僕らの旅は午後の教室から始まる
机の上ではまだら模様の教科書が青い空を目指し
ゆっくりと羽化している
君の強固な筆入れは中身がすべて行方知らずの風紋
象が踏んでも壊れないけど
涙の一 ....
透明な風になって
あなたの{ルビ傍=そば}へ行きたい

寂しいときには
やさしく頬を撫で
苦しいときには
そっと背中を押して

誰にも気付かれずに
ずっとあなたを包んでいたい
髪の毛をばすばす切る。
背中の真ん中まであったロングヘアは
今はショートカット。
今日はベリーショートにして
髪の色も変えるの。
まるで
女の子だった自分を
捨てに行ってるようだ。
そ ....
わたしのまわりには
あなたの思い出がたくさんあります

だから
わたしは毎日あなたを想います

あなたを想うと
とても寂しくなります

だから
わたしはチョコレートを食べます

 ....
手淫の続く毎日。 母をおくる と
おそらく
わたしの半分が終わる

半分が終わる と
わたしには
守るものがたくさんあって

後戻り
できないことも
また
たくさんあるのを知って

さみしさの ....
あなたへの想いを
ひとつづつ言葉に
置き換えていく

この透明な時間だけが
かろうじてわたしの
毎日を支えている
最後まで
涙は見せたくなかったのです

幼い頃から
ずっと我慢してきました
どんなに痛くても
どんなに哀しくても
誰かの前で泣いたことはありません

それは
わたしがわたしであるた ....
おなかが出てきて おやじになっても
俺のこと好き?
って聞くあなたは

お前が太るのはダメ。
と言う
エゴなやつさ。

そんなあなたは
なにも言わずに
姿を消して

あたしは
 ....
別れのときは
置いていく人よりも
置いていかれる人の方が寂しい

そして恋愛は
先に好きになった方よりも
たくさん好きになった方が苦しい

どう考えても
あなたよりわたしの方が損して ....
俺、おまえ、鋼、はがっ
ね、おまえが、かかかかか
かかかたい、硬いはがっ
ね、俺が鋼
お願いです
どうかお願いします
回転寿司屋臨海丸
のカウンターに俺とおまえは、こしっ
かけ ....
ブリッジをする君が足元
そして腕のあたりから
徐々に橋になっていく
なぜ君はブリッジをしていたのか
なぜ本物の橋になる必要があるのか
僕らは何を間違えたのか
かつて優しい嘘で慰めの言葉 ....
目が覚めて
ほんとうにもう
あなたは行ってしまったのだと
動かしようのない事実を
確認したとき
悲しかった昨日の夜より
もっと 悲しくなった
校長は絶好調!俺は田舎侍、
辻斬りするの、ザウルス
すべからく太もも弾け、
今日は良き日であるの、ザウルス
あっぱれ、俺は因数を分解する、
分解し続ける、ズシン
が、因数は俺を ....
仕事をやめたいやめたいと毎日泣きそうな顔で
働いているCさんは
今年で勤続十年表彰されて金一封

旦那と別れたい別れたいと
言いつづけたHちゃんは
第二子ご懐妊つわりも軽く順調

親な ....
バナナの十本に一本は
キリンでした
知りませんでした
その長い首を
その角を
その身体の中にある様々な器官を
たくさん食べました
たくさん噛みました
だから郊外の動物公園に行く ....
昇り専用のキャバレーでした
あまり感情を表に出さない女性に導かれ
私はどこまでも昇り続けました
彼女のうなじには
一匹のハエがとまっていました
その羽の見事な曲線から
昔よく下った ....
さよなら、ブラジャー
白くて
可愛い布切れでした
もう誰に着けられることもなく
誰に脱がされるわけでもない
ブラジャー
風に吹かれて
善光寺参り
そんなにやさしい目で
わたしを見るのはやめてね

とびきり上等の
素敵な笑顔を残したまま
一人で行っちゃうなんて
ほんとうにひどい人

償う気があるのなら
旅立つ前に少しでも
わた ....
あなたが遠くへ
行ってしまったあとの
カレンダーをめくってみる

こんなにたくさんの毎日を
どうやって生きていこうか
日一日
刻一刻と
その時が近づいてくる

息苦しくなるほどの焦燥感と
凍りつくような戦慄に
襲われながら
なす術もなく
ただ砂時計の音を聞く

あなたが発つ日から
時間の経過をx ....
私という虚ろよ

未完成という名の陶酔を

響くように生み出しつづける

青白い坩堝と化すがいい
人さらいは人をさらったことがない
これからもさらう予定がない
けれど人さらいは人さらい
それは何の比喩でもなく
人さらいが人さらいであるということだ
何故人さらいは人さらいなのか
生まれた ....
わたしは大きな空を飛ぶ
見えているものは何も無くもしもぶつかれば死ぬ
背の高い草は鋭い葉先を持ちわたしの肉を突き刺す
この程度では死なないけどまもなく卵がわたしの胎内で増殖するから
うええええ ....
眼、鼻、耳、口、毛穴
すべての穴に私たちは窓を取り付け続けた
窓に明りが灯ると私たちはそれを街と呼んだ
街が体中に繁茂していく傍ら
明りの消えていく窓がある
その浮力により
私たち ....
そうです
何ということはないのです
全てが元に戻っただけ
あなたが現れる前の春の日に
街の景色も空を流れる雲の色も
何ひとつ変わっていないでしょう

ただ困ったことに
わたしの全身が
 ....
好むところのものは人それぞれ
とにかく芋虫を愛でることにおいて人後に落ちない姫君あれば 一方
天守閣から身を乗り出し

城下の賑わいに消え去るまでは、ずーっと
虹を飽かず倦まず眺めつづけてい ....
始まりの声に耳をすませば
それは静かでも力強いことに気づく

あなたは
不確かな未来を希望にからめて
堅く結んだ約束を口ずさむ
こぼれたいくつかは落下して砕け散っても
受け止めたいく ....
病んだ春がせまい庭の片隅で
青ざめて弱々しい翅ばたきの音をさせている
だから
溜息しか出ては来ない

通りの向こうの古びた窓には
どこか見憶えのある白い顔
うすら笑っているような
うす ....
徴兵された兵士のように
寒い目をしてあなたは通路を行く
改札を抜け再び階段を降り
あなたの目が地下鉄に乗る
と、私の目だけが置き去りにされる
壁にはたくさんの色あせたポスター
その ....
tonpekepさんのおすすめリスト(1264)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
教室- たもつ自由詩1105-4-29
風に- フォマル ...自由詩4*05-4-28
カフカ- とうどう ...自由詩9*05-4-24
だから- フォマル ...未詩・独白1*05-4-23
_- es自由詩205-4-22
母をおくる- umineko自由詩31*05-4-19
栄養剤- フォマル ...未詩・独白4*05-4-18
- フォマル ...未詩・独白2*05-4-17
お肉屋さん- とうどう ...自由詩8*05-4-17
ふと気付いたこと- フォマル ...未詩・独白5*05-4-17
- たもつ自由詩605-4-15
ブリッジ- たもつ自由詩905-4-14
- フォマル ...未詩・独白5*05-4-14
ザウルス- たもつ自由詩605-4-13
三日月のてっぺんで恋人を待っている- 大西 チ ...自由詩12*05-4-12
キリンバナナ- たもつ自由詩505-4-12
仮歌(omoide)- たもつ自由詩305-4-10
何度目のさよなら- たもつ自由詩1005-4-8
- フォマル ...未詩・独白2*05-4-5
難問- フォマル ...未詩・独白7*05-4-3
Y=∞- フォマル ...自由詩3*05-4-2
錬銀術- 塔野夏子自由詩3*05-4-1
人さらい- たもつ自由詩1805-3-30
捕食- チアーヌ自由詩305-3-29
- たもつ自由詩1105-3-29
氷彫刻- フォマル ...未詩・独白1*05-3-28
虹がひめ- 吉岡孝次自由詩205-3-28
四月になればあなたは- ベンジャ ...自由詩22*05-3-28
病んだ春- 塔野夏子自由詩4*05-3-27
失踪- たもつ自由詩1505-3-26

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