すべてのおすすめ
まるで代わりのように、降る
悼むように
かき乱さぬように
しずかな泣き声の、雨

追われていく時間
ぎりぎりのところで
感情の発露をせき止めている

こころの中に
墓標に傘を差しか ....
無性に腹が立つことがある
それが全て
考え方の違いで片付けられる


認めることが出来ない

君は僕とは違うんだね

それではすまされない
内側に膿がたまり
侵食されていく

 ....
さよなら
を言いそびれたから
本当は帰りたくなんてなかった
日比谷線が
たくさんのさよならを詰めて
こうこうと光っていく

あの向こうへ行きたいな
苦しくなんてないけれど



 ....
左の視界に切り込んでくる
海は花を手わたしてくる
霧雨と霧雨の合い間の呼吸
羽音から羽音へ飛び越えながら
海は光を手わたしてくる


朝がはじまるその前に
朝よりも強く ....
コンクリートジャングルを
見下ろす
蒼い空に
真っ白な
ぽわぽわ羊が
たゆたっている

壊れてしまった
レコード盤のような
日常に
膿んで
見上げる空は
高い

鋼 ....
インターホンが壊れてしまって
不在票ばかり、溜まってゆく
ドアをノックする手を
誰も持たない


再配達を
今日は頼んだから、
夕暮れにつづく時刻に
言い訳を抱えて
ドアの内側に寄 ....
死んだように
眠る私を置いて
私は遠くへ
うつろうままに

残された私のまぶたに映るのは
羊水の中から確かに
こちらを見ている何か

それは意思をもって
眠る私のまぶたに
朱 ....
まいにち

さめるとわかってる

夢を手にしては

いつもひとりぼっち

だけど
どの糸をたぐりよせるかは      ぼくが決めること
どの糸を強くたぐるかは       ぼくが決めること
どの糸を切り捨てるかは       ぼくが決めること

ぼくの糸をたぐりよせるかは  ....
雲の
静かな暴走
高い青へ青へ
ゆけない、わたしの上に
上空があって


午後、
稲穂というよりも、風だった
肌が痛いほどの
午後だった、秋だった
その風 ....
こんな都会だから星は輝かない
空を見上げもせず そう思い込んでいた
見えているものを確かめていくのは
立ち止まってみないと難しいのかもしれない


考え込んだ夜 外はあまりに綺麗で
窓の ....
涙は
流れることを許されず
瞳にとどまっていた

雨が
かわりに泣いてくれたので
辛うじてプライドを保っている

物語は
最終章を目の前にして
頁を閉じられた

栞を
 ....
折れ曲がったあなたの身体を
まっすぐにするのが
私の仕事

あなたは

あなたの意志を持たない
あなたの影になってしまった

その瞬間
私たちは知ることになる
私たちが
実体と ....
海上を突っ走るマリーノ超特急は
どこまでも青い廃虚やら波濤やらが
混じりあったりのたうちまわったりで
車輌の隙間から
夜が入りこんでくる頃には
俺もアンちゃんもいい加減しょっぱくなる。
 ....
真夜中の
骨の色素が熱を帯びて
暗く
暗く蒸発してゆくのです
未だに守れぬ約束へと

恐ろしく白い
わたしの骨は
いったい何を支えている
夢か幻か否現実か
未来は己で決める

 ....
乾いた土に 優しい水

染みこむ 染みこむ

乾いた心に 優しい言葉

うるおう うるおう

やがて あふれ出した 優しい水は

涙になって 頬をつたう

こぼれおちた 一粒の ....
目に見えない時を読めるようになったのは
あのひとと次の約束をするためだった


等間隔にきざまれた目もりを
瞬間の目印にして
大きな流れの中でも
わたしたちがまた、手をとりあえるよう ....
一時間が五十分だったり

雲の翳りを見上げるきみとの数瞬が永遠だったり
手のひらに感じる暖かさがあれば
他には何も要らない


日々思い出を積み上げても
それは単なる一里塚
それは儚い夢幻
振り返れば跡形もなく
積んだ記憶さえ残ってはいない


手の ....
風が言葉をさらっていった

ただ黙って
夕暮れを見送る

綺麗なものへの憧れは尽きることなく

たとえばそう
悲しみの結晶が透明であるならば
過去も無かったことにできるだろうか

 ....
どろどろになった夜が
行き詰まる

収束された光が逃げ場を探しながら
飲み込まれていく

限りなく肥大した闇が舌を延ばして
ひとつ
ずつ
街灯を吹き消していく




誰も ....
空があんまりひくいので
きりんのくびは
つい空から突き出してしまった

そして見たくないものを
見てしまった

あああんなにうつくしいものを見てしまったら
もうぼくは
なにをみてもう ....
おやすみの挨拶に
朝目覚めた時に
会社へ出かける前に
君は僕に言って欲しいらしい


機嫌の悪いときもあるし
朝は何かと忙しいから
毎回言うのはめんどいなあ


本気じゃなくても ....
蝶の軌跡は有刺鉄線か
剥れゆく皮膚を剥れるままに
見るもの見るもの
瞼を伏せ、視線を逸らし、
目を両手で覆いたくなるような
垢に塗れた赤黒いそれ
剥き出したままに
海の風が轟々と
悲鳴 ....
蒼白の薄明
永遠に処女の領域

素数のみで刻まれた暗号
純粋遊離線

冷たい蜃気楼
置き去られた天象儀

倦んだ庭園
途絶えがちなピアノの音

未分化な恐怖を秘めた深淵 ....
粒になり粉になり消えてゆく
手に触れる花から消えてゆく
からだへ からだへ
浴びせかけられるように降る花
燃えても燃えても降りやまぬ
消えても消えても降りやまぬ


め ....
スキップがうまくできなくて悲しい


昔見た映画の主人公みたいに
雨の中でも楽しそうに
水たまりをけって飛び跳ねる

憧れはいつも
自分にできないことが
少し上をかすめてゆくもどかし ....
母の小さな手が
ざわさわと高菜をもむ
塩と合わせる音が
その歴史を刻むリズム

器の底に横たわる思念
そこには計り知れぬ
脈々とした息遣いがある

その高菜を味見した母が
{ルビ辛 ....
 僕は季節の花を知らない
 風に乗って飛んでくる 
 その日その日の荒波の日常
 生きていくのに四苦八苦

 でも死に憧れるほどでもない
 それほど深刻でもない
 共有する時間だけが ....
肌にふれる
ざわめきの波に
もういいよ
さすらうため息

とまどうことなく消した
たばこの残り火が
灰皿に冷たく燃えていく

おびただしい熱が
さみしいからだを満たす夜
かえりみ ....
たりぽん(大理 奔)さんの自由詩おすすめリスト(3653)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
長雨- なつ自由詩6*05-10-17
自分だけの価値- 自由詩3*05-10-17
本当に出て行くのならばドアからでなくてもいい- ピッピ自由詩1205-10-17
海と言葉- 木立 悟自由詩605-10-17
*水の記憶*- かおる自由詩8*05-10-17
過去の届く午後- 望月 ゆ ...自由詩40*05-10-17
それは今夜見る夢- 初代ドリ ...自由詩6*05-10-16
こういうのが好き。- 和歌こゆ ...自由詩5*05-10-16
運命の糸- いとやん自由詩4*05-10-16
檻の夜- A道化自由詩1305-10-15
街の灯- 自由詩4*05-10-15
煩う恋- 落合朱美自由詩18*05-10-15
朝に咲く花- umineko自由詩10*05-10-15
流星雨の夜(マリーノ超特急)- 角田寿星自由詩805-10-15
虚空の骨- こしごえ自由詩16*05-10-15
優しさに包まれて- 空 春色自由詩3*05-10-15
サーモクライン- 望月 ゆ ...自由詩25*05-10-15
不規則な生活- 吉岡孝次自由詩505-10-14
路傍のひと花- 恋月 ぴ ...自由詩17*05-10-14
悲しみに別れを告げるとき- ベンジャ ...自由詩12*05-10-13
最果て- tondemon自由詩805-10-13
空があんまりひくいので- ZUZU自由詩2105-10-12
ラストオーダー- 恋月 ぴ ...自由詩15*05-10-12
生身- 唯浮自由詩405-10-12
elements- 塔野夏子自由詩14*05-10-11
海へ至る- 木立 悟自由詩805-10-11
スキップがうまくできなくて悲しい- ベンジャ ...自由詩4*05-10-11
漬物- こしごえ自由詩7*05-10-11
この星の片隅で- 炭本 樹 ...自由詩10*05-10-11
かくれんぼ- こしごえ自由詩15*05-10-10

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