに
今夜もとぼとぼ歩いていると

「 この世に在りて
  汝の胸 ....
  夏の最後の日差しが眩しくて
  何も言えずに目を閉じた
  晴れた空に向かって
  君は背伸びをして手を伸ばす
  それでも僕は何も言えない



  ひと夏が終わるたび
 ....
クラシック聴きながら詩を書くと詩が3拍子になってしまう、
でも詩は4拍子のほうがいいから、詩を書くときは狂ったロックやテクノを聴くと言う人のことを思い出していた。
今日中にたどり着けない電車に乗り ....
雲の下を走る雲
他の縄張りに入った鳥が
遠い光の方へ追われてゆく
河口の上の空では
翼と音の狩りがつづく
灰の浪が灰の船まで到き
人造の水辺に虹の輪をひらく



 ....
くらげはもう水みたくなって
やがて海になるだろう





溢れる 空想を両手にとって
きみは穴を掘っている
隣で海を耕しながら
私はそれらを見つめてあげる

 ....
太陽はひとつの色をうしない

温度がとけていくように

置いていかれた記憶は

そらを重たくさせる
苦労を取り戻す日々

網戸に半日も止まったセミをみる
見られている
セミの鳴き声に囲まれてそのセミは哭かない
なぜだろう
なぜ止まっているんだろう
網戸ごしにつついてみる。
死んでいな ....
雨、
雨音
ヒグラシのリズム

おもむろに始る
朝のデカダンス
雨が沁み入る
抗体のしきたり

生き足りて苦痛です
滅落して遊ぶ生態は
蓄音機になりたいのだ

潰されない虫に ....
本題に入る前に、誤解がないように、少し、前置きしておく。

最近、某所の日記に、朗読について考えていることを書いた。日記だから、特定の個人に向けて書いたものではないのだが、やや、感情的と取れる反論 ....
すぐにでも
ちきゅうに
とけてしまいそうな
そらいろのワンピース
なんにも
さえぎらないから
かぜが
あつまってくるけど
まあ
ふんばって
うけとめるわけです
そらなんかに
な ....
あの夏の指は
空き地の夏草で切れ
薄っすら汗滲む指紋にぽつ、と赤く
劇的に熟してゆく果実を携えたように


あの夏の指は
空き地の夏草で切れ
何処にも行かないという約束 ....
少しずつ
深くなる季節に声をかける
前髪の長さが視界をさえぎる頃
君は青のように濡れるだろう
それは特に悪いことではないのだが
誰もが出立している そのさなか
僕は君に声をかける

少 ....
折り曲げて
構造物に組み込んでいる
脚を打ち込み
腕を捻じ曲げ
小指は空を指し示す
ある人が妄想だと言うと
ある人はお父さんと叫んだ
通り過ぎていくだけの人たちの中で
街にさらされた
 ....
会社に行ったら
がむしゃらに
仕事をこなして

家に帰ったら
絶え間ない雑用を
次々に片付けて

外に出たら
ボランティアで
誰かのために汗を流して

それでも
時間が余りそ ....
私はやはり、と
言わざるを得ない
やはりあの{ルビ畦道=あぜみち}を
脇目も振らず
私は歩いていたのだと


炎天、真昼、陽炎
夏が侵攻していた
それはいつも匂いから始まる
濃厚な ....
あなたのみみたぶのゆめをみて
そのあとにあたしは
みしらぬ土地にいた
花の咲かない土壌にまみれた
春の匂いのする かわら


あなたはかぜをひいたといって
うすくらいへやで
ゆるやか ....
体温と体温が混じりあい
肌と肌の境界を失うように
わたしとあなたも、また
いつしか混じりあうのだろうか
それとも、また
いつまでも失い続けるのだろうか

熱的終焉の果て
触れあうこ ....
白い波
濁る波
沈みかけた町からきた鳥
海から川へと流れこむ夜
星を噴く船
波に呑まれてゆく船



なまぬるい風
雷光の蝶
月の光の顔をした
羽毛と追 ....
わたしはわからない
 口をきけない
  あなたの悲しみ


わたしにはわからない
 耳がきこえない
  あなたの悲しみ


わたしにはわからない
 目が見えない
  あなたの悲 ....
えにかいたように
みごとにころんだ
あたまのうしろで
ものすごいおとがして
なにがなんだか
わからなくて
だいのじになって
ぽろぽろなみだがながれて
たいようのまわりの
にじいろ ....
明日がある
と貴方が言ったので
私はすこしだけ淋しかった

いつだっけ
明日がどこにあるの
と尋ねたら
東北東
と答えたのよね
貴方は

どこからくるのか知らないけれど
明日は ....
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