すべてのおすすめ
今日、世界が終わるとしても
教えないでいてください
怖いからではありません
やっぱりわたしは
明日の約束をしたい、あなたと
交わされることのない言葉
くちぐせのような夢 ....
真夜中の街
儚い灯りを縫い合わせて
君はいくつも
星座を作ってみせ
物語がわからなくても
知ったかぶりで綺麗だねと
僕は何度も
言うのだろう
地上の流れ星はいつも
赤 ....
学校を卒業して
実家に戻った君から
普段と違う調子で
不意に電話が入る
ずいぶん遠い町に住む君と
昨夜同じ受話器から
おやすみと言ったばかりの僕は
醤油の有名な町で
働き暮らしていた
....
はじめて海を知ったのは
函館山の東側、岩だらけの海岸でした
あちらこちらに見える対岸の
私との間は早波で仕切られ
たくさんの潜水艦が行き来しているのだと
おじいちゃんに教わりました
次 ....
砕けた石英の剃刀を
突然の風が巻き上げて
私の頬をかすめる
誰に届くわけでもないから
名前まじりのため息は
手のひらで温かい
癖毛のように渦巻く黒雲か ....
すぎていくものに吹かれて
川辺で季節におびえ
一掴みの名も知らぬ萱よりも
かほそくゆれ
ただ老いていくことに
腐っていくのでしょう
笹舟のように
未来にむかってちぎれていくものが
....
引き出しの奥から出てきた
古ぼけたトランシーバー
適当なチューニングのまま
大和川、南側の土手を
ノイズと一緒に
大阪湾へ向かって自転車を走らせる
いくつもの道を横切って
いくつもの ....
行基さんでの
待ち合わせは飽きたので
采女神社でって
君がいうから
僕は池をぐるりと歩いて
時計回りで君を待って
興福寺の夕暮れに
見上げると
和紙に漉かれた
六分の月
君 ....
砂浜で小さな砂山が削られている
誰かの作った小さなでっぱりだ
波は届いたり
届かなかったり
白かったり黒かったりしながら
砂を暗い海に流そうとする
流れていく流れていく
泡のような名残に ....
ネパールとインドの国境付近は深い密林に閉ざされている。失われれば二度と手に入らない暗闇をはらんだ命の混沌。それがジョグ・アレースの森だ。かつてサファルの月、南下したモンゴル軍が侵攻したときにも、この森 ....
僕は、女が欲しい
女のかたちではなく、女というものだ
できれば女のかたちに入っていると
うれしいが
それが別のかたちでもかまわない
君がもしも男だとしたら
僕は女というものになりた ....
一人で行った交通科学館からの帰り道
環状線で小学生の僕は
財布を落とした
鶴橋駅の連絡改札は
近鉄線の切符が必要で
連絡切符を買っていなかった僕は
家に帰れない
途方に暮れる僕に ....
農家の母屋を改造した学生下宿が
家賃一万円の住処だった
わたしは床の間のある客間の六畳
一二畳の居間には親友が
離れの六畳には先輩が
隣の六畳と四畳半には後輩が
それぞれ巣くっていた
....
疎まれて、嫌われる
一本づつの僕らも
たくさん集まって
命咲かせれば
ひととき、こんなに綺麗。
愛されて、慈しまれる
一人づつの人間も
たくさん集まって
命咲かせれば
ひ ....
怒りを
この体に
押しとどめるなにか
それはこぶしでしょうか
掌のかたちにそれを
開き、放ってもまだ足りない
その病が
揺さぶるのです
だから震えてしまうのです
....
ビジネスホテルの白い天井に映される
窓枠の形は青白く
夜の闇にある光源を証明します
いつしか街で一番高いビルの
冷たく四角い丘の上で
僕も証明されたいと立ち尽くすのです
月 ....
砂時計が流すことのない一粒の砂
悲しみを知るか
桜を手折る時、残された枝の揺らぎ
寂しさを知るか
発電と称して進むことのないプロペラの空回り
孤独を知るか
鍛えられていく鉄塊の ....
何か空腹を満たすものはないかと
見上げた空は午後だ
トンビがビルの屋上で踊る
薄色の羽根が舞い散る
猛禽が食らっているのは鳩
同族の羽根の降る中
広場ではポッポーとのんきに ....
夏の終わりをみんな
惜しんでるようだけど
おいらたちに
まかしときな
スッパイ夏つめこんで
あなたのコタツに届けます!
(2005深秋、解禁予定)
風のかたちになりたいのです
なのに
縫いつけておいたはずの秋風が
かたちをうばいました
(ほたる 湯けむり はぐれ雲)
うばわれたと思ったのは勘違いでした
かたちがない ....
消波ブロックを頂点にして
対角線をさがしている
フェリーが防波堤の方向を変える
ほうっ! 波!
二等辺三角形だ!
雪の中
反射望遠鏡を囲んで
オリオンをみたかい
どの星の並びを見ても
君の残像に見えたのは
ぼくのせいなんだろうか
雪の白黒を反転し ....
今日の仕事は うさぎだった
陽気なピンクだ
道行く車にいっぱい手を振ったよ
振り返してくれる人は
みんな笑顔で
おいら、ちょっと
幸せを振りまいた気分。
....
湿気ばかり多くて
気温が上がらない夜は虫なんかの
季節を送る歌など気にせずに
眠ってしまえばいい
閉じた瞼の裏が
奇妙な色に透けるのは
まだ生きている証だと思えるのなら
眠ってしまえ ....
最終バスは一番後ろの席に座るのです
何となくそれが習性になっているのは
そこからは町の様子がよく見渡せるからです
蒼い街灯の下でたたずんでいる
停車場の表示を運転手は調子よく
鼻歌まじり ....
空港の滑走路でイルミネーションがともると
もうすぐ漁り火の時刻
海の滑走路が開くと
夢のチャーター便がやってくる
腐った葡萄を投げ捨てろ
国道あたりに投げ捨てろ
トラックの車輪ではじけて
アスファルトに染みこんで
どす黒くかたまってやがる
(ああ、デラウエア・巨峰・ピオーネ!)
....
今朝の空は成層圏のもっと上
宇宙との境界あたりが
こんなにも蒼い
(空の蒼さがスペクトルの分散だというのは、科学者のいいわけ)
見上げすぎたせいか
眩暈でよろめいて
道に ....
あんまり静かに
雨が降るものだから
傘を忘れて濡れている私は
霧吹きをくらった鈴虫だ
りーんりん、とも鳴かない
京都へは
西大寺から各停で行くのがいい
KYOTOステーションは
洛中と洛外を隔てる
無意識で巨大な土壁
だからこそなおさら
裏口からこ ....
tonpekepさんのたりぽん(大理 奔)さんおすすめリスト
(33)
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
春は明日の約束
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たりぽん ...
自由詩
15*
07-3-13
夜景、そして
-
たりぽん ...
自由詩
17*
06-7-24
駅・湯浅
-
たりぽん ...
自由詩
14*
06-7-20
海を知るか
-
たりぽん ...
自由詩
12*
06-7-18
無題(海岸で波は私に届かない)
-
たりぽん ...
未詩・独白
8*
06-7-12
揺れもせず、ただ君と
-
たりぽん ...
自由詩
14*
06-7-9
自転車・トランシーバー、大和川
-
たりぽん ...
未詩・独白
9*
06-7-4
駅・近鉄奈良_〜猿沢あたり
-
たりぽん ...
自由詩
9*
06-6-10
流砂、風ではなく波に
-
たりぽん ...
自由詩
10
06-5-30
第一次発掘報告の未発表草稿
-
たりぽん ...
未詩・独白
8*
06-5-27
きみのかたち、ぼくのかたち
-
たりぽん ...
自由詩
14*
06-5-23
駅・鶴橋
-
たりぽん ...
自由詩
17*
06-5-18
二台の洗濯機における青春の一考察
-
たりぽん ...
自由詩
37+*
06-2-23
つぶやける絨毯
-
たりぽん ...
携帯写真+ ...
9*
05-10-26
ありか
-
たりぽん ...
自由詩
13
05-10-13
あなたの夜空に流れたい
-
たりぽん ...
自由詩
11*
05-10-1
片糸でんわ
-
たりぽん ...
自由詩
11*
05-9-29
鳩降る広場で
-
たりぽん ...
未詩・独白
5*
05-9-27
夏充填120%
-
たりぽん ...
携帯写真+ ...
12*
05-9-27
低い風で雲を流せば
-
たりぽん ...
自由詩
16*
05-9-25
海の対角線
-
たりぽん ...
自由詩
3*
05-9-25
巡礼:野辺山
-
たりぽん ...
自由詩
7*
05-9-23
ちょっとだけラビット
-
たりぽん ...
携帯写真+ ...
19*
05-9-23
眠ってしまえばいい
-
たりぽん ...
自由詩
9*
05-9-19
最終バスの途中
-
たりぽん ...
自由詩
12*
05-9-18
空港は漁り火の時刻
-
たりぽん ...
携帯写真+ ...
12*
05-9-17
投げ捨てろ!
-
たりぽん ...
自由詩
9*
05-9-16
成層圏のいいわけ
-
たりぽん ...
自由詩
8*
05-9-16
すずむし
-
たりぽん ...
自由詩
5*
05-9-15
駅:京都
-
たりぽん ...
自由詩
5*
05-9-10
1
2
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