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ケンケンパ
ケンケンパ
道路にロウ石で丸を描いて
ケンケンパ
ケンケンパ
まるまる転がるよ
ケンケンパ
ケンケンパ
見上げてね
ほっとしてまた下を向き
ケン ....
僕は彼女を名付ける事にした
彼女は僕の天秤が
どちらに傾くのか知らない
僕は彼女の知る真実から
不確定だといって目を背けた
嘘は
特定の誰かを騙す為に
鍵は
....
白い手先が折り畳んだ黒い風呂敷
角をピチリと揃えてたいそう丁寧に
ポタリと落ちた涙に星辰と名付ける
添い遂げようと恋情を抱いたおとこの
亡骸がひどく軽く腕に抱かれた
丑三つ時にただ月 ....
捨てられない手帳とプリクラ
消せない画像と動画
別れてから何年だ
女々しいったらありゃしない
安物の指輪は諭吉に姿を変えた
隣には永遠を誓った人が居る
なのに今も貴女を探してる
街中 ....
どうしてだろう
好きなことをするだけで
こんなに心が痛くなるのは
どうしてだろう
だれかの笑顔を目にするだけで
こんなに胸が苦しくなるのは
どうしてだろう
自分の正義を貫 ....
私は神をみたことがないけど
だれの仕業か
赤く染まってゆく山が
恐ろしくもあり
くる冬の
白さが恋しくもあり
私の中の
赤も白もまたあることを想う
なんでもない場所の
落ち葉を目に焼きつける
もうあえない
ひととのいちぺいじを重ねて
どこもかもがさむい
この風は
さらわない私を
少年は決意した
高校生になったら
皆の前で
自分の言葉でしゃべると
そのために
今の学校からは誰も受けない高校を
選ぶのだと
例え面接があろうとも
はっきりものを言うと
緘黙していた ....
肉体だけが失われた
魂だけになった人々のすむ世界は
遠くて
案外近い、のではないか
たとえば
風の吹いてくる方角に向かい立ち
乾いてゆく眼球の映す景色が
そのまばたきのたびに
一枚 ....
この降っている雨粒をすべて集めても
なお余りある巨大な器がある
この限りなく大きな器は
怒りか悲しみか諦めか安らぎか
いや、すべての感情を兼ねることで
もはやすべての感情を超越し ....
夜眠る
じっとして目を瞑る
夜はこれから
しんとする
自動車の音も消えていき
ゆっくりとなだらかな
長い坂を下っていくような
細長いストローで息を吹きかけて
手のひらがくすぐったいよう ....
冷たいモルグの中でじっとしている
後悔の跡の中で
溺れ死なないのは
彼女を見ている目があたたかいから
人にまで暖かさを分け与えるあの子の陽の
おかげと知っているのに
妬んでいるのは私の心の ....
空の色が無くなり
銀盆のような
アルミニウムの月が昇っていた
少し戸惑いながら
東の空を眺めていたら
雲霞のような
鳥の群れが
北の方角を目指している
不思議ではないのだけれど
ぼく ....
沈潜
水流から飛び立つ鳥達
冷えて透明に波打つ大気に
勢いよく流れ込み同化して
鳴いては耳を澄まし
耳を澄ましては鳴く
大気のコトバ、律動しながら響き
鳥達は従う、向かうべき方角 ....
空きの無い羅列の椅子に
また今日も
嘆息する
狭い踊り場は
且つ
斜(しゃ)に構えて視ると
歪に歪に
人影惑う
陽に降れる日もあれば
曇天に疼き
稲光に泪する陰りもあり
....
はい、向いていなかったです
生きることには
まったく間違いでした
生まれてきたことは
恨んではいないけれど
なぜですかと 思っていますお母さん
申し訳なく言葉もないです
大好きな。お ....
プラチナの値が下がり
ずっと下がり続けているみたいに錯覚するんだ
現実は上がったり下がったりだよ
だからその内上がるさ
気にするな
自身が衰え価値が無くなったみたいだ
自分なんか本当に ....
湯豆腐の季節がやって来た
鍋を挟んで
小学校以来のお前の顔が
ようやく和らいできた
俺は少し安心した
話す言葉はすべて昔の想い出ばかり
繰り返し
繰り返し
語りながらも飽くこと ....
朝
おはよう
と言う
それだけでほっとする
朝が来たということ
と
声がちゃんと出るということ
おはようを言わない1日は
もやもやしている
昨日がまだ続いているよ ....
均衡は崩れている
もうとっくに
地面の空の裂け目から
鮮血に染まった手を伸ばす人、人、人
同情でも訓戒でもなく
ただ助けを求めて
〇
独り冷え切った身体を震わせ
汚れて ....
秋と冬の境目の
限りなく冬に寄り添う秋だから
ならべてみたくもなる
あったかいものをしこたまに
{ルビ炬燵=こたつ} 湯たんぽ 綿入れ{ルビ袢纏=はんてん}
焼き芋 甘酒 鍋料理
{ルビ熱 ....
祈るように消滅を願った夜、
コンクリートのぬくもりだけが
真実だった。
泣くことは
禁じられていたから
渇いた眸で星を探しても
乱視の視界では
一等星すら心細くて
叫びたくても ....
間違いだと思っていた正しさを
意地悪だと思っていた優しさを
蚊の鳴くような祈りを聞いた
僕を守る両の腕を払い退ける勇気を
偽憤を溶かす真実を受け入れる力を
朝の光に赦し赦される勇気を ....
真夏の鳥取砂丘には
ただ一本の樹さえなく
にぎわう人と数頭のらくだの黒い影を
その茶色の肌にゆらしていた
運動靴を履いてきたけれど
砂に足をとられて歩きにくい
切れる息
額から滴る汗 ....
成る可く期待しない
成る可く絶望しない
成る可く夢を見ない
成る可く流行りを気にしない
紙クズのような逃避の欠片を
無理矢理貼り合わせたそいつを夢などと呼んでくれるな
ぽろぽろ零れる口 ....
無音の夜
食卓を引き
白い骨壺
カタカタ鳴る
「寂しいのか」と尋ねると
無音の夜
ますます深く広がり
足許カタカタ鳴り響く白い骨壺
不意に亀裂走らせ粉々に
沈 ....
太った
ぶくぶくと
心はやせていくのにね
あなたが水草だった頃
わたしは産まれた
あなたは水草の味がした
ここにつどうすべてのいのちは
いのちをきょうゆうしている
だから
それをざんこくなどとおもわないでおくれ
あなたは ....
憧れの地を目指し
長い旅に出たはずだった
針葉樹林が空を突き刺し
波頭が眠たげにまばたいて
気球に乗った少年が
スローモーションで手を振っていた
漂う筏に寝そべって
分厚い書物を読み ....
表も裏もないのだ
という
角度的分散と
平衡感覚の歪みは
時折、
浮遊するような
非 現実感を
滑空する
麻痺することで
逃れられるならば
飛んでいきたい
誰も知らない ....
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