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もはや蝋だけになってしまった蝋燭が朝日に向かってずっと敬礼をしている。背中は溶けていたが川になるという保証はなかった。よく出来た草むらの中で一時間の長さをあっちから引っ張っている王子。蝋だけになってし .... 予鈴のずるさを聞く前に
抜け出してしまいたかった
靴に滑り込みながら
私は少しずつずれていく
それでも、毎日に所属している自分の姿に
ほっと、息が漏れてしまうのは
私のずるさ、だろうか
 ....
軒先から滴る雫を
広げた掌に溜めてみて
人影疎らな路上に向けて
高く放り上げてみた

生きる事はつまり
意味を削る事だと
納得したフリをして
今日も繰り返した自問

とうに出た答え ....
 21

アリストテレスと荘子の対話
アンデルセンとジェイムズ・ジョイスの対話
モーツァルトとフレディ・マーキュリーの対話
カフカと稲垣足穂とダリとガウディの対話
地球と月の対話

 ....
放置された畑 咲き並ぶネギボウズ
バコン バコンと
プラスティックバットを振りぬいては
浅緑を空の彼方に弾き飛ばした
なぜそんなことをするのだと叱られたが
ネギボウズの高さが
ちょうど僕ら ....
ひとつひとつ、はげしい輪廻のあとに、夜は摘み取られてゆく。現世の庭にしどけなく積み重ねられた夜の鏡像は、大地の核に至るまで、ことごとく破壊されている。光は輝くことをやめた。色彩はひろがることをやめた。 .... 大事なことは
ことばにしては駄目なんだ

ことばは
写真のように伝えるけれど
ことばの力は
限られていて

ことばにしては駄目なんだ

私は
今日もことばをたどっている
そこに ....
あなたの論理ばかり振りかざす唇と

抱きしめるのを止めてしまった腕と

ちゃんとあたしの話を聞かない耳と

まっすぐ見つめ返さなくなった瞳を

角の八百屋でみかんと交換して ....
ひらひらり
ひらひらり
なんと翻る
雫に映る視線

あざやかに澄んで飛び立つ冬の真中へ
最後に

君に

最後に


カップラーメンの蓋が邪魔だけど取ってどっかに置くのも嫌だ

あの講義は睡魔との闘い

バイトの時間を間違えて謝り方を5パターンぐらい考える

親 ....
スーパーのレジで
おつりのコインを数枚受け取ると
「わあ、お金が増えたね」
と娘は目を輝かせる

自動ドアから出るときも
「あのおばさん、きっと親切な人なんだよ」
ふわふわと歌う
 ....
僕がまだ僕じゃなかったとき
家の周りは原っぱだった
イトを縫うみたいに
とんぼが
焦げたバッタが飛び
無心になって追っていた


 気づけば
 自分の影なんかほったらかして


 ....
あなたとの通信を遮断する
私は

憎しみを浴びて孤立したい
すずらんの鉢植えを
根元から

引き抜く
踏みにじる
まだ花も咲かせていない
その前に

お前も
そういう運命なの ....
雨が降る。
傘はいらない。

雨が好きな月もあれば、
雨が嫌いな月もある。

二月の雨が、
どちらなのか。

それはこの雨と、
君だけが知っている。

 ....
君の手はあまりに冷たいから
突然背中に触れられると
思わず身震いしてしまう

君はそんな僕の様子に
少しだけむくれてみせて
少しだけ拗ねた目をして

きっと笑ってくれている

離さ ....
傘を
返してほしい

名残りの雪は
綿のコートには冷たすぎて
ひとりで帰れる自信がないから

あの桜もようの紅い傘は
ほんとうはすこし空々しいから
好きではないのだけれど

 ....
忘れたいって
あなたが言うから

そうだよねって
私は言うけど

あなたが
忘れきれないくらい
有名になれたらいい、と
私は
少しだけ思う

そうしたら
あなたは少し
後悔 ....
 11

「地球は二酸化硅素の体を持った生物である
 ことが最近になって判明した」と
夢の中で見たプラカードに書いてあった

地球が寝返りをうった 地球がくしゃみをした
その際に起こりう ....
淡い太陽が
黒い淵にゆっくりと沈みゆく

街は刻一刻記号へと分解されながら
地平の方へ徒歩の速度で遠ざかる

立ち尽くしていると
不意に頭上から降りしきるのは
清らかな絶望
清らかな ....
赤と青を混ぜたら
いつか二人で手を繋いで飛んだ
有明けの紫の空になり


青と黄を混ぜたら
いつか二人で脚を絡ませて泳いだ
底無しの緑の森になる


私と君は
天を指す草原、地を ....
雨の降る仕事帰りの夜道
傘を差して歩く僕は
年の瀬に冷たい廊下でうつ伏せたまま
亡くなっていたお{ルビ爺=じい}さんの家の前を通り過ぎる

玄関に残る
表札に刻まれたお爺さんの名前  ....
夕暮れ
警察署の壁面が赤く染まる頃
帰宅途中の私はその前に来るといつも
自白する

通勤鞄の底のそこでは
見慣れぬ証拠物件が小さく笑っているが
立番の若い巡査はそ知らぬ顔で
手 ....
手が
どうしようもなく震えてしまうので
病院へ行った
先生は左耳で一通り話を聞いたあと
(背中が汚れていますね
と、わかりきったことを言う

一列に並んで
背中を洗っていた僕の後ろには ....
透きとおる真昼に
日常が、消えていく
八月に買った青いびいどろは
もう割れた



観覧車に乗りたいと言ったのは
あのひとのほうだった
てっぺんに着いても
世界はちっとも見えなくて ....
あなたが一番きれいだったとき
しがらみの廃墟に靡く 硝煙を仰ぎ
自由とは このことかと
愛しき髑髏ひとつ 胸に抱き 街を彷徨う


あなたが一番きれいだったとき
一枚のルオーに なりたい ....
求めて止まぬものがあった
そのたびに吐き出したものは
記憶
その彼方に
星になった

明滅する人生とはかけ離れ
燦然と輝いたそれは
暗闇の中で数を増やした
虚空に手を伸ばす

 ....
 1

「静かの海」に移り住んで五年
いつしかぼくは
ブロード・ビジョンに映される
地球の姿を見続けていた

何も入っていない写真立てを
そっと伏せる
ゆっくりと死んでいく巨 ....
うたを綴る
ひとつ ノォトに
うたを紡ぐ
ひとつ こころに
今日の言葉を装い
明日吹く風を纏う

雲に似て
恋に似て
刻々とかたちを変えるその憧憬を
留めるため

小さな引き出 ....
好きこそものの、
あはれなれ。
あわれあはれな、
好鬼がいる。












           了。
透明になる
季節の変わり目には
どんどん色素が失われ

地図上に引かれた
ぶっきらぼうな交差線を
どんどんほどいていく


今日をほどけば、
明日のかけら
冬をほどけば、
春の ....
たりぽん(大理 奔)さんの自由詩おすすめリスト(3653)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
長い一日-は-まだ-はじまってもいない- 黒川排除 ...自由詩106-3-1
半日の休憩- 霜天自由詩506-3-1
慰安の雨- 松本 卓 ...自由詩3*06-3-1
「静かの海」綺譚(21〜31)- 角田寿星自由詩4+*06-2-28
少年のまま- 佐野権太自由詩16*06-2-28
内在- 葉leaf自由詩13*06-2-28
大事なこと- umineko自由詩7*06-2-28
*四点セット*- かおる自由詩9*06-2-28
冬の翼- こしごえ自由詩6*06-2-27
最後に- ふるる自由詩7*06-2-27
おつり- たもつ自由詩54+06-2-26
- 便乗鴎自由詩2*06-2-26
デス・コミュニケイト- umineko自由詩5*06-2-26
「_日曜日は雨で。_」- PULL.自由詩13*06-2-26
君の手はあまりに冷たいから- 松本 卓 ...自由詩6*06-2-26
余寒- 落合朱美自由詩2406-2-25
さよなら時計- umineko自由詩5*06-2-25
「静かの海」綺譚(11〜20)- 角田寿星自由詩13*06-2-25
見_者- 塔野夏子自由詩7*06-2-25
アトリエ・サバンナ- まほし自由詩17*06-2-25
光の滲む雨の夜道を- 服部 剛自由詩18*06-2-24
- たもつ自由詩606-2-24
汚れた背中- 佐野権太自由詩9*06-2-24
八月の、リフレイン- 望月 ゆ ...自由詩38*06-2-24
女性詩(をんな_さが_うた)- 恋月 ぴ ...自由詩20+*06-2-24
時間と空間の結婚式- アマル・ ...自由詩806-2-24
「静かの海」綺譚_(1〜10)- 角田寿星自由詩1406-2-23
うたの肖像- 銀猫自由詩18+*06-2-23
「_き。_」- PULL.自由詩4*06-2-23
フューチャ・コンストラクチャ- ピッピ自由詩806-2-22

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