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高速道路は、おりしもの強い雨で、視界もひどく悪い。私はちょっと急いでいたので、追い越し車線をそのまま走ることになる。

120キロ。雨の高速では、あまりほめられたスピードではない。走行車線の方は、 ....
春雨の降る午後 
私は一人傘を差し 
無数の蕾が開き始める 
桜並木の道を往く 

三っつ目の信号を曲がり 
学校に沿う坂を下ると 
傘を差す 
君の母が立っており 
喪服の私は頭を ....
新調したエナメル靴の横に
男の吐瀉物が置かれていて
半透明の中身は
昨夜のサーモンやパスタやブロッコリーがそのまま

散らかした紙くずは
あっさりと片付けられ
返却期限のDVDは持ち去ら ....
骨格だけの春が
幾体もおどっているよ
薄桃と薄青が
まじりあうあのあたり

もういないはずのひとと
話をしたんだ
そうだよ それは夢だった
けれど

粒子状に還元されてゆく情景
 ....
井戸水を拾って
足音をしのばせて
どうか誰にも
誰にも気づかれませんように    想いを、想いを、想いを
つるべを握って         しのばせて
雨よ、雨           降るのは花 ....
いくつもの読点で、あなたを区切って
体内へと運ぶ


元のカタチを、思いだすこともできないくらいに
細切れに、咀嚼していく
小指の爪から、過日の砂が落ちて
潮の匂いがした


 ....
休み時間に生徒が漢字練習をしていた
なかなか漢字が覚えられないとぼやきながら

僕はそれを見守りながら
漢字はいくつかの漢字がくっついていることもあるから
それを手がかりに覚えてゆくのも ....
庭に植えた橙(だいだい)を
隣のいい年頃の娘が じぃと見ていた
熱視線で家が燃えるわい・・・
と小声で冗談を言いながら
剪定ばさみを手に持って
「家のは少し酸っぱいんだけどねぇ」
と呼 ....
 窓の外がうるさいのでカーテンを開けると、案の定、犬が降っているのだった。雨粒たちはみな、犬の姿をしていて、降り落ち、地面に当たると、きゃいんきゃいんと啼いて弾け数粒の .... 灯りを消して
毛布に包まりながら
朝、からいちばん遠い眠りについて
意識の上澄みに漂う

屋根を叩く雨は
僅かずつ肌に迫って
やがて水の中に
わたしを浸してゆく


雨音は
美 ....
 メデジン・カルテル(麻薬密輸組織)の殺害されたボスであったパブロ・エスコバルの弟ロベルト・エスコバル(コロンビア人)は、罷免された大統領アルベルト・フジモリと、彼の元情報部顧問ブラディミロ・モンテシ .... 今年はじめての風邪をひいて
布団の中でまるまっていたいのに
僕は先生なんて呼ばれたりしているので
待っている子供たちのために教室へ行く

ところで
そこの教室の窓はとても大きい
僕が ....
飛ぶ鳥はとても軽いのだということを
わたしはときどき忘れる
飛ぶために鳥が捨て去ったものの重さを
わたしはときどき忘れる

鳥の骨は細く軽く
すきまだらけで脆いということを
150kg超 ....
春が黙っている
鳥の声だけが響いている
遠くで何かを売る車の音が聞こえる

ひさしぶりに二階の部屋に行った
冬が黙って死んでいる
そのあたりにも春が訪れている
明日の午前二時
天体観測に持っていくもの
ライトとポータブルラジオ、ノートと鉛筆、絵本、
紅茶の入った水筒とお菓子は500円まで、それから、


君は去年にも着ていた、あったかそうなブルゾ ....
鉄塔が暇をつぶしているのだった。愚痴をこぼす鳥ばかりだった。灰色というよりは銀色だと雲を羨む雑草に春が来ようとしているのだった。丘陵と呼ばれてもいつも誰も振り返らなかった。ひろい世界は渋谷駅に向かう途 .... 誰かの哀しみを拾い上げる
冷たい小糠雨に濡れ
誰かの哀しみは
つぶらな瞳でわたしを見上げたように思えて
この胸に優しく抱きかかえた

歩道橋下の暗がりで拾い上げた
誰かの哀しみは
手の ....
もつ煮込み屋で
黒ホッピーと
さんまを食べる

このはらわたをねえ
日本酒で食べたらおいしいんだよね
それだったら、日本酒、たのめばいいじゃないですか
そうだねえ
そうなんだけどねえ
 ....
この身に深く刻み込まれた位相――

どこまでも融け合いながら
どこまでも引き裂かれつづける二体
輻輳しながら
拡散しつづける幾条もの光線

交錯する遊離と帰還 上昇と墜落

このうえ ....
 
父は毎日仕事で帰りが遅く
平日は構ってもらえなかった
父は日曜日になるとキャッチボールをしたがり
僕はよく公園に連れて行かれた
普段からあまり活発な方ではなかったので
あまり楽しくはな ....
湿度が照らされないまま
気体は説き伏せられている
そんな午後の高度をさぐって
午前が苦しそうにつぶやく
おはよう、と

 あれはポストですか
 いいえ電信柱です
 真っ赤な電信柱

 ....
喫茶店の席を立ち 
ふと足元を見下ろす 

椅子と椅子の隙間の床に 
鈍くひかる百円玉が 
恨めしそうにぼくを見ていた 

世界はいつも 
ぼくになにかを 
云っている 


 ....
ぼくは
腐った野苺を食べてしまったから

おかあさん

さよならです

片耳のちぎれた野良犬が
悲しい目でぼくを見つめているよ

灰色に濁った
その目の奥から覗き見る世界は
ど ....
街外れのバス操車場の裏に
遊園地はひっそりとあった
中心には音楽を鳴らしながら上へと向かう
ゴンドラのようなものがあった
一番高いところに着いても
近くにある民家の壁や窓しか見えなかった
 ....
なきたいときには なけばいい

僕たちは何かをためらうことばかり
覚えていて
ほんとうの声をなくしてしまった
声帯が震わせるものは空気
音にしかなりきれない
言葉のオブジェ
である理性 ....
点描を打ちながら
窓に・風
空に・花
見れば・雲
きん・こん・チャイム

音楽室
古いピアノふるえる
新入生たちの指
柔らか過ぎて

美術室
ももいろの花瓶が立ち上がって
春 ....
丸みの無い水平線の向こう、
空と海の境界が
白く曖昧になるあたりで
春、が転寝している


寒気から噴き出した風が止み
陽の降り注ぐ砂浜には
くろい鳥のような人影が
水面に微笑み ....
歌詞を忘れても歌える歌
力のない私に吹き込まれる
命の息吹

口をついてでる言葉がない時
諦めた いいわけばかりが
心地よい

でもそればかりを唱える事を許さない
新たな思いはどこか ....
薬で眠る
あなたの一日は
たぶん
誰とも違う一日

ときどき
あなたは目を覚まし
ありもしない
歴史を説いて

目が合うと
もういい、とか
すまんのう、とか

もう
語り ....
身辺整理は着々と進んでいるのに
心の整理はつかないまま

あなたの言葉は
やさしく
残酷だ

身辺整理が着々と進んでいる中
今頃やっと気がついた

あなたの言葉は
額の中に向けて ....
たりぽん(大理 奔)さんの自由詩おすすめリスト(3653)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
チェイス_インザ_レイン- umineko自由詩7*08-3-24
春雨の午後_- 服部 剛自由詩18*08-3-24
檸檬- かや自由詩3*08-3-24
春の骨格- 塔野夏子自由詩6*08-3-23
しのばせて- ふるる自由詩18*08-3-22
カニバリズム- 望月 ゆ ...自由詩43*08-3-22
「億万人の心の音」- ベンジャ ...自由詩20*08-3-22
ご挨拶- 千月 話 ...自由詩10*08-3-20
「_犬雨。_」- PULL.自由詩10*08-3-20
雨のセレモニー- 銀猫自由詩10*08-3-20
事実の伝達にすぎない雑報及び時事の報道- atsuchan69自由詩11*08-3-20
「空を見たいと思うとき」- ベンジャ ...自由詩8*08-3-19
軽さへのあこがれ- 佐々宝砂自由詩45+*08-3-18
二階の部屋- 小川 葉自由詩408-3-16
手紙と星の話- かのこ自由詩308-3-16
低い丘- nm6自由詩808-3-16
拾い続けるひと- 恋月 ぴ ...自由詩30*08-3-15
さんま- 夏野雨自由詩57+*08-3-15
syzygy- 塔野夏子自由詩4*08-3-15
卒業式- たもつ自由詩26*08-3-15
午後- 葉leaf自由詩408-3-15
百円玉_- 服部 剛自由詩6*08-3-14
腐った野苺- 大覚アキ ...自由詩808-3-14
百合- たもつ自由詩1108-3-13
少し大きな動物- kauz ...自由詩9*08-3-13
- ふるる自由詩808-3-11
湘南、春の片隅で- 銀猫自由詩12*08-3-10
世のなかへ- 砂木自由詩8*08-3-9
桜の街- umineko自由詩26*08-3-9
わたし美術館- こゆり自由詩19*08-3-8

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