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表も裏もないのだ
という
角度的分散と
平衡感覚の歪みは
時折、
浮遊するような
非 現実感を
滑空する

麻痺することで
逃れられるならば
飛んでいきたい
誰も知らない ....
映りの悪いカラーテレビ
メンヘラ歌手は歌う
恋愛至上主義

悪い薬を飲みすぎたせいで
心に溜まる濃厚な沈殿物

お湯を注いで約3分の即席恋愛に
手のなる方へと理性が散らばる

致命 ....
がらんどうの音楽室
壊れたオルガンを解体している
ばらばらと散らばる鍵盤
わらわらと湧いてでる歯車
錆びたネジを引き抜いたら
マネキンの首が転がり出てきた

どうしてだろう
いつも窓際 ....
街がジオラマに見えるのは、音もなく電車が走っていくからだわ
遠くの雲が雷鳴しているのをわたしは歓声をあげてみていた
駐輪場に折り重なったそれぞれの帰り道は
街灯が濡れ始めたときにどこまで辿り着け ....
 
勝たなくていい

負けなくていい

それで、いい



 
地下鉄の階段を昇れば華やかなプロムナード
様々なbrandshopが、
あなたの部屋へとつながっていた。

私はきまって
TIFFANYのshow windowで足を止め、
硝子の向こ ....
君は破裂した

突然破裂した

何の前触れもなく破裂した

笑顔で破裂した

もの凄い音を立てて破裂した

複数に分裂しながら破裂した

変な液体を飛び散らして破裂した

 ....
深海に眠る
青年の宴の余韻が波のように
私を侵食する

酒宴は彼らのものだった

眠れない
彼らの酒宴は果てもなく
今も続いている

若い君は金曜日のカレーに夢をみて
年老い ....
人は忙しい
食べなければならないし
時々泣かなければならない

すべてなげうって
頁のなかほどでずっと
うずくまっていられたら
どんなにいいかとも
思うけれど

ごめんね
もう行 ....
そして
翳りなく空はかがやきを増して
ゆくりなく月日をもちさる
あなたの舵でもって



トー
という音がきこえて
それは地鳴りのようでもあった
つられて飛びたつ鳥 ....
誰かを磔にしたまま錨は静かに沈む
 泥めく夢の奥深く月の眼裏火星の臓腑まで
黒々と千切られた花嫁が吹かぬ風に嬲られる
 カモメたちは歓喜と嘆きをただ一節で歌った
私刑による死刑のための詩形おま ....
世界に色を添える人というのがいる

あなたがいないと

世界が終るというほどではないけれど

世界がちょっとだけ色あせる

そんな人たちがもうたくさんいなくなって

世界はもう青ざ ....
きみが奏でるインプロビゼーション
太陽がさししめすデスティネーション

私はずいぶん整理されたのかもしれない
まるで骨格のように洗われるだけになりたいと

素朴な島人でありたいと心底おもっ ....
キャンピングカーとパトラッシュと運転できるあなたが欲しい 山椒はけなげな樹だ
人に若芽を摘まれ
実を横取りされても
再び芽を出し花をつける

山椒は優しい樹だ
青葉に隠して
揚羽の幼虫を育て
幼虫に臭いをすり込ませ
ああこの臭い
幼虫はこ ....
 明るい日

中・低の木々
さざめく路
ボンジュール
父母に土産

花々散らす
器あり
黒い影
時計カチカチ
テーブルの砂糖壺
 
闇がさらけだされる

十三夜

君ものぞき見しているだろうか



 
そして今週も誰にも会わなかった
今日も 寂しい夕暮れを見る
誰のことを 思えば 今は
いいのかわからない 自分の中で


誰かにいつもの路地で会えた気のするような
スーパーで すでに ....
覚め切らない皮膚 あまおとの影ふみ
ギターはたどる言葉のない遺言を

心から剥離した音は捨て猫のように理由を探さない
薄物のヒューマニズムを着せてはまた脱がす
週末の脈略は絶たれどこか乾いた ....
いっぱい食べてね

おかわりあるから

その薬指から

約束がこぼれ落ちないくらい

いっぱい食べてね
水のない球体

光のない反射


あかく くねったり

きんいろに あがめられたり

輪っかや虹や黒ずんだりして


きれい とか 不気味 とか

好かれたり 嫌わ ....
知らないよ

こんなおじさん知らないよ

ぼくは目配せしかしてやんない

しぜんとこぼれる

スマイルしか見せてやんない

どこから来たのかなんて知らないよ

ぼくはおもしろい ....
乾いている


鼓膜に打ち寄せる波に温度はあるのか
でも 飲み込んだ言葉はひび割れていた
靴音から調律までが一番好きだ
酔っていれば君を見つめていても
秘密のまま 鍵は手の中 ....
一人でいる方が楽だから大丈夫 という声が小さい
大勢の中に入ると面倒 という声を出すのが面倒

私は何をしているんだろう
なんで私はこんなに辛いんだろう

思えば 私は私のことしか考えてき ....
あなたはいつも 視線の先に


ねこじゃらしの房が
朝日に照らされ
柔らかな光の珠になった
そのままとんでいって
しまいそうだった

抱き枕じゃ足りなくて
誰かに思い切り甘えた ....
他人は全員他人なのに
世界の総人口-1人の他人がいて
それでも僕は自分だった
寂しい
他人になってしまいたい

でもきっと
そう感じるのは僕だけではないはずで
それが少し悲しいけれ ....
さいはてたい

わたしは 流しの くだ から くだへと。


どこから きた ということも知らずに、

やんだ水溜まりの先に、青い、

それはそれは青い、透き通った空を視る。
 ....
           151018

あるはずのものが無い
無いと思ったものが有った
見回したところ、平坦に見えても
凸凹があり、水溜りがある
雨が止んでしばらくすると
消えてしまう水溜 ....
 庭の緑に紛れて自己主張する名も知れぬ花々。
 鮮やかな色は私の心をわくわくさせる。
 天気は良好、テラスで飲むアールグレイもまた楽しい。
 部屋の奥からベートーヴェンのピアノソナタが聴こえ ....
もう、疲れてしまった。
美しいものは、等しくコトバにできない、ことや、
瞼を瞑ることでしか、思い出せないと言うことを、
眠らない心が捉えてしまったのだ。

夕焼けすら 同じように見え ....
ガトさんの自由詩おすすめリスト(1214)
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