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夏の午後 影は濃く
姿勢の正しいあなた
まっすぐにねむる
貝殻のボタン
ひとつ失ったまま

くんと伸ばしたつま先から
夏が逃げてゆく
砂がはらりと落ちる
そして落ち続ける

傾い ....
                  810210


 動きの中に幽かな色がある
 黒々と横たわる大海原に
 一条のきらめきを感じて
  振り仰ぐ東の空に
 微かな朝の気配を感じる

 ....
なにも出来ない事をしっている
だから少し
悲しいのだ
そこに居ない自分
そこに伝わらない言葉
私の中で膨らみ始めた小さな声は
ほらすぐ
そのままで消えてしまった
小さな泡の様に渦巻きな ....
電車の座席に揺られると
素知らぬ顔で睡魔が襲ってくる
この瞬間も手が止まって意識が飛ぶ

気が付くと携帯電話のバックライトが消えて
真っ黒の画面が虚しく光る
(この機種はどうしてこんなに早 ....
忘れているつもりは、なかった
ちょっとうっかりしていたのだと思う
言い訳がましいね、何だか
本当にごめんね


いい天気が続くと
空を見るのに夢中になってしまう
雲の流れには気付いても ....
氷の川を
停められるのは
時の流れにせせらぐ命


 つめたさを
 うたう刹那が底にあり、

 静けさを
 砕く車輪が
 渡りゆくから、

 氷の川は
 停まらない
 ....
何故かあのひともそうだった


年上の素敵な奥様がいて
それなりに幸せな家庭を築いていた
そしてそんな男の軽い浮気心に惚れてしまう女がひとり

初めて出逢ったのは真冬に逆戻りしたような夜 ....
超えていく、
日付の壁が
目まぐるしい程に光るのを
横目で蔑みながら
今日の境目を探す

誰も、私のことを
見てはいないから


急いで履いた靴下を
だぼつく
とい ....
夏になると 春色づいてた花は散り
青々と茂る緑の木に変わる
木は二本 三本と増えていって
林になる
林がたくさん集まるといつの間にか
森になる
コンクリートの社会に住む現代人は ....
「冬だからね」

ああ 冬だからね
花が咲くには寒すぎるから
フラワー団の悪事もめっきり少なくなった

怪人水仙男との対決はすませたばかりだし
先日は駅前で一般人に果実を根こそぎもがれて ....
忙しい日々から逃れ 
疲れた体を暖めようと 
平日の{ルビ人気=ひとけ}少ない温泉で 
頭の上にタオルをのせて 
露天風呂に沈んでいた 

ゆげの立ち昇る 
水面に 
現れては消えてゆ ....
 夜が終わる前に帰ろう、と大仰な身振りで彼女は言う。
 ブーツの爪先に穴が開いていて、流れ出した寂しさはかちかちに凍りついた。

 足元を流れる白線と路面の粒子に、星間を往く寂しさを感じ ....
音が鳴る
冗談のように
私の首回りの
皮膚を引きながら

前に出す
つもりの両脚が
追い付かない
傾斜に

音に倒される
風と呼吸を合わせられず
ブルゾンに手を入れたまま
顔 ....
しずかな雪のあいだから
わずかに土が
見えるとき

わたしは灰の
そらを見あげる


 まだそこに
 凍えるものはありますか、


小さな呼吸は
ぽつり、と白く
あ ....
ヒガンバナが咲いていたのを覚えていますか
赤い花
夏の終わりを縁取り
秋には倒れ
文字通り倒れ
それから細い葉をあおあおと
そこに広げていたのもご存知でしょうか

やがて季節は冬を迎え ....
                 090211 


東邦型2号並四受信機のキャビネットにスピーカーと12A代用真空管、デジタルICアンプ搭載基板をUX真空管ベースに抱きつけて縛り付け貼り付けた ....
一。

 トカゲの日には皮を被る。皮は前の晩から窓際に吊し風を通し、皺を伸ばしておく。ただの革ならまだしもこの皮は生きた皮なので、扱いにはいつも神経を使う。一度ヒト ....
親愛なる六月生まれの 女へ
君の墓碑に 近づいてはならない ように
天使を 置いて 
町を 作り上げ

大きな 絶望を 築き上げよ
それらを 平たく 映しとめる
海があるなら 私は あな ....
銀の三角形の頂点から
菫の花が
咲く

波打つ白鍵と黒鍵の上を
踊るのは
かすかに虹色を帯びた
透明な球体たち

回転木馬のまわりを
ほの甘い唇たちが
はばたく

真珠色の円 ....
夕月は君が
先に見つけた

でも

明日雪が降ることは
きっと教えてあげない

   *

君のいちばんのねがいを
たぶん私は知っている

でも

君のいちばんの ....
緑あふれた
かの沼地には
蓮の花が咲き誇り
緑あふれた
かの沼地には
ホテイアオイの紫色の花々が
咲き誇りすぎ
黄金色の魚体が
ぐらり揺らげば
緑あふれる隙間で
透き通っていたはず ....
料理を始めた。

その多くは
夢を素材としている。

それを食べたあとに
あなたは

あの日のように
歩く
あの日のように
自転車に乗る

あの日のように


料理を始 ....
 終わり

やがて
空が蒸発する

  僕は無機質になる


やがて
風が風化する

  僕の最後の灯し火を消す

終わりの時は
最初から始まっている

  僕は知らな ....
僕はまた知らない土地で年を明かす
レジで礼を言ってくれるおばさんの言葉も
僕の中に置いてけぼりを積もらせる

僕の知らない言葉で,君が友人と話す
また少し置いてけぼりなのを感じながら
僕は ....
朝陽が昇るまでのひと時は
忘れられない思い出を捨てるための
かなしい時間にならないといい
そっと歩き出していくには
ひとりでもふたりでも
優しさよりやさしい祈りが必要だから

眩しいくら ....
今年
いちばんの正直者が
各地で猛威を振るっています



不満なことには覆いをせずに
可笑しいことなら囲いをはずし
感じたことを
感じたままに

まもなく
無上のわか ....
余計なこと
余計なこと

お祝いメールを
ぽつん
と打って

返事もこない
ただの午後


好きだからこそ
間違える

今の私が
一番きれい
 
 
 
波打ち際の流木に
白いワンピースの後姿

沖に向かって風が吹いたとき
彼女の瞳は
黒曜石のように輝き始める

白のスカートを翻して海を渡り
愛した故郷の港や島影が遠くなると
こ ....
あの家は
どこに住んでるんだろうね
ほら
ぼくらが
住もうとしていた
あの家は

きみの笑顔のなかかしら
それとも
きょうの
風のなか?

あの家は
どこに
行ったんだろう ....
{引用=死ぬ気になれば何でもできる…

それは瀬戸際に立たされたことの無い人間の言葉}


新地に棲んでいた頃の母を良く知っているといって
狐目の男が自宅を訪れることがあった

その度 ....
たりぽん(大理 奔)さんの自由詩おすすめリスト(3653)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
貝殻のボタン- ふるる自由詩27*09-2-18
藍色の空- あおば自由詩9*09-2-17
僕らの。- プル式自由詩9*09-2-17
電車に揺られて(その2)- kauz ...自由詩4*09-2-17
空の青さを見つめていたから- あ。自由詩3*09-2-16
氷の川- 千波 一 ...自由詩5*09-2-16
螺旋のひと- 恋月 ぴ ...自由詩29*09-2-15
夜航- 山中 烏 ...自由詩3*09-2-15
桜の森- 瀬田行生自由詩709-2-15
忍冬の紅い花(臥薪嘗胆!Mr.チャボ)- 角田寿星自由詩309-2-15
泡の鏡_- 服部 剛自由詩1009-2-14
クラウディア- 如仁自由詩109-2-14
住宅街- 木葉 揺自由詩3*09-2-13
二月列車- 千波 一 ...自由詩7*09-2-13
春一番と彼岸花- 小池房枝自由詩609-2-12
オーキュペテーとケライノー- あおば自由詩2*09-2-12
「_トカゲの日。_」- PULL.自由詩7*09-2-11
六月生まれの二人へ- 奥津 強自由詩409-2-11
早春断章- 塔野夏子自由詩1*09-2-11
paLadox- Rin.自由詩19*09-2-11
化石へと向かう沼- 北村 守 ...自由詩6+*09-2-11
料理- 草野大悟自由詩3*09-2-10
終わり- 乱太郎自由詩15*09-2-10
知らない土地で- RW自由詩309-2-10
うたう- かんな自由詩5*09-2-10
うそつき予報- 千波 一 ...自由詩6*09-2-9
間違いうさぎ- umineko自由詩6*09-2-9
滑走- 楽恵自由詩13*09-2-9
- 草野大悟自由詩3*09-2-8
新地のひと- 恋月 ぴ ...自由詩27*09-2-8

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